見出し画像

目撃情報が入った日のこと

最初の目撃現場と違う場所で目撃情報が入ったのは、脱走してから確か4日後の事だった。
1km程離れたそのお宅で連続で2日ほど目撃された。
そのお宅には柴犬の女の子がいて、外で飼われていた。
その子とご飯目的で来たのだろう。
奥さんとおばあちゃんがそれぞれ見かけたらしいが、奥さんが会社で犬を見た話をした時に、迷い犬のチラシをもらったという同僚の方から連絡先を聞いて電話してくれたとのことだった。
しかし、見かけたのは白い犬だったという。じゃあ違う犬ですね、残念でしたね…と電話を切った直後に、また同じ方から電話があった。
「おばあちゃんが、茶色い犬だったと言ってます!」ということだった!
おばあちゃん、ありがとう😣✨
恐らく光の加減で白く見えたのだろう。
こういう事はよくある。
こんな距離歩くはずがない(特に老犬や猫)、こんな大きい道路や川を渡るわけがないなどの思い込みは捜索には禁物だ。
いただいた目撃情報は絶対に違う確証がない限り確認した方がいい。
(他にも、朝レイを自分の目で確認したその日に、距離の離れた場所で亡くなっていた犬の情報をいただき、特徴が似ていたため「違うよね」と思いながらも遺体処理の業者に確認の連絡は入れた、ということもあった。)

目撃情報をボランティアさんに報告すると、すぐにまたその現場へ来てくれて、次の行動に移ることになった。
今度はその場所に置き餌をさせてもらい、餌付けをすること。それからその周辺にチラシ配りと聞き込み。
来ていたのがレイだと特定することと、餌付けをして定着させる。
定着できれば、捕獲機を設置するなど捕獲に入る、といった具合だ。

現場でおばあちゃんに聞き取りをし、その後二手に分かれてチラシ配りとポスティング。
ボランティアチームは近くの小学校と幼稚園に行ってくれた。
目撃情報を得る目的もあるが、大きい犬がウロウロしているとなると学校も親も不安だろう。攻撃性はないということを話して安心させてくれた。
これはとても大事なことである。私達には気付かないことだった。

その時、目撃情報が入った。
今度は、最初の目撃情報の近くだった。
急いでボランティアさんに連絡して現場へ駆け付ける。
ボランティアさんが、持っていた唐揚げを道々に置いていく。
そして、近くの会社の社長さんに置き餌の許可をもらって置かせてもらうことにした。

ボランティアさんは来る時はいつも唐揚げを持って来てくれた。
もちろん体に良いものではないので普段から与えるわけではないが、こういう時は匂いが強いものがいいらしい。
運良く出くわした時にも引き寄せるのに使える。
私達もいつ出くわしてもいいように、常にオヤツを持ち歩くようにした。
クリームパンやうまい棒もオススメらしかった。
他に言われて常備したもので、リードとクレートもある。
バスタオル等もあってもいいかもしれない。
上手く出会って保護できた場合に必要だ。
運良く保護出来た時は「お散歩のように歩いて連れ帰ればいいや」と、また軽く考えていたのだが、もう野犬返りしていたり脱走癖がついているかもしれず、そんなに簡単ではないらしい。

この日はレイには会えなかったが、目撃情報近くの会社とおばあちゃんのお宅、それからおばあちゃんのお宅の近所でも目撃情報があったので、その3〜4ヶ所に置き餌をした。
(※他人の敷地に置き餌やカメラ設置をする時は許可を得ることが必須である。)
まだカメラを買っていなかったため、レイと特定するのに置き餌に大好きな犬用ガムを入れておいた。
猫や他の獣は持って行かないだろうと思われたからだ。
ただ、おばあちゃんのお宅はカラスが持って行ったと教えてくれた。
おばあちゃん、本当にありがとう😭✨

この日の置き餌はほとんど無くなっていたが、全てレイではなかった。



いいなと思ったら応援しよう!