新人教師。
高校生はキャラ付けが大事。
だから俺は……
ある先生に目をつけた。
藤吉夏鈴 先生。23歳
教師一年目でうちの高校に来た。
そんな俺は高校二年生。
松田〇〇 彼女は二年いない。
そんな俺は…
二年生の一学期に
論理国語の授業で担当の先生が休みに
その時に代わりで来た藤吉先生と
その時初めて会った。
〇〇:おぉ!藤吉先生可愛い!
…ちょっとした冗談で
友達へのノリで言った一言が…
俺の予期せぬ形で…
俺のキャラ"藤吉先生ガチ恋勢"
そのようなキャラになってしまった。
予期せぬ事態ではあるが…
これを逆手に取りそのキャラに
忠実になることにした。
〇〇:藤吉先生可愛いっす!
藤吉:あ〜…えっと…(明らかに困ってる)
友達:おいおい困ってるって(笑)
すみません!(〇〇を連れて離れる)
……このように藤吉先生が
論理国語の代打で来る度に俺は…
〇〇:藤吉先生だ!っしゃあ!!
友達:喜びすぎ(笑)
藤吉:あはは……
……。
〇〇:藤吉先生!
藤吉:ん?どうかした?
友達:お?(笑)
〇〇:俺、藤吉先生のこと好きです
藤吉:あ、ありがと…
友達:公開告白?(笑)
……。
…正直、そろそろセクハラで
訴えられそうな気がしてならない
だから、やめようと思っているのに……
友達:っ……😏
(ニヤケながら教卓にいる)
(藤吉先生を見て〇〇を見る)
〇〇:な、なんだよ…(小声で聞く)
友達:愛しの藤吉先生いるぜ…?
(小声で言ってくる)
〇〇:わかってるって…(笑)
…友達がかなり持ち上げる…
それに加えクラスの女子までも…
女子:〇〇!修学旅行のお土産
ちゃんと藤吉先生の分も買うんだよ?!
〇〇:ゴホッゴホッ……
友達:動揺しまくってる…(笑)
……論理国語に藤吉先生が来ると
みんな俺を見たり変にアドバイスを
してくる始末である…。
そんなある日…
少し早くに学校に来た俺は……
職員室から鍵を借り教室に向かう所…
藤吉:あ、〇〇くん。
……廊下で連れ違った時だった…
藤吉:〇〇くん、おはよ。
〇〇:チラ……
(目が合うが通り過ぎる)
藤吉:え……?
(普段会った時と違う反応で驚く)
……この時の俺は完全にoffだった
朝はみんなそうだろ?そ、それに…
イヤホンして音楽聴いていたし。
音楽に集中していたせいか……
藤吉先生を無視してしまった。
……それから…数週間後
また、代打で藤吉先生が来た。
俺はいつも通りに。
〇〇:今日も藤吉先生可愛いです!
藤吉:……(フル無視)
〇〇:ありゃ?
友達:今日の藤吉先生なんか…
怒ってない?
女子:〇〇なんか失礼なこと
言っちゃったんじゃない?
〇〇:え…そんなこと言った覚えは……
(覚えていない様子)
友達:とりあえず、後で謝れ。(笑)
〇〇:お、おう…
(不思議そうに藤吉先生を見る)
藤吉:っ……
(目を逸らす)
……授業が終わった…
その瞬間に藤吉先生に駆け寄る…
〇〇:ねぇ、藤吉先生?
藤吉:……
〇〇:お、俺何かしました?
藤吉:…(無視し〇〇を放置し職員室へ)
…ガラガラガラッ……バタンッ
(職員室の扉を締められる)
〇〇:はぁ…俺なんかしたかな。
……それから数日後…
楽だと思って入った図書委員会…
珍しく放課後に仕事があり…
図書委員の仕事をしていた時のこと。
〇〇:あれ?藤吉先生?
……図書館の端っこで一人本を読んでる…
そっと近づき声をかける…
〇〇:藤吉先生っ
藤吉:っ……
(無視する)
〇〇:なんで無視するんですか?
藤吉:っ……
〇〇:俺なんかしましたっけ?
藤吉:む、無視してきたじゃん……
〇〇:え?お、俺がですか?
えっと…いつですか?
