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23時の軽井沢#10
現場に着くと、現場はすでにたくさんの野次馬に囲まれていた。○○は眉をひそめ、和に言った。
「すごい人だな」
「うん……」和は不安そうに答えた。
「まず警察を探そうか」と○○が言うと、和がすぐに反応した。「あ!あそこに婦警さんがいるよ!」
○○がその方向を見ると、元気そうな若い婦警が立っている。「ほんとだ。ちょうどいい、話しかけてみよう」と○○は歩み寄った。
「すみませ~ん……」○○が声をかけると、婦警は振り向いてにっこりと笑った。「どうされましたか?」
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○○は彼女の顔をじっと見て、ふと気づいた。「若っ……俺と同い年くらいかな……」
「僕、こういうものでライターやってまして、ちょっとお話を聞かせてもらってもいいですか?」
その瞬間、背後から大きな声が響いた。「おい掛橋!掛橋!どこいんねん!」
○○と和が振り返ると、関西弁の警官が大声で誰かを探しているのが見えた。婦警が軽く手を挙げて答える。「森田所長、ここですよ」
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「おお、そんなとこおったんか!小さいから分からんようになるわ!胸も小さいし、身長も小さいな!」森田所長は大笑いしながら言った。
掛橋と呼ばれた婦警は眉をひそめて呟いた。「最低……」
○○は少し戸惑いながらも、「あの~取材……」ともう一度話しかけた。
掛橋は慌てて振り返り、申し訳なさそうに言った。「ごめんね、事件については部外者には話せないんだ」
そのとき、和が前に一歩出た。「あ!私、昔ここでアルバイトしていて、店長さんとも知り合いでした」