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答えは一つでは無いが、選ぶことができるのは一つだけだ。
アメリカの海外ドラマであった
「ハンニバル」では実にこれまでと
違った楽しみ方が出来るものでした。
ハンニバル役を演じたのは、
「007/カジノ・ロワイヤル」でも出演
していたコペンハーゲン出身の
マッツ・ディットマン・ミケルセが
演じました。
大抵はマッツ・ミケルセと呼ばれています。
上記に記した名前が本名になります。
そしてこのドラマでは、少し話が違い、
彼を逮捕したウィル・グレアムとの
知識での戦いの話になっています。
彼を演じたのはヒュー・ダンシーで、
私の好きな映画である、
「ブラック・ホーク・ダウン」にも
出演していました。
このドラマは実に私としては
楽しめました。
二人とも教養があり、賢く、友人に
近しい存在でもありました。
二人とも見事な演技力で、実に
引き込まれるものがありました。
最後は残念な形で終わりましたが、
それまでは面白いので、是非お勧め
できる作品です。
教養もあるため、哲学的思考的な言葉や、
実に考えさせられるセリフ等が多くあり、
二人の関係は最初はありませんでした。
ウィルの役柄は「自閉症スペクトラム障害」
であったため、あまり人との個人的な関わり
を苦手としていた為、大学で猟奇殺人などの
講師として教えていました。
「自閉症スペクトラム障害」の役柄の中で、
彼は特別な感情を持ち合わせていました。
犯行現場から犯人の行動やどうやって殺した
のか等に非常に優れた常同行動を推察する
事ができたため、現場に出ることをやめて
いました。
ハンニバルはカウンセラーを仕事として
いて、犯人像を尋ねられ、その有能さから
捜査にも協力する形で主人公の一人として
入って行きます。
しかし、難しい事件からウィルは協力を
求められ、ハンニバルとの関係は非常に
複雑なもので、ウィルのカウンセラーと
して最初は関係を持つ事になりました。
これまでの映画でのハンニバルと似ている
所は、教養もあり、言葉も匠で、人としての
魅力のある人物像は変えないままで、
実にいい役を演じていました。
このドラマではある意味では、ハンニバルの
人生の軌跡を辿ったものでもありました。
ウィルとハンニバルはお互いに認め合える
存在でしたが、徐々に深みはハマっていき、
ネタ話はしませんが、実に紳士的で、
カリスマ性の優れた人物でした。
これまでの映画等でも登場したハンニバルを
捕まえたウィルは、一度頭の中から捨てて
見たほうが、良いと思います。
私が見て感じた限りでは、実に性的な愛では
ない、愛的な感情で惹かれ合っていました。
このドラマではハンニバルが犯行を犯す場合
もありますが、基本的には犯人は別にいます。
犯人逮捕の協力者として、ウィルと共に、
ハンニバルも存在する形になっています。
ウィルは病気から人と遠ざかって一人で
沢山の犬と暮らしていました。
理由は彼の特殊な病気は、犯人の心に入って
しまうように、どうやって殺したかを頭の中で
際限できてしまうため、心の中で拒絶反応を
示していても、徐々に犯人に近い感情を持って
いくことに気づいて、講師をしていました。
あくまでも客観的に見れるので、血の匂いや
人の死を感じるような現場から離れて過ごす
には、講師が一番、最適であったものでした。
ハンニバルとウィルの関係は非常に繊細で、
お互いを認め合ってはいましたが、ウィルは
ハンニバルと違って、特に初期の時点では、
彼と一緒にいると心地よく、良い関係で
ありましたが、おぞましい犯人だと気づいても、
その彼の魅力的な感情と戦うようにして、
彼を逮捕しようとしていました。
しかし、二人の賢さについて来れるものは
皆無であり、逆にウィルがおかしいと思われる
事になります。
シーズン1では二人の関係性が進んでいく事と、
ウィルとハンニバルの繊細な心理戦にも注目
できるものでした。
私はこのドラマを見たのは、日本で見れるよう
になって見ましたが、このドラマを理解できる
人はそれほど多くはないのではないか?
と思いました。心理や彼らの思いとは裏腹の行動、
そして、二人だけでいる時のウィルの感情の揺れ
具合は、それなりに人間を知っていなければ、
困難なものだと感じたからでした。
あとは現実に起こる事への人間の心理状態なども
浅いものでは無かったので、同じ海外ドラマの
「クリミナルマインド」とはまた違ったもので、
非常に難しい人間性のあるドラマでした。
「クリミナルマインド」も好きでしたが、
私が一番好きだったのは、最初のチームの最高
の人間性も含めた知性溢れるギデオンでした。
ギデオンは普通の天才とはまた違った天才でした。
彼が1つのミスから自分で幕を下ろした時には、
自分もそうありたいと思いました。
大抵の人には出来ない行動です。
色々な事を知っているからこそ、出来ることだと
思います。
私の場合は実体験からのものなので、リアルに
心に刺さりました。
ギデオンが捜査陣から降りる時でも、
他の誰よりも有能でしたが、問題はそこでは
無いのです。
彼は自分自身を知って、自分という人間を
見ていました。
誰よりも有能だから残るという思想は、
人間の傲慢さから出てきます。
私の場合では、幼い頃の育ちも大きく関係して
います。これまでの人生で、憧れなどを持った
事は無いまま育ちました。
そういう思想の無い世界で生きてきたので、
今でも憧れや尊敬までは行かずとも、近しい
人はいますが、ライバルは常に自分だとしています。
自分がライバルである以上、常に自分の上を
行かなければならない思想は、多くの哲学者や偉人
たちも同様でした。
情けない人生の終わりだけは避けたいと
願っています。
まだまだこれからが人生ではありますが、
それは決めています。
多くの選択肢の中から、本物の答えを得るには、
自分を磨いてないと出来ません。
私の好奇心や向上心の根底には、そういった
感情が絡んでいるのかもしれません。
今はとりあえず、今を本気で生きるだけにして、
noteで色々な事を書いていきたいと思っています。