藤吉:今月の初めぐらい…
〇〇くんが珍しく朝早く来て…
私が廊下で挨拶したら…無視してきた…
〇〇:あの時…す、すみません
藤吉:もしかして…忘れてたの?
〇〇:すみません……
藤吉:私ってそんぐらいのことなんだね
〇〇:ち、違いますよ…あ、あれは…
そ、そのぉ……
藤吉:ねぇ……
〇〇:は、はい!
藤吉:私のこと…嫌いになったの?
〇〇:それは違います!!
藤吉:ちょっと…声大きい。
〇〇:すみません…
けど、俺は藤吉先生のことを…
嫌いになんてなってません!
藤吉:じゃあなんで無視したの?
〇〇:俺、朝弱いって言うか…
判断力というか…なんも考えれなくて…
挨拶されても返せない時が多いんです。
その時もきっとそれで…
藤吉:そ、そうなんだ…
〇〇:俺…藤吉先生のこと…
好きです、大好きです!
なんなら…愛しています!
藤吉:っ……//
〇〇:あはは…(笑)
なんか小っ恥ずかしいんで
図書委員の仕事戻りますね!
(そう言って去ろうとする)
ニギッ…(〇〇の腕を掴む藤吉先生)
藤吉:次はないんだからね……//
〇〇:もう藤吉先生のこと
無視しないし悲しませないんで!
藤吉:絶対だからっ……//
パッ…(〇〇を離す)
〇〇:じゃ!
(委員の仕事に戻る)
……ここで少し思う…
〇〇:あれ?
俺…なんかめちゃくちゃ告白的なこと
口走ったよね…あれ?ま、まぁいっか?
きっと藤吉先生もキャラだって
わかってくれるよね?(笑)
……翌日…
お昼のことだった……
〇〇:はぁ…腹減った
早く食べようぜ?
友達:おう!食べよ食べよ
……いつも通り教室の後ろの方で
お弁当を開き友達と食べる…
友達:今日の公共意味わかんねぇよ…
〇〇:俺も同意見だわ。ŧ‹”ŧ‹”…
仏教はまだしも鎌倉仏教から一気に
理解が出来なくなってったわ…(笑)
友達:仏教自体ちっともわかんねぇわ…
〇〇:要は物語だよ物語っ!
…授業のことを話しながら
お弁当を食べていると……
友達:あっ!廊下に藤吉先生居んぞ?
〇〇:本当だ、可愛い〜♪
友達:あれ?〇〇って藤吉先生と
喧嘩してんじゃないの?
〇〇:喧嘩はしてねぇよ。(笑)
友達:ちゃんと仲直りしたのか?
ŧ‹”ŧ‹”…
〇〇:したよ?
友達:聞かせてや
〇〇:いやさ、仲直りしたってのも
つい昨日なんだけどさ?
友達:あ、また通った
〇〇:お、マジ?
……本当だ。(笑)
友達:あ、話の続き!
〇〇:あぁ、それがさ?
昨日な?委員会あってさ
それで図書館で仕事してたらさ?
……って、おい!また何廊下を見てんの?
友達:いや。なんかおかしくね?
さっきから何回も藤吉先生
この教室の廊下通ってるぞ?
〇〇:なんそれ。
友達:しかも、ちょいちょい
中見てるしさ?ほら、今も!
〇〇:なんでだろ?
俺、聞いてくるわ
友達:おう。
……ガラガラガラッ…
(扉を開ける)
〇〇:藤吉先生?
藤吉:あ、あぁ…〇〇くん
奇遇だね。
〇〇:奇遇ってさっきから
ここ通ってましたよね?
藤吉:そ、そうかな?
〇〇:どうかしたんですか?
藤吉:いやぁ…別に?
〇〇:けど、藤吉先生
お弁当持ってますし。
藤吉:いや…こ、これは……
〇〇:藤吉先生教えてよ
藤吉:あ、いや…
〇〇:俺、藤吉先生の言葉なら
全部聞きたいよ…だから教えて?
藤吉:……〇〇くんはさ…
お昼食べた?
〇〇:お昼ですか?
今友達と食べてますよ?
藤吉:あっ…と、友達と食べてる…
〇〇:どうしたんですか?
藤吉:そ、そのさ…実は…
一緒に食べようかなって…思って…
〇〇:なにそれ。
藤吉:へ、変だよね……
(俯く)
〇〇:藤吉先生可愛すぎ…//
藤吉:へっ……?//
〇〇:俺、藤吉先生と一緒に
お弁当食べたいです!
藤吉:け、けど…お友達と…
〇〇:事情話したら俺の友達も
納得してくれますよ!
藤吉:で、でもぉ…
〇〇:大丈夫ですって!
俺が必死にお願いしたことにします!
ってか本当だったら俺が一緒に
食べたいってお願いしたい程ですし!
藤吉:そ、そっか……//
……ということで、藤吉先生と
お昼を共にすることになったが……
〇〇:本当に教室で良かったんですか?
藤吉:だって…〇〇くんの教室
人少ないし静かだし。
〇〇:うちのクラスメイトって
他のクラスに仲良しが多くて
お昼は大体が他のクラスに行くんで
人が少なくて静かなんですよ。
まぁ…今日は藤吉先生がいるんで
視線がかなりあるんですけどね。(笑)
藤吉:〇〇くんは視線気にするの?
〇〇:普段は気にしないですけど
今日は藤吉先生が目の前にいるから。
藤吉:なら、私だけを見てれば
気にならないでしょ?
〇〇:っ……//
藤吉:私は最初っから〇〇くんしか
見てないから気にならないよ?
友達:ふぅ〜!
〇〇:っ……//
藤吉:いいお友達だね!
〇〇:そうですね。(笑)
……一週間後…
論理国語の時間…
友達:中間前だってのに…
先生大丈夫か?
俺達は実際の論理国語の先生の…
心配をしていた…
〇〇:まぁ…持病持ってるし
俺達は先生を祈るぐらいしかできねぇな
友達:そうだな。
藤吉:お、おまたせ……
『ふぇっ?!』
…藤吉先生が教室に入ってきた途端
クラスメイト全員が驚いた……
〇〇:えっ…あっ…藤吉先生?
藤吉:〇〇くん…ど、どうかな?
(恥ずかしがりながら聞く)
〇〇:……
藤吉:な、何か言ってよ……
(不安になる)
〇〇:いや…最高というかなんというか
惚れ直してました……//
藤吉:はうっ……//
友達:Foooo!!
いいぞ!いいぞ!!
藤吉:ち、中間試験の対策プリントを
く、配ります……//
……プリントを配り説明を終える
藤吉:説明は異常です…
そ、それと……〇〇くん。
〇〇:は、はい!
(立ち上がる)
藤吉:〇〇くんは…こ、このテストで
クラス平均を超えた場合は……
そ、そのぉ……
〇〇:そ、その?
藤吉:わ、私と…その……
お付き合いしてもらいます…//
『キャー…//』
…クラスの女子が歓声を上げる…
女子:藤吉先生可愛すぎぃ!
友達:おいおい…
平均点超えたらって……
…クラス中が思う…
〇〇はそこまで頭が悪くなく
テストの点数も悪く無い…それに加え
〇〇は藤吉先生の気を引く為に
〇〇が論理国語の勉強を念入りに
していることを知っている。
なのでこの提案は…
『藤吉先生からの公開告白』なのだ。
女子:もう。確定じゃん!(笑)
藤吉:この提案飲んでくれますか?
〇〇:じゃあ…再度僕から提案を
藤吉:え?
〇〇:この中間テストで
国語の教科で満点とったら……
俺と結婚してください!
(そう言って頭を下げる)
『キャー!!!』
『おいマジかよ〇〇!!』
『絶対満点取れよ!!』
藤吉:そ、それは…無茶なんじゃ……?
〇〇:大丈夫ですよ。(笑)
俺、藤吉先生のためなら
何でも出来る気がするんで(笑)
藤吉:なんでも出来る"気"なだけじゃん!
〇〇:俺を信じて?。
それから俺は、国語をアホみたいに
勉強した。朝早く学校行って
図書委員の特権で図書館を早く使い。
放課後も下校時間ギリギリまで勉強。
藤吉:ふふっ…//
ここ少し間違ってるよ?
〇〇:こう…ですかね?
藤吉:うん!合ってるよ!
〇〇:本番でこのミスしたら…お、俺…
ムギュッ……
藤吉:もう!〇〇なら大丈夫!
私、〇〇くんのこと信じてるから!
