来週の予定と東京エレクトロンの前工程について
来週の予定です。
来週の日本株市場は、4万円の節目を再び試す可能性があるものの、その近辺では戻り売りが出やすく、上値は伸びにくいと予想されています。金融株が注目される一方で、米国の雇用統計発表を控えた様子見ムードが高まり、ドル円の円安基調が輸出株を支える要因となっています。しかし、輸入株にとっては重しとなり、外食や小売りなどの銘柄には上値の重さが意識されるでしょう。
日銀短観の発表にも市場の関心が集まっており、円安進行が日銀の早期利上げ観測を後押しし、バリュー株や金融株の上昇を促す可能性があります。米国では、
ISM製造業景況指数やADP雇用統計などの発表が予定されており、これらの結果が米FRBの金融政策に影響を与えることが予想されます。
7月に入り、夏相場が本格化する中で、米国株の動向に対する市場の見解は分かれています。ドイツ銀行は短期的な反落を予想している一方、ゴールドマン・サックスはS&P500が過去最高値を更新すると見ています。また、米大統領選挙が近づく中で、その結果が株式市場に与える影響に注目が集まっています。
円相場については、今週は38年ぶりの安値を更新し、市場の円先安観が強まっています。米国の重要経済指標を控える中で、円安基調が続くと予想されており、どこまで行けば円買い介入が入るのかが注目されています。今後の動向には注意が必要です。
米雇用統計とは、米国の労働市場の状況を示す重要な経済指標で、米労働省が毎月第1金曜日に公表しています。この統計は、非農業部門の雇用者数の変化、失業率、平均時給の変化率、労働参加率など、労働市場に関する多くのデータを含んでいます
特に注目されるのは、非農業部門雇用者数で、これは景気動向を敏感に反映するとされています。一般的に、非農業部門雇用者数の月間増加数が15万人以上であればGDPに問題ない水準とされ、20万人以上であればGDPを押し上げる要因になるとされています
また、失業率に関しては、米国では失業率が概ね4%から5%であれば完全雇用状態とされており、完全雇用とは、働く意思と能力がある人全員が仕事についている状態を指します
雇用統計のデータは、家計調査と事業所調査の2種類の調査から構成されており、家計調査では失業率や労働参加率などが、事業所調査では非農業部門雇用者数や平均時給などが中心となります
最新の米雇用統計では、失業率が3.9%に低下し、賃金の伸びは前月比で加速したことが報告されています。雇用者数の伸びは期待外れだったものの、労働市場のタイトな状況をうかがわせ、早ければ3月の米利上げを後押しする可能性があるとされています
これらの統計は、米国の経済状況だけでなく、世界経済にも大きな影響を与えるため、金融市場はこれらの発表に敏感に反応します
特に今週末の雇用関連のデータが注目されています。市場は、雇用需給の緩和を予想しており、FRBや市場参加者は物価よりも雇用状況に焦点を当てています。利下げのタイミングを見極める上で、雇用指標は重要な役割を果たすと見られています。
また、FRB議長のジェローム・パウエル氏の発言にも注目が集まっています。最近の発言では、インフレが継続的に鈍化する証拠を待つ必要があると述べ、政策金利をより長期にわたって高水準に維持する可能性を示唆しています。パウエル議長は、利下げを急ぐ必要はないとの慎重な姿勢を繰り返しており、7月9日には米上院の銀行委員会で金融政策に関する半期に一度の証言を行う予定です
雇用統計の発表は、今週末に予定されており、その結果がFRBの金融政策や市場の動向に大きな影響を与えることが予想されます。市場参加者は、これらの指標を通じて、米国経済の健全性や今後の金融政策の方向性を探ることになるでしょう。
先週のまとめ
日経平均は2週ぶりに反発し、円は約38年ぶりの安値を更新しました。特に注目されたのは、1ドル=160円88銭という1986年12月以来の安値を記録したことです
米国のPCEコア価格指数は予想通りに鈍化し、3年以上ぶりの低水準を記録しました。これにより、年内の利下げ期待が高まっています。
NVIDIAの株主総会では、CEOのジェンスン・フアン氏の報酬が60%増加し、AIの次の波に対する楽観的な見通しが示されました
