2024年 電気通信大学 1類推薦体験記

 電気通信大学の1類を推薦で受けました。
 無事合格したので先代の方々の流れに沿って色々まとめていこうかと思います。あくまで私の話なので参考程度に見ていってください。
正直まだ受かった実感が沸かないです…

スペック

 ということで私の高専時代のスペックを簡単にまとめます。
1~4年次 1位 偏差値は60もないところです。
 1年生の前期中間区間の頃に1位を取れてから、それをキープし続けることを目標にひたすら今まで続けてきました。めちゃくちゃ大変でした。
 しかし、プロコンやロボコンには参加しておらず、生徒会などのような実行委員もやらないというような、途轍もない消極的な人間です。逆に言えば、卒業研究と普段の授業さえきちんとしている人は案外なんとかなってしまうということでしょう。努力している人は安心して続けてください。

じゃあ何をしてたか

まあ正直編入試験を受ける人が見たいのはここからでしょう。4年前期から順番にまとめていきます。

4年前期

この頃はリサーチ時期です。過去問を集め、過去の募集要項を読み、傾向を掴みます。これは、どの大学を受けるにしても有効な手であると思っています。私は推薦が落ちてもリカバリーが出来るように学力についてのリサーチもしていました。
編入数学徹底研究や基礎物理学演習1、2(俗に言う黄色い本ってやつ)を購入したのもこの時期。でも買っただけで満足して問題はほとんど解いていなかった。なにやってんだか。

4年後期

実際に問題を解き始めた時期。特に夏休み中に基礎物理学演習を軽く読んでみたはいいものの、内容が全く分からず宇宙猫になってしまった。これはまずいと思い、何とかして克服しなければという状況に。物理はオンライン塾に通うことで何とかしようと思い、この時期から始めました。他人に直接教えてもらうと理解しやすいので宇宙猫におすすめ。数学は学校の授業で扱ったものを完璧にしていればまあこの時期は大丈夫だと思います。春休みまでに編入数学徹底研究基礎物理学演習はそれぞれ1周ずつしています。本格的に勉強をする春休み前までに予め1周するだけでだいぶ楽になります。おすすめです。
 ちなみに自身を戒めるためにPC内から他人と遊べるゲームを全て消し去りました。また、一人で遊ぶものは軽めのものに絞り、休憩がてら遊ぶ程度ということを習慣づけました。結果的にこれは私のゲーム沼を脱出するいいきっかけとなりました。

5年春休み

 ここが勝負どころです。数時間でいいので必ず毎日勉強しましょう。習慣づけはとても大事です。それに次いで大事なことは、ズバリ「その日の目標を立てること」です。考えても見て下さい。終わりも見えない勉強を延々続けるよりも、区間ごとにゴールが見えていた方が気持ち的に楽ですよね。達成感も味わえます。ただし期限ギリギリを攻めるのではなく、余裕をもって勉強は進めていきましょう。理解に時間のかかる難問にぶち当たると、それだけで予定というものはいとも容易く崩壊します。(実体験)
 後半には過去問も軽く解いてみるといいでしょう。時間はかかってもどれほどわかるか確認することはとても大事です。

5年4, 5月

 大詰めです。とにかく過去問を解きましょう。これによって自身の苦手な要素が浮き彫りになっていくと思います。これを潰すことが主な目標です。学校の図書館で本を借りるのも良いと思います。また、面接の練習もやっておきましょう。学校の先生に相談すれば手伝ってもらえると思います。やっているかいないかで本番の緊張度はかなり変わってくると思いますよ。
 それに次いで推薦を受けるうえで大切なことはやはり卒業研究です。電通大は研究を重視しているように見えます。しっかりやりたい内容を決め、目的や概要をいつでも話せるようにしておくといいかもしれません。
 また、5月になると大学が募集要項を配布し始めます。電通大のスケジュールがタイトなのは例年通りらしいので、毎日ホームページを確認して、常に最新の情報を持っておきましょう。書類が提出出来ないと元も子もありません。

本番

恐ろしいです。本番です。
 当日は台風が直撃。梅雨の大雨もカタツムリも私達を応援しています。前後の日は雨が全く降っていなかったので、やはり何か持っているといえば持っているのでしょう。
 電通大の正門付近は水捌けがあまりよくないので気を付けないと足元が悲惨なことになります。雨が降っていたら気を付けて。
なんとか集合場所に集まったところで一つ気づいてしまいました。

「・・・あれ?なんか今年人多くね?」

そうです。なぜか圧倒的に応募した人が多かったのです。その数なんと25人。例年の倍以上です。ゲートボールだと5チームできます。
SAN値チェック1/1d4です。
 この時点で静かではあったものの心なしか会場の空気がざわついているような気がしました。他の方もおっしゃっている通り、待ち時間が割とかかる人はかかるので参考書やまとめたノートを持っていくといいかも。
 今年は人が多い影響なのか面接(10分)→数学(5分)→専門(5分)で全員共通でした。全体的に軽めになっていて、問題数も全体的に例年より減っていました。

面接

主な質問は以下の通りです。

  • 志望動機は?

