大切にしてあげます。
大学内の和室兼茶道部の部室にて…
〇〇:はぁ…(ため息をつく)
パクッ…ŧ‹”ŧ‹”(手元の饅頭を食べる)
??:彼女に振られてヤケ食いかぁ〜
茶道部(サークル) 二年 村山美羽
〇〇:なんだよ。
村山:別に?けど……なんか
典型的というか、単純というか。
〇〇:うるさいなぁ…ってか
なんで村山はここにいんだよ。
村山:そっちが昨日彼女と別れたこと
私に言って来たんでしょ?
夜中の1時に普通送ってこないですよ?
サークルの後輩になんて絶対。
〇〇:だ、だってなぁ……
友達がいねぇんだよ。
村山:うわ…そっか…〇〇先輩って
大学内に…いや…大学外にも友達
いないんですもんね。!
〇〇:うるせぇよぉ…
(もっと凹む)
村山:世話が焼ける先輩だわ。
ガラガラガラッ…(襖が開く)
??:よっ!〇〇先輩!
茶道部(サークル) 二年 谷口愛季
〇〇:敬語を使わんかい!
谷口:みう〜!!!
(〇〇フル無視で美羽に走って向かう)
村山:あいり〜!!
(両手を広げ抱きしめる)
ギュッ…(抱き合う)
〇〇:ははは……僕には眩しすぎるよ…
谷口:そんな彼女に振られたぐらいで
〇〇:なっ!!なぜその事をッ!!
村山か?!
村山:私は誰にも言ってないですよ?
谷口:ふふ〜ん!あまり私の情報網を
侮らない方がいいですよぉ〜?
〇〇:…うぜぇ……
村山:まぁ…彼女さ…あ、間違えた
元カノさんが言いふらしてるってこと
〇〇:今わざと言い間違えただろ…
村山:さぁ?
〇〇:はぁ…もう話は広まってるのかぁ
谷口:〇〇先輩っ!
〇〇:ん?(谷口の方を見る)
谷口:結構なお手前で…
〇〇:うるせぇえ!!
(二人に声を荒らげて怒る)
……数分後……
〇〇:ごめんさい…も、もう
怒らないので…それをやめてください
村山:大好きまめまめ♪
(〇〇を中心にして歌いながら踊る)
谷口:大好きまめまめ♪
〇〇:絶対怒らないので
もうやめてください!!
谷口:もうやめてあげる?
村山:もうちょっとやっても
いいと思うけどなぁ〜?
〇〇:本当に申し訳ございません!
村山:まぁいっか。(笑)
〇〇:はぁはぁ…助かったぁ…
心)山下が居なくて助かったぁ…)
谷口:今度は三人集まった時に
また〇〇先輩に見せよっか!
村山:そうだね!
〇〇:終わった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その日の夜…
ピロンッ…(LI〇Eの通知)
〇〇:ん?なんだ?
村山』明日の午前11時に
□□駅前に来てください。
遅刻したら大好きまめまめです。』
〇〇:おいおい…明日は久しぶりに
バイトのシフトが入ってない
休みなのに…勘弁してくれよ……
〇〇』大好きまめまめで俺を脅すな。』
村山』絶対に来てくださいね。』
〇〇』わかってる、必ず行くよ。』
〇〇:はぁ…今日早く寝るか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
翌日…□□駅前にて。
〇〇:眠っい……
村山:仮にも女性との待ち合わせなのに
そんなぶっきらぼうな顔して待つのは
どうかと思いますよ?
〇〇:あ…ご、ごめん…
村山:どうかしましたか?
〇〇:あ、いや…眼鏡すると
全然雰囲気変わるんだな
村山:似合ってませんか?
〇〇:めちゃくちゃ似合ってるよ!
心)ここで機嫌を悪くさせたら…)
(テンション上がり気味に言う)
村山:ふーん。
〇〇:ってか、なんで呼び出したの?
村山:着いてきたらわかります。
……そう言うとすぐに歩き出す村山
それについて行く〇〇……
〇〇:あ…ここって。
村山:焼肉ですよ。
早く入りましょ?
〇〇:う、うん…
(村山のリードで中に入る)
……ガラガラッ
村山:予約の二人です。
店員:はいよ!お好きな席にどうぞ!
〇〇:おぉ……
店員:ご予約様ご来店でぇ〜す!!
…店員さんからのいらっしゃいませを
全身に浴びながら座敷の席に座る…
店員:先にお飲み物のご注文
お聞きしますね?
村山:じゃあ…ウーロン茶を二つ
あと、今、料理注文してもいいですか?
店員:はい、大丈夫ですよ!
村山:じゃあ…ライスの中と小を
両方一つにカルビ一人前とタンを
一人前、ハラミ一人前、キムチ二つ
とりあえずそれでお願いします
店員:かしこまりました!
(注文を通しに行きその場を去る)
〇〇:す、すげぇ…
村山:何がですか?
〇〇:な、なんか…
めっちゃ慣れてるなぁ〜って
村山:あ、勝手に注文しちゃって
すみませんでした。
〇〇:ううん、大丈夫だよ
めっちゃ俺が食べたいものだったし!
村山:まぁ一年以上も〇〇先輩の
傍にいたらこのぐらいわかる。
〇〇:すげぇな。
他の人と飯行く時もこんな感じなの?
村山:……まぁ、はい。
〇〇:久しぶりだわ…なんか
村山:へ?
〇〇:元カノと飯行く時は
必ず俺が注文してたし。
村山:女々しいです。
〇〇:は?
村山:私の気持ちも考えてください。
〇〇先輩を元気にしようと思って
私の一番好きなお店に連れてきたんです
麗奈先輩のことなんて忘れてください!
〇〇:あっ……
店員:お先にお飲み物失礼します。
(気まずそうに飲み物を卓へ)
村山:……すみません。
ゴクゴクッ…(ウーロン茶を飲む)
〇〇:ごめん、村山……
それに、ありがとう。
村山が俺の事を一番気遣ってくれてるの
わかってるから…いつもありがとう。
(そういい自分もウーロン茶を飲む)
村山:……色んな先輩と有難いことに
仲良くさせてもらってますけど…
〇〇先輩だけですよ?
こんなに〇〇先輩とずっと居て
一番に気遣ってるの。
〇〇:そうだよね…
いつも言えなかったけど…ありがとう
村山:まぁ…わかってくれてるなら
許します。
〇〇:けど、なんで俺のこと思って
気遣ったり行動してくれるの?
村山:そんなの…s((
店員:失礼します。
カルビ一人前、タン一人前
ハラミ一人前、キムチ二人前です。
すぐにライスも持ってきますね!
(〇〇達の卓上に料理を置いていく)
〇〇:おぉ!!来たっ!
(目を見開きながら言う)
村山:ほ、本当ですね。
〇〇:あ、そうだそうだ。
さっきの続き、なんでなの?
村山:また言いますよ。(笑)
今は焼肉を楽しみましょ?
〇〇:お、おう。
…お互いモヤモヤしたままで
焼肉を楽しむ……
〇〇:村山、この肉もう焼けてるんぞ?
(そう言いトングで肉を取ろうとする)
村山:あぁ!
その肉は私が今育ててるんですよ!
〇〇:育ててる?(笑)
村山:ピキッ……
〇〇:流石焼肉上級者だわ。(笑)
村山:黙って見てて。
〇〇:は、はひぃ……
……数十秒後…
スッ…(〇〇のお皿に肉を置く)
〇〇:え、ありがと…ってかこれ
村山:つべこべ言わずに食べて?
〇〇:は、はい…パクッ…うまっ。!!
(異次元の美味さに驚く)
村山:ね。?
〇〇:バカにしてすみませんでした
村山:ふふっ。〇〇先輩に
この美味さを味わって欲しかったんです
〇〇:そ、そっか…//
村山:後輩の優しさに触れて
照れてるんですか?
〇〇:まぁ…そんなとこかな。(笑)
村山:あれ?素直ですね。珍しっ。
〇〇:最後が余計だな。
村山:ふふっ…
〇〇:ま、俺だって肉を育てることぐらい
すぐに出来るし?
村山:食べ物で遊ばないでください
〇〇:わ、わかってるって
大丈夫、俺だって上手くできるよ
……数分後…
〇〇:やべっ…裏、焦げちゃった
村山:だから言ったのに
〇〇:ごめんごめん。
俺がしっかり食べます。
(お肉を自分の皿に置く)
村山:……写真撮りたいんで
〇〇先輩のお皿見せてください。
〇〇:谷口達に見せるの?(笑)
(笑いながらもお皿を見せる)
…スッ…パクッ……
(〇〇の育てた肉をすかさず)
(掴み口に入れる村山)
村山:ŧ‹”ŧ‹”…うっ…
ŧ‹”ŧ‹”…ゴクリッ…
(顔を顰めながら飲み込む)
〇〇:村山?!
な、何して……(困惑する)
村山:焦げてるけど……〇〇先輩が
私を思って焼いてくれたんです…
そう思ったら…めちゃくちゃ美味しい!
(精一杯笑ってみせる)
〇〇:あ、あぁ…っ…
(動揺で瞬きが多くなる)
村山:さ?早く食べましょ?
〇〇:うん……
……その後割り勘でお会計をし
焼肉屋を後にし休憩がてら公園へ…
村山:はぁ…お腹いっぱい!
(歩きながら言う)
〇〇:俺が奢るって言ったのに
村山:私が連れ出したんですし
本当だったら私が奢るべきですよ?
〇〇:けど、俺男だし年上だし
村山:うわぁ…男女差別ですか?
〇〇:ち、違うけどぉ…
村山:私は相手が誰だろうと
割り勘ですよ?なんなら奢りたい
そんぐらい思ってますよ?
〇〇:ジェネレーションギャップだわ
村山:一歳しか変わらないですよ?(笑)
〇〇:確かにな。(笑)
ってか、ありがとうな?
村山のおかげで忘れられそうだわ
村山:それは良かったです。
〇〇:はぁ…やっぱり恋愛で傷ついた時は
恋愛して癒すのが一番なのかな〜。
村山:え?なんですか?
私に告白ですか?
〇〇:違うわ。(笑)
村山:あ、新しい恋探すんですか?
〇〇:まぁな。あまり村山や谷口、山下に
迷惑かけたくなし?
村山:イケメンぶってる。
〇〇:うるせぇよ
村山:私にしとけばいいじゃないですか。
〇〇:……ん?
村山:〇〇先輩ってどんだけ鈍感なの?
〇〇:え?えっと…
村山:私がただ〇〇先輩を
"先輩"として好きで気遣ってると
思ってたんですか?
〇〇:ち、違うの?
村山:私、〇〇先輩のことが好きです。
このサークルに入ってからずっと……
〇〇先輩を知れば知るほど好きになって
けど、〇〇先輩には麗奈先輩がいて…
なのに諦めきれなくて…グスッ……
〇〇:そ、そっか…ごめん。
村山:謝らないでください…
私が悪いんです…私が悪かt((
ギュッ…(村山を抱きしめる)
〇〇:辛い思いさせてごめん…
俺、村山の気持ちに気づけずに
いっぱい村山に麗奈との事を
相談してたよね…本当にごめん。
村山:グスッ…辛かった…苦しかった…
けど、〇〇先輩には幸せになって
欲しくて…幸せそうな〇〇先輩の顔が
めちゃくちゃ好きなんです…!
(泣きながらも必死に喋る)
〇〇:ごめん…それにありがとう…
(必死に謝罪と感謝を伝える)
村山:寝てたから知らないかもですけど
〇〇先輩が茶道部で寝てた時の事
覚えてますか?
〇〇:う、うん…あったね
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
村山美羽 一年
齋藤〇〇 二年生
…ガラガラッ…(和室の襖を開く)
村山:ふぁ…って〇〇先輩?
〇〇:……zZ
村山:ふふっ…お疲れ様です。
(〇〇の隣に座り)
〇〇:…麗奈……zZ
村山:寝言…はぁ……
(ため息をつく)
〇〇:い、行かないでくれ…
(険しい顔で寝言を呟く)
村山:え……?
〇〇:っ……(苦しそうな顔)
村山:なんでそんな苦しそうな…
もしかして…麗奈先輩が浮気してるって
あの噂って……
〇〇:……う"ぅ"…(魘される)
…ニギッ……
(〇〇の手を握る村山)
村山:大丈夫です。
私が…私に……何が出来るんだろ…
〇〇:ギュッ……(村山の手を握り返す)
村山:ふぇ?!
〇〇:そばにいて……
(魘されながらも呟く)
村山:……大丈夫です。
そばにいますから……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〇〇:そんなことが……
村山:〇〇先輩あの頃から
麗奈先輩の浮気に気づいてたんですか?
〇〇:うん……
村山:なのに…なんであんなに
必死に大学もアルバイトも頑張って…
〇〇:好きな人が…浮気してるなんて
誰も信じたくないんだよ…
村山:……〇〇先輩
〇〇:ははっ。落ち着いたね
(ゆっくり村山から離れる)
村山:私なら〇〇先輩のことを
幸せに出来ます。悲しませません。
大切にします。絶対に!!
〇〇:あはは…嬉しいけど…
も、もう…信じれないよ……
村山:信じてください!