(〇〇のほっぺを両方掴み)
〇〇:わかりましゅた。(笑)
……そして…
中間テスト最終日。
国語教科が行われる数分前。
バシッ…
『頑張れよ!』
『絶対に結婚するんだよ!』
『幸せになってこいよ!』
…みんなに背中を叩かれながら
応援をされ……テストに挑む……
……その日の職員室…
『藤吉先生!〇〇くんの点数…』
藤吉:う、嘘っ……うぅ…
(涙が溢れる)
『えっ…ちょっと…大丈夫?』
……翌週…
論理国語の時間…
藤吉:今日は担当の□□先生が学校に
いらっしゃいますが…私が来ました。
友達:ってことは?〇〇もしや
100点なんじゃ?!
〇〇:自信はある…ドヤッ
……続々と名前が呼ばれるが…
俺は最後まで名前を呼ばれない。
友達:藤吉先生!
〇〇だけ呼ばれないっす!
藤吉:さぁ…〇〇くんの解答用紙だけ
ないんですよね。
〇〇:ん?どういうこと?
藤吉:……
バンッ…
(ある解答用紙を黒板に貼る)
藤吉:この…100点なのに
名前を書き忘れて0点になった
解答用紙は……誰のですか?
(〇〇を睨む)
〇〇:……俺しかないよな。
(前まで取りに向かう)
『やっちまったな……』
『肝心なところでなにしてんの!』
女子:っ……(睨む)
〇〇:藤吉先生それ……俺のです。
藤吉:……知ってる…
〇〇:すみません…俺、肝心な名前を
書き忘れちゃいました…(苦笑)
藤吉:バカっ……本当にバカっ!
せっかく100点なのに……グスッ
(涙を流し始める)
〇〇:えっ……藤吉先生?
藤吉:もうっ…点数関係なく…
〇〇くんと付き合いたい"よぉ"!
結婚して〇〇くんとずっと一緒になr((
ギュッ……(藤吉先生を抱きしめる)
〇〇:俺もです……
俺も藤吉先生と……いや…夏鈴と…
付き合いたいし結婚したいです…
最初はノリのつもりだったけど……
今もこれからも本気で好きです…
藤吉:うぅ……うわぁぁん😭😭
(〇〇の胸に顔を埋め泣く)
〇〇:テストの時の俺はもしかしたら
松田〇〇って書くか……
藤吉〇〇って書くか迷ってたのかも?
藤吉:うぅ…冗談やめてよぉ…😭
〇〇:すみません…(笑)けど!
期末がありますし。ね?(笑)
藤吉:もうっ!〇〇のバカっ!
〇〇:そんなこと言われてn((
チュ……(〇〇の肩に手を置き)
(少し背伸びしてキスする藤吉)
〇〇:んっ……//
(目を大きく開く)
藤吉:っ……//これからは夏鈴呼びして…//
〇〇:い、いやそれは…//
藤吉:怒るよ…?
〇〇:嘘です…夏鈴様っ…
藤吉:ふふっ…//
友達:えっ…これ…俺達完全に
忘れられてる?
女子:完全に二人の世界に入ってるね。
……それから数日後…
放課後の図書館にて……
〇〇:な、なんか視線が……
藤吉:チラッ…かっこいい…ボソッ
〇〇:はぁ…(笑)
……藤吉先生の所へ向かう…
〇〇:あのぉ…藤吉先生?
藤吉:ち、違います…
〇〇:っ……//夏鈴?
藤吉:んっ!なに?どうかした?
〇〇くんっ!
〇〇:その…俺を見るのはいいんですけど
もうちょい静かにと言うか…//
動きを抑えてください……//
藤吉:べ、別に…//見てないけど?…//
〇〇:俺は夏鈴のこと見てるよ?
その時によく目が合うのはなんでかな?
藤吉:あうっ……//
〇〇:ふふっ…//
そろそろ仕事終わるんで…//
今日は二人でこっそり帰りましょ?
藤吉:うんっ!…//
…新人教師と男子高校生は……
バレているのにバレないように
こっそり愛を育むのでした……
藤吉:ねぇ!いつ結婚する?
〇〇:まだ早いです!(笑)
藤吉:"まだ"…//ふふっ…//
〇〇:いつかは必ず結婚しますから……//
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……終わり?