  • 卒業研究は何をやっているの?

  • 課外活動は何かやっていた?

  • 自己アピールがあればどうぞ

 あまりにも普通過ぎて拍子抜けでした。その為一周回って不安になるレベルでした。面接官は2人でしたが、両方とも話しやすい人で安心して受けることが出来ました。話すネタを決めて、何度か練習していれば問題はないでしょう。

数学

今年は大問が1つしかありませんでした。

  1. f(x)=(x^2-3)e^(-x)を微分しなさい

  2. f(x)のグラフを描画しなさい

  3. f(x)とx軸に囲まれた面積を求めなさい。

 これは去年の問題と大差ありませんでしたね。5分で全部解ききることは大分ハードなので途中で終わったからと言って落ち込む必要はないと思います。自分は問3のラスト3行残しぐらいで終了しました。

専門(情報)

これも今年は大問1しかありませんでした。

素数列挙のアルゴリズムの問題。
 長ったらしい文章があり、そこにアルゴリズムの手順が載っていました。あまりにも長く、複雑であったため、私の脳内は一瞬どころか1、2分程フリーズしてしまうほどでした。

  1. n=12と置いた時の動作

  2. 2k+1と置いたときに素数が出る理由…?

  3. …覚えてないです。

 これが今年の問題児です。
進数変換は…?ソート、探索アルゴリズムは…?
 テンプレが全て破壊された瞬間です。まあよくよく考えたら受験者が多いので選別するように問題も難しくしますよね。多分みんな解けてないけど
 帰りに調べてみたらサンダラムの篩というものらしいということが分かりました。複雑なアルゴリズムなのでここでは深く紹介しませんが、興味があれば調べてみてください。
 これで心をポッキリいかれた人もいると思います。私はというととりあえず問題の内容をホワイトボードに書き、文字に適当に数字を代入して理解しようと思っていたらいつの間にか5分経っていました。絶望です。これのせいで正直落ちたかと思っていました。
 テンプレのような問題だけでなく、このように初見力を試されるようなこともあるため、視野を広く持って勉強を進めると良いかもしれません。

勝因

 専門科目は散々でしたが、受かっていた理由は恐らく高専生時代の席次もとい成績の平均点だと考えています。私の通っている所は偏差値が高いとは言い難い学校ですが、それでも成績点の平均が90点を超えていれば十分大きな武器になると思います。参考程度に私の4年期末区間の成績は平均94、95くらいでした。4年間頑張ってきたことは無駄ではないのだな、と思えますね。とはいえ結局口頭試問もある程度出来ないと受からないと思うので、対策を行う、などのことも大切だと思います。それでも、席次が良い人はとりあえずそれをキープ出来るよう頑張ってみては如何でしょうか。学校の授業が完璧だと編入試験もある程度楽になりますし一石二鳥です。

まとめ

 ここまで長ったらしく色々書きましたが、4年生はこの時期だとぼちぼち目星を付けている頃だと思います。まずは7月頃にオープンキャンパスが開催されるはずなので出てみては如何でしょうか。研究室や大学の雰囲気が知れるので受ける上でとても参考になります。後勉強のモチベも上がります。(重要)
 
過去問は大学のホームページにあるのでそこから持ってくるといいでしょう。とはいえ4年生であればまだ解かずにざっと問題を見て、問題の傾向をみると良いと思います。参考書はまず高専の図書館で借りて、わかりやすい本を見つけたら購入すると良いでしょう。
 後はとにかく大事なのは「目標を細かく立てること」です。長期間の戦いなので日が経つにつれてモチベは当然下がっていくものです。そこで期間ごとに目標をたて、それを達成できるようにしていけばモチベは保ちやすいです。目標は低すぎず高すぎず、自分が達成可能な範囲のレベルにしましょう。
 また、疲れたときは無理せず休みましょう。ストレスを溜めないことが長期間の戦いのコツです。私は勉強で疲れた時、気晴らしに100均に足を運ぶようになりました。割と色々な商品があるので見ていて飽きません。ついでにサボテンも育てはじめました。世話の必要もあまりないので楽です。癒し枠です。
 ということで来年に電通大を受けてみたいな、という方の参考になれば何よりです。4年生の方 
これからが本番です。頑張って下さい!
それでは!


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