ヘッジファンドは米ハイテク株を「積極的に」売り越しており、特に半導体関連株が影響を受けています
アマゾンは時価総額2兆ドルを突破し、「2兆ドルクラブ」入りを果たしました。市場は次に「1兆ドル・クラブ」に入る企業に注目しています
マイクロンは決算発表後に株価が急落しましたが、長期的な業績見通しを考慮すると、押し目買いのチャンスとなる可能性があります
スーパー・マイクロ・コンピュータはナスダック100に採用される可能性が高まっており、ウォルグリーンに代わる可能性があります
米大統領選の初の討論会を受けて、トランプ関連株が急騰しました。トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは、討論会後に10%以上の急騰を見せました
これらのポイントは、今週の市場動向を理解する上で重要な要素となります。投資家はこれらの動きを注視し、適切な投資戦略を立てる必要があります。
東京エレクトロンは、AI用半導体の製造に必要な前工程装置を提供することで、AIチップの需要増加に伴う半導体設備投資ブームの恩恵を受けています。
以下にその詳細を説明します:
前工程装置の重要性: 半導体の製造工程において、前工程はウェーハ上に回路を形成する工程です。東京エレクトロンは、この前工程で使用される装置の提供を行っており、AIチップの精密な製造に不可欠な役割を果たしています。
前工程とは、半導体製造においてシリコンウェーハーに回路を形成し、半導体の基本的な機能を作り出す過程のことです。具体的には、以下の3つの主要な段階が含まれます:
成膜工程:ウェーハーに非常に薄い膜を形成する工程で、電気を通したり通さなかったりする性質に関与します
リソグラフィ:半導体デバイスの微細なパターンをウェーハー上に転写する工程で、絶縁層や金属配線などの形状を精密に制御します
不純物拡散工程:ウェーハーに対して不純物(ボロンやリンなど)を添加し、N型またはP型半導体の領域を作る工程です
これらの工程を通じて、半導体チップの基礎が作られ、その後の後工程でチップを切り出し、パッケージングして最終製品にする作業が行われます。前工程は半導体の心臓部を作る段階であり、非常に重要な役割を果たしています。
シリコンウェーハーは、高純度な珪素(シリコン)で作られた薄い円盤状の部品で、半導体デバイスの製造において基板として使用されます。以下の特徴を持っています:
高純度: シリコンウェーハーは非常に高い純度のシリコンから作られており、これにより電子機器の性能が大きく左右されます
平滑な表面: 表面は鏡面仕上げがされており、微細な凹凸や微粒子が排除されています。これにより、微細な電子回路を精密に形成することが可能です
製造工程: シリコンウェーハーは、シリコンのインゴットを厚さ1mm程度に切断して作られ、集積回路(IC)や大規模集積回路(LSI)の製造に最も多く使用されます
シリコンウェーハーは、スマートフォン、パソコン、自動車、太陽光パネルなど、現代社会における多くの先進的な製品に不可欠な存在です。その品質は、最終製品の性能に直接影響を及ぼすため、製造過程での品質管理が非常に重要です
東京エレクトロンは、AI用半導体の製造に必要な前工程装置を提供しており、その中には以下のような装置が含まれます:
熱処理成膜装置: 半導体ウェーハーに薄い膜を形成するために使用され、電気的特性を制御します
枚葉成膜装置: 個々のウェーハーに対して成膜処理を行う装置で、高精度な膜厚制御が可能です
ガスケミカルエッチング装置: ウェーハー上の不要な部分を化学的に除去する装置で、微細なパターン形成に寄与します
プラズマエッチング/アッシング装置: ウェーハー上の特定の材料を選択的に除去するためにプラズマを使用する装置です
これらの装置は、AIチップの製造において、精密な回路パターンの形成や、電気的特性の調整など、非常に重要な役割を果たしています。東京エレクトロンは、これらの装置を通じて、AIチップの需要増加に伴う半導体設備投資ブームの恩恵を受けていると言えるでしょう。
