不思議な果物『ポポー』知っていますか?【23年9月度】
突然ですが、『ポポー』をご存じですか?
私は昨年、横瀬町で初めてその存在を知りました。
ポポー、ポーポーなどと呼ばれる北アメリカ原産のフルーツです。
日本には明治30年頃に入ってきて観賞用として普及し、昭和初期には栽培の簡単さからブームとなったそうです。
しかし、傷むのが早く、保存や流通がむずかしい性質。徐々に栽培が減り、今では「幻のフルーツ」と言われるほど市場では見なくなった果物です。
味はマンゴー、バナナ、柿を足して3で割ったような感じ。体験していない人には想像できないでしょう。気になったら9~10月頃、横瀬町に食べに来てください(笑)。
もう手に入らないと思っていた『ポポー』
私がポポーと出会ったのは昨年の9月でした。
町内に住むあるおじいちゃんがくれた一本の電話。
「ポポーがたくさんあるからもらってくれ」と言われ、それが何かも知らぬまま家に向かいました。
はじめて見る果物。
いただいたポポーは仲間と試食し、その珍しくなんとも言えない味に驚きました。チャレンジキッチンENgaWAではバニラアイスにペースト状にした果肉を添えて販売しました。
そのおじいちゃんは、家庭菜園にしては広い敷地でありとあらゆる農作物を育てていました。彼はとても親切でチャレンジ精神に富んだ方で、以前には「近所にも配りきれないから」と珍しい長かぼちゃやミニトマトをいただいたこともありました。どれもよくできた、おいしい作物でした。
ちなみに横瀬町には、もともとポポーを販売目的で丁寧に栽培している農園もあります。家庭菜園のものとは全然違って大きいです!道の駅果樹公園あしがくぼでは9月頃、希少ですが販売しています。
その年の冬
何気なく車を運転していると、見覚えのある名前が道路際の看板に書いてあるのを見かけました。そのおじいちゃんの訃報を知らせるものでした。
今年の『ポポー』は…?
横瀬町に来てから1年と少し経った頃にそんなショッキングなことが起き、もうポポーは簡単には手に入らないだろう。そう思っていました。
ところが、
チャレンジキッチンでの毎月第3土曜のマルシェイベントに出店してくれている農家さんを訪問した時
見つけました。
畑の片隅で成っている立派なポポー!
…ちなみに、そこのご夫婦もとても素敵な方々です。
おかげさまで、9月16日のマルシェではポポーの試食販売、
9月29日の『お月見の会』では「ポポーの月見ぷりん」を販売しました。
お客さまの半数以上は
ポポー?なにそれ?
そんな反応をします。
お客さまはほとんど町内や秩父地域の方々です。
食べ物をとおして私が伝えたいこと
このポポーの話は、一例にすぎません。
ご近所の人々でさえこの町にどんな農作物があって、こんなにやさしい人たちがいるということを知らない。
もちろん、地区や年代によって偏りはあります。
こういった事実を、メニュー開発を通じてたくさん発信していきたいと思います。
また、私自身が未知なことはまだまだ山ほどあり、一年目、二年目と同じことはありません。当分、学び終わることはなさそうです。
9月活動報告として
・農作物の加工、保存、飲食メニュー化など(いちじく、まごぶどう(巨峰)、くるみ、キウイ、トマトなど)
・おにぎり弁当の受注製造
・西武ウォーキングイベント及び若者の地域活性イベント「JVS」でのおにぎり製造販売
・自社商品のジャム、グラノーラ等の開発・製造
・チャレンジキッチンENgaWAでのイベント企画・運営(チームみんなで)
…他
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