![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157801391/rectangle_large_type_2_89e51f69a389b083597a0a4c28676966.jpeg?width=1200)
23時の軽井沢#14
森田はすぐに掛橋に指示を飛ばす。「おい!掛橋!この池田さんと連絡取れるか?」
掛橋は少し面倒そうに答えた。「知りませんよ。自分で探してみたらどうですか?」
森田は眉をひそめた。「知らんわけないやろ。第一発見者やで?」
掛橋は呆れた様子で、「だから知りませんってば。周りで聞き込みでもしたらどうですか?」とそっけなく答える。
〇〇は和の方に振り返り、「はぁ……和、悪かったよ……謝るから機嫌直してくれよ」と言った。
和は腕を組んで顔をそむけ、「別に怒ってないわよ。ただ……ちょっと羨ましかっただけ……私は可愛いとか言われたことないし……」
〇〇は再び聞き取れず、「え?なんか言った?」と尋ねたが、和は無視して部屋を出ていった。
「和、どこ行くんだよ!」〇〇は急いで後を追おうとする。
和は振り返らずに、「瑛紗のバイト先!話を聞きに行くんでしょ!」と言い放った。
〇〇は軽く笑いながら、「最初からそう言えよ、素直じゃねえな」と呟く。
森田もそれに気づき、掛橋に指示を出した。「なんか重要そうや、掛橋!ついていくぞ」
掛橋は疲れた様子で「はーい……」と応じ、二人を追いかけ始めた。