東京エレクトロンが提供する前工程装置は、非常に高度な技術を使用しています。これらの装置は、半導体チップの製造における微細なパターン形成や、複雑な物理・化学プロセスの制御を可能にするために、精密な工学と最新の技術革新が必要です。以下の点でその高度な技術が反映されています:
ナノテクノロジー: 東京エレクトロンは、ナノスケールでの精密な製造を可能にする技術を開発しており、これにより、より小さく、より高性能な半導体デバイスの製造が可能になっています
EUVリソグラフィ: 極端紫外線(EUV)リソグラフィ技術の開発において、東京エレクトロンは業界をリードしており、これにより、従来の光リソグラフィ技術を超える微細なパターンを半導体ウェーハー上に描くことができます
高数値開口(High-NA)EUV技術: さらに進んだ高NA EUV技術により、より細かいパターンを描くことが可能で、チップの集積度を大幅に高めることができます
次世代AIハードウェア開発: AIアプリケーションの高度化に対応するため、新しい材料の研究やデバイス構造の革新に取り組んでおり、AIハードウェアの性能向上を目指しています
デジタルデザインとナノテクノロジーの融合: デジタル技術とナノスケールの製造技術を組み合わせた研究を進めており、これにより、より高度な半導体デバイスの設計と製造が可能になっています
これらの技術は、半導体業界における技術的な限界を押し広げ、未来の電子機器の性能向上に直接的な影響を与えることが期待されています。東京エレクトロンの装置は、これらの高度な技術を駆使して、半導体の微細化と性能向上を実現しているのです。
東京エレクトロンは、半導体製造装置業界において高い評価を受けており、その製品は他社と比較しても多くの強みを持っています。以下にその主な理由を挙げます:
超特化型事業戦略: 東京エレクトロンは、特定の製造装置に特化した事業戦略を採用しており、これにより高い収益性と市場シェアを確保しています
ナンバーワンの総合力: 前工程向けの装置において世界トップクラスのシェアを持ち、全ての基幹工程の製造装置を提供する唯一の企業として、高い総合力を発揮しています
技術革新: 東京エレクトロンは、ナノテクノロジーやEUVリソグラフィなどの先進技術を駆使しており、業界の技術的な限界を押し広げています
顧客サポート: 世界中で使用されている装置から得られるデータを活用し、顧客の生産ラインの稼働率を最大限に高めるフィールドソリューション事業を展開しています
これらの点から、東京エレクトロンの製品は、技術力、市場シェア、顧客サポートの面で他社と比較しても優れていると言えるでしょう
AIチップの需要増加: AI技術の進化により、高性能なAIチップへの需要が高まっています。これにより、半導体メーカーは新しいAIチップの開発と生産に向けて、前工程装置への投資を拡大しています:
前工程装置市場の成長: 東京エレクトロンは、AI用半導体の製造に必要な前工程装置の提供を通じて、市場の成長を享受しています。特に、先端技術への投資が加速していることから、今後もプラス成長が予想されています
生成AI向けの増産: 生成AI向けの半導体製造装置の増産が進んでおり、これにはAI用GPUに付属するHBM(High Bandwidth Memory)の増産体制が整ってきたことが影響しています。これにより、AI用GPU本体の増産に伴う設備投資も増加すると見られています
以下にその具体的な説明をします:
HBMの重要性: HBMは、AI半導体の性能向上に不可欠な存在であり、特にAI用GPUの周辺に配置されることで、高速なデータ転送と大容量のメモリを提供します
HBMの増産: HBMの増産は、DRAMの最新規格「DDR5」のウェーハをベースに作られるため、DRAMの増産にも直結しています。HBMは3D積層メモリ技術の一種で、高い帯域幅を持つため、AI処理における大量のデータを迅速に処理する能力が求められます
設備投資の増加: AI用GPU本体の増産には、HBMの増産だけでなく、それを支える半導体製造装置の増産も必要です。これには、ウェーハとウェーハを接続するボンディング装置や、ウェーハとダイ(チップ)を接続するハイブリッドボンディング装置などが含まれます。これらの装置の需要が増えることで、設備投資も増加すると見られています
