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ジョン・スノウ

「多くの者が誓いを破ると、言葉は意味を失う」


この言葉は海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」
の主人公の一人である最後まで真実を言った人物の
言葉である。

彼以外は誰もが嘘を言い、策略や戦略を使って
いたが、ジョン・スノウだけは最後まで嘘は
つかなかった。

このシーンでは嘘をつけば、事は簡単に収まる
場面であった。
実際、味方であった「ドラゴンの母」と呼ばれ
ていたエミリア・クラーク演じる
デナーリス・ターガリエンも、彼が嘘を
つかなかった時、言葉で攻めた。

その時、彼が返した言葉がこの言葉であった。

私はこの文章を見た時、すぐに書き留めていた。
心からその通りだと思ったからだった。

これは私の母から苦しくも学んだ事だった。

母はかなりの異常者で、嘘を付く事に慣れすぎて
いたため、嘘はその場限りでしかないため、
その嘘さえも忘れてしまうので、すぐに分かった。

母は父とは年齢差のある玉の輿であったが、
頭が弱いせいもあり、重圧に耐えられず、
嘘で誤魔化すようになっていった。

私がしくも、哲学の扉を見つけた
のは、母の嘘がきっかけだった。
まだ幼い小学4年生くらいの時だった。

それまで嘘というものの惨さを知らずに
育っていたため、その衝撃に私の心は
大きな衝撃を受けた。

言われるがままに何もかもしていた
私には、塾や習い事で友人をつくる時間も
無かったため、この時の事はよく覚えている。

誰もいない小学校の木製のアスレチックジム
に登って、夕陽が落ちていくのをじっと見て
いた。

多くの事が混じり合い、当時はそれが哲学とは
知らず、「人間学」と名付けて私は人間の事を
考えるようになっていった。

嘘という疑いが、頭も心も埋めていってからは、
成績は一気に下がっていき、母はやり方が
手ぬるいと思ったのか、今では確実に逮捕される
ような塾や家庭教師を雇った。

塾では1点が1発で、80点なら20発、有り得ない
ほど太いプラスチック製の定規で太ももを叩かれた。

家庭教師に至っては、ある程度の暴力は許可して
いたようで、逃げた私を捕まえて片足だけ引っ張って
廊下や階段に打ち付けながら、上がっていっていた。

母はそれ以外でも異常性が高かったので、
私と弟と父と母はお互いに不仲であった。

しかし、私と弟が1つだけ共通していた事は、
母親の異常性からくる吐き気のする行為は、
弟も感じていた。

哲学に関しては、そういった劣悪極まる
環境の連続を受けなければ、目覚める事は
無いと言える。

実際、弟にはそういう思想は生まれなかった。

深く考えるという行為から生まれやすいもの
であるので、普通ではまず無い世界なので、
子供時代に哲学に目覚める事は1%も無いと
思う。

親の虐待に関しても、色々あった。
警察を向かいのアパートに住む住民が通報
するくらいのものであったし、
警察沙汰を避けるため、4階に明らかに
異質な部屋も作られていた。

30畳ほどの物置の部屋の隣に、1畳も無い
部屋が作られて、そこに何時間も閉じ込め
られたりしていた。精神的、肉体的な暴力、
更に、塾や習い事、幼稚園児の頃から金持ち
を理由に集団虐めにあっていた。

今ではよくないとされている左利きを強制的に
右利きに直されたりもしていた。

一つや二つでは無くて、精神的、肉体的の限界
を越えた時に、考えることが出来るかどうかが
鍵となると思う。

しかし、現実的にはやってはならない事なので、
アメリカなどでは数年前から、子供に哲学を
教えようとしているが、難しいだろうと思う。

私が約束に関して、自分には厳しいが、他人
等に対しては余程酷くない限り言う事はない。

約束を破ると言う事は=嘘となるので、
おそらく母の大嘘つきから派生して、自分に
嘘をつかせたくない思想が生まれたのだと
考えられる。

だからこそ、自分との約束には人一倍厳しく
している。それは自己啓発にも繋がるし、
自覚症状をもってしている事なのでストレス
には殆どならない。

ただ、自分自身が決めた誓いのようなルール
に反する行為に関しては厳しくしている。

特にやれた可能性が高いのに、ダメだった時
は非常に良くないものとしている。

出先でも合間を縫って、携帯で書いたりしては
いるが、キーボードに慣れているので、
正直、苦手ではあるが、音楽を聴きながらする
ようにして、ストレスを散らしている。

このジョン・スノウの言葉もいつ出そうかと
迷っていたