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23時の軽井沢#18
二人はそれぞれ帰路につくことに決めた後、和が問いかけた。
「この後どうする?」
〇〇は少し考え込んで、「どうしようか、何も手がかりもないしな」と肩をすくめた。
和は〇〇を見つめて、「そういえば、実家には帰ったの?」と尋ねる。
「帰ってない。昨日帰ってきてそのまま和のギャラリーに行って、今に至るよ」と〇〇は軽い調子で返事をする。
和は驚いたように目を見開いて、「だめじゃん!親御さんが悲しむよ!時間ができたんだから、一回家に帰りなさいよ」と少し叱るように言った。
「え~やだよ~別に両親と話すこともないし」と〇〇は不満げに返した。
和は真剣な表情で「そうじゃなくても、ちゃんと帰るの。いい加減にしないと、私が〇〇の実家に電話するよ?」と脅しをかける。
〇〇は観念したように、「分かった分かった、帰るよ」とため息をつきながら答えた。
「和はこれからどうするの?」と〇〇は和に尋ねる。
「う~ん…ギャラリーに行きたいけど、一人でいるの怖いから今日はもう家に帰る」と和は少し寂しそうに言った。
「そっか、じゃあお互い家に帰ろうか」と〇〇は笑顔を見せる。
「だね」と和も微笑み、二人はそれぞれの家へと向かった。
〇〇が帰り道を歩いていると、突然背後から肩を叩かれた。驚いて振り返ると、そこには池田瑛紗が立っていた。
「池田さん!?どうしたの!?」と〇〇は驚きながら尋ねる。
池田は申し訳なさそうに、「ごめんなさい、話したいことがあってついてきちゃいました」と答えた。
「そうなんだ…それで、どうしたの?」と〇〇は少し警戒しながらも問いかける。
池田は小声で、「私、この一連の事件の犯人を知ってます。〇〇さんなら信用できそうだから、話したくて…」と言った。
〇〇はその言葉に驚き、「え…分かった、一旦話を聞くから、家に入る?」と提案する。
「はい…」と池田はうなずき、二人は〇〇の家へ向かった。
〇〇は心の中で、「この子、何がしたいんだろう」と不審に思いながらも、池田を家に招き入れた。