市場の動向: AI用GPUの性能向上に伴い、HBMの規格も進化しており、容量の拡大と帯域幅の増強が進んでいます。これにより、AI半導体の性能向上に大きく寄与しており、生成AIの発展を支える重要な要素となっています
このように、生成AI向けの半導体製造装置の増産は、AI用GPUの性能向上と市場の需要増加により、HBMの増産体制が整い、それを支える設備投資が増加することで推進されています。これは、AI時代の発展を支える半導体製造技術の進歩と密接に関連しています。
研究開発への投資: 東京エレクトロンは、研究開発費に過去最高水準の投資を行っており、これにより新しい技術の開発や市場での競争力の維持が図られています
業績の上方修正: AI用半導体の製造装置の需要増加により、東京エレクトロンは業績予想を上方修正しており、中長期での投資妙味が感じられるとの見方が示されています
これらの情報から、東京エレクトロンはAIチップの需要増加に伴う半導体設備投資ブームに積極的に対応しており、その結果、業績の成長が期待されていることがわかります。
以下にその詳細を説明します:
業績上方修正の背景: AIや5G関連の需要拡大を背景に、東京エレクトロンの製造装置販売が伸長しています。特に、AI半導体に必要なHBM(High Bandwidth Memory)の生産に使うボンディング装置には、会社想定の2倍以上の引き合いがあると報告されています これは、以下のような理由によるものです:
HBMの需要増加: 生成AIや高性能コンピューティング(HPC)の分野でのHBMの需要が増加しています。これは、AI半導体の性能向上にHBMが不可欠であるためです
ボンディング技術の進化: HBMは複数のDRAMチップを積層する際に、スルーシリコンビア(TSV)接続が必要です。この接続を行うボンディング装置の技術が進化し、より高度な生産プロセスを可能にしています
新製品の開発: 例えば、TOWA株式会社は、生成AI向け半導体の生産に最適な新しいモールディング装置「YPM1250-EPQ」を開発しました。この装置は、チップレット製品に対応した業界初の装置であり、HBMの生産にも寄与しています
市場の拡大: HBMの市場ポテンシャルは今後も堅調に推移すると予想されており、これに伴い、関連するボンディング装置の需要も拡大しています
生産拠点の対応: 東京エレクトロン九州株式会社などの生産拠点では、顧客の求める納期を達成するために、様々な工夫と努力をして対応しています
中長期の投資妙味: 今後の半導体市場の成長が見込まれる中、東京エレクトロンの製品がAIサーバーやAI半導体の生産に不可欠であることから、中長期的な投資妙味があるとの見方が示されています。会社側は、2024年3月期の業績予想を上方修正し、2025年3月期は業績本格回復が予想されるとしています
市場予想の上回る業績: 東京エレクトロンの2024年3月期の営業利益は、市場予想を上回る見通しで発表されました。これは、AIや5G関連向けの需要拡大を背景に製造装置販売が伸長しているためです。
東京エレクトロンの2024年3月期3Q(2023年10-12月期)の業績は以下の通りです:
売上高: 4,636.62億円(前年比0.9%減)
営業利益: 1,324.60億円(前年比15.4%増)
この業績は、今1Qを底に着実な回復と再成長を示しています。特に、中国向けのDRAMと成熟ロジック半導体用前工程装置の出荷が予想以上に活発であり、HBM向けのDRAMも好調です。東京エレクトロンはHBMの量産に不可欠なウェハボンディング/デボンディング装置でトップシェアを持ち、受注が急拡大しています。
地域別の売上は以下のように推移しています:
中国: 今1Q1,539億円 → 今2Q1,829億円 → 今3Q2,172億円
台湾: 今1Q639億円 → 今2Q399億円 → 今3Q463億円
日本: 今1Q295億円 → 今2Q412億円 → 今3Q574億円
韓国: 今1Q767億円 → 今2Q674億円 → 今3Q582億円
これらの実績を踏まえ、2024年3月期の業績予想は以下のように上方修正されました:
売上高: 1兆8,300億円(前年比17.2%減)
営業利益: 4,450億円(同28.0%減)
中国市場の好調が続いていることが上方修正の主要因です。楽天証券は、2024年3月期通期での会社予想の上方修正を予想しており、実際に上方修正が行われたため、楽天証券の予想も会社予想と同じになりました。
2025年3月期については、中国市場が引き続き堅調に推移すると予想されています。これは、中国が半導体自給率を高める動きが背景にあるためです。HBMなどのDRAM向け投資は、2024年暦年に前年比30~40%増と予想されており、NAND向けは2024年暦年は横ばいですが、2025年暦年には増加すると見込まれています。
ロジック/ファウンドリ向けは、AIサーバーが牽引役となるものの、2024年暦年の設備投資は微増で、本格回復は2025年暦年と予想されています。ただし、AIサーバーの需要が活況であるため、楽天証券では2024年にもAI半導体向け設備投資が増える可能性があると予想しています。
これらの見方を踏まえ、楽天証券は2025年3月期の業績を以下のように予想しています:
売上高: 2兆3,000億円(前年比25.7%増)
営業利益: 6,400億円(同43.8%増)
これは前回の予想からの上方修正です。東京エレクトロンの業績は、AI半導体の需要増加により、今後も成長が期待される状況です。
増配の計画: また、東京エレクトロンは年間配当も740円と前期比152円増配の計画を発表しており、これも投資家にとっては魅力的なポイントです
以上の点から、東京エレクトロンはAI用半導体の製造装置の需要増加により、業績予想を上方修正しており、中長期での投資妙味が感じられるとの見方が示されています
半導体設備投資ブーム: 生成AIやAI用GPUなどの新しい技術が半導体設備投資の新たなブームを引き起こしています。東京エレクトロンは、このブームにより、前工程装置の需要が増加し、業績の向上につながっています。
技術革新と市場シェア: 東京エレクトロンは、HBM用ワイヤボンダなどの特定の装置で高い市場シェアを持っており、生成AI向けの半導体製造装置市場においても注力しています。これにより、同社は技術革新をリードし、市場での優位性を保っています
東京エレクトロンは、HBM(High Bandwidth Memory)用のワイヤボンダを含む、半導体製造装置の分野で高い技術力を持つ企業です。HBM用ワイヤボンダは、以下のような特徴を持つ装置です:
高精度な接続: HBMの製造には、DRAMチップを積層し、それらを高精度で接続する必要があります。ワイヤボンダは、これらのチップ間を微細なワイヤで接続する装置で、非常に高い精度が求められます
ウェハとウェハの接続: 東京エレクトロンのボンディング装置は、ウェハとウェハを接続するために使用され、HBMのような3D積層メモリの製造に不可欠です。これにより、高帯域幅のメモリが実現されます
ウェハとダイの接続: ハイブリッドボンディング装置は、ウェハと個々のダイ(チップ)を接続するために使用され、これもまたHBMの製造に重要な役割を果たします
Synapse™シリーズ: 東京エレクトロンのウェーハボンダー/デボンダー「Synapse™シリーズ」は、ウェーハ搬送技術、薬液塗布技術、プラズマ処理技術、洗浄技術などを融合し、貫通ビア形成技術(TSV: Through Silicon Via)製造工程におけるウェーハ仮貼り合わせと剥離、CMOSイメージセンサにおける永久接合など、3次元集積デバイスの量産化に貢献しています。
これらの装置は、AI半導体の性能向上に伴い、最近規格のHBMがAI用GPUに付属し、容量も拡大する傾向にあります。東京エレクトロンの技術は、これらの先進的な半導体製造プロセスにおいて、業界をリードしていると言えるでしょう。
東京エレクトロンの提供する前工程装置は、AIチップの製造における品質と効率を高めることで、半導体業界全体の成長を支えており、AI技術の発展に伴う半導体設備投資の増加は、同社にとってさらなる成長機会を提供しています。
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