私が〇〇先輩のこと裏切ったこと
ありますか?
〇〇:ない……
村山:私にして?私に全部任せて
飛び込んで来てください!
私は…〇〇先輩のっ…齋藤〇〇さんの!
全てになりたいんですっ!!
〇〇:っ……
村山:け、けど…〇〇先輩がすぐに
私を好きになることは無いって
わかってます…けどこれから!
徐々に〇〇先輩に私の事を好きなt((
ギュッ……(村山を抱きしめる)
〇〇:今日のこと、今までのことの
村山への感謝が…思いが…
村山の告白で一気に好きの気持ちに
移り変わってる…感謝も謝罪も
全部全部…村山への思いが好きに
変わってる……俺も好きだ……
村山:っ……//〇〇先輩っ…//
〇〇:マジで都合良い奴だよな…
彼女と別れてすぐに誰かを好きにn((
村山:いいんですよ!!
〇〇先輩はずっと浮気されて…
なのに相手を一途に信じてたんです!
誰も〇〇先輩を責めません!
それに私は都合が良いとは思いません!
もっと言うなら、何でもっと早く
その気持ちにならなかったのか…
そこが気になります…(笑)
〇〇:ごめん…(笑)
村山:〇〇先輩っ!
(〇〇の首に手を回し)
〇〇:ん?
村山:私と付き合ってください!
〇〇:えっ?!
村山:何驚いてるんですか?(笑)
〇〇:そういうのって男からするもn((
チュ……(〇〇にキスする村山)
〇〇:ふぇ?!
村山:最後までオヤジ臭いです!
けど、そんな所も好きです!!
〇〇:俺も…村山が…いや…これからは
美羽でいいよね?(笑)
村山:はいっ!
〇〇:俺も美羽が大好きだっ!!
(村山を抱き上げる)
村山:ち、ちょっとぉ……//
(恥ずかしそうにながらも嬉しそう)
〇〇:大好き…//
(ゆっくり降ろす)
村山:私も大好きっ…//
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その日の夜……
ピロンッ…
〇〇:ん?誰からだ?
麗奈』ねぇ…今から会えない?
うちでお酒飲んでるんだけど
独りじゃ寂しくて。
〇〇:……
〇〇』さようなら。
『守屋麗奈をブロックしますか?』
『ブロック』
『守屋麗奈を削除しますか?』
『削除』
〇〇:今までありがとう。
さようなら。
…ふと横を見る……
村山:……zZ
〇〇:俺も大切にするから…
ずっとそばにいてよね……
(そう言って村山の頭を撫でる)
村山:ふふっ…
〇〇:え?今笑った?
村山:ネテマスヨー
〇〇:起きてるじゃねぇか。(笑)
村山:んぅ…(〇〇を見つめる)
〇〇:な、なに?
村山:もう一回ぐらいシます?
〇〇:え?何を?
村山:えっち。
〇〇:な、何言ってんだよ…
(動揺して村山に背を向ける)
村山:冗談ですよ。(笑)
けど、寝る時はお互い
抱き合いながら寝ましょ?
これ、付き合う時の絶対条件。
〇〇:わ、わかった…//
(村山の方を向き直す)
村山:はい、おいで?
(手を広げる)
ギュッ……(お互い抱きしめる)
〇〇:っ……//
村山:これから喧嘩しても
一緒のベッドで一緒に寝て
抱き合いながら寝るの確定で。
〇〇:…絶対条件だよね?
村山:そうですよ?
あれ、重かったですか?
〇〇:ううん…違うよ…//
なんか…一瞬だけど脳裏にさ?
美羽と結婚して幸せそうな俺の姿が
見えたんだよね…(笑)
村山:可愛いっ…//
やっぱり、もう一回シましょ?
(〇〇の服を脱がそうとする)
〇〇:ち、ちょっと…!
こっちも反撃だっ!
(村山をくすぐる)
村山:あははっ!!
くすぐったいって!!
〇〇:ははっ!!
村山:はぁはぁ…ストップ!
〇〇:ふぅ…(笑)
村山:っ……
〇〇:っ……
チュ……(お互いキスする)
〇〇:寝よっか…//
村山:ちゃんと抱きしめててくださいね?
〇〇:うん…//
……明かりを消す…
村山:大好きです…//
〇〇:俺も…大好きだよ…//
村山:……
〇〇:……
村山:大好きまめまめ♪
〇〇:やめて?(笑)
イチャイチャはこの後……
一時間弱ほど続いたんだとか…?(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……終わり