とっておきの伊勢志摩 4 地球のいとなみと、ヒトの所業と。

画像1 数年前、三島由紀夫『潮騒』の舞台として知られる鳥羽市の神島で見た、船の残骸。かなり巨大な船のものと思われた。傍らには2階建てほどの高さの巨岩があり、それもここの浜に直面している太平洋から運ばれてきたものだという。数ヵ月後神島を再訪したときには、このスクリューの一部?はもう跡形もなく消えていた。まざまざと感じた、黒潮の圧倒的ないとなみ。そこではっとした。この残骸は、太平洋海域で沈没した戦艦のものではないのかと。自然の威力と、人間の所業。ただ繰り返す潮騒の前で、わたしは立ち尽くすほかはなかった。

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