展示を見に行った日。
2024年3月。なかなか時間が進まなくなってきた。
彼と私が接点を持っていたプロジェクトの終わりが近づいてきた。
終わったら、会うのやめる?
と、率直に聞いた。
私はいつも心のどこかで、彼が私と接点を持っているのは、彼が万事スムーズに事を進められるためなんじゃないかと思っていた。
要らなくなったときにポイッと手放されるのが怖かったんだと思う。だから先に自分から尋ねた。
任期終わったらやめるの?😓
と、返ってきた。
私は、彼を信用できないんだなあ、と思った。
3月末、自分が観たいと思ったアートの催しに行った。彼と一緒に。
でも、展示は思うような素晴らしいものではなく、私は心のなかで残念に感じたし、本場で実物の絵画を見たことのある彼はつまらなさそうだった。
あーあ、やってしまったな、と思っていた。
それでも、イタリアンを食べて、美味しいスパークリングワインを飲んで、いつもみたいに楽しく談笑して帰った。
悪い日ではなかったよ。
私は一体、なにをしてあげられたのだろう。