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同じ発音で意味の異なる台詞#5

「乾燥機貸して」と「感想聞かして」のように、同じ発音で意味の異なる台詞というものがあります。それをクイズ形式で作ってみました。ぜひチャレンジしてみてください。

シチュエーション1
原因不明の大腸炎によって下血が続いた挙げ句、重度の貧血に陥り入院することになった。栄養をすべて点滴から摂る生活がもう2週間も続いている。とにかくいつも腹が減ってたまらない。
入院に充てられる有給休暇は残り3週間分ぐらいあるが、仕事の遅れも気になる。
程なくして消化器内科部長がやってきた。そういえば今朝は部長回診のタイミングだった。入院が長いとどうも曜日の感覚がなくなる。

「お加減はいかがですか?くれぐれも感染症にだけは注意してください。」
なんか先週も同じ事聞かされたような。

「はい、気をつけます。ところで先生、私の入院はあと何日ぐらいかかりそうですか。できるだけ早く職場に復帰したいんですが。」

「うーん、ステロイドが効き始めてるようなのでこのまま快方に向かえば早くてあと2週間ぐらいですかね。ただ、場合によっては…………………………………もあります。さすがにふた月はないでしょうが、何事も油断は禁物です。」

「はあ、そうですか。。。」
憂鬱さで空腹感が増した気がした。

シチュエーション2
会社員木元道夫の遺体はダイニングテーブルの下で仰向けに横たわっていた。
俺は警視庁の刑事、顔山亀琉。階級は巡査長だが、特任係という部署で卯木下素京警部とバディを組んでいる。素京さんは頭脳明晰なインテリ刑事で、これまでいくつもの難事件を解決してきた。

「遺体の口角に泡を吹いた跡が見られますね、毒物による中毒死で間違いないでしょう。テーブルの上にはキノコソテーの食べ残しがあることから、毒キノコの誤食ということで事件性はなさそうですね。」
自分の所見を伝えてみたが、素京さんは腑に落ちないようだ。

「それはどうでしょう。第一発見者でもある友人の話によると木元さんはキノコ狩りが趣味で、食用にできるキノコの種類には専門家並みに詳しいということでした。しかもこれはベニテングダケで、素人でも知ってる猛毒キノコ。誤食というよりは、毒キノコと承知の上でその味を味わってみたいという好奇心から進んで食べた可能性があります。キノコ愛好家の間ではそのような危険な物好きも少なからずいるようですね。」

「はあ、素京さんのおっしゃる通りかも知れないですが、いずれにせよ、死ぬつもりはなかったのに思いのほか毒が強すぎて死に至った事故ということになりそうじゃないですか?」
細かいところにこだわるのが素京さんの持ち味だが、本件もなにか事件性につながるポイントでもあるのだろうか。

「それから、もう…………………………………があります。」
いつも付け足すように言う素京さんの決め台詞だ。

「万が一命の危険性があるかも知れないのに、木元さんはなぜ一人で食事をしたのでしょうか。」

…..に入る、同じ発音で意味の異なる台詞がわかりますか??
ヒントは有料部分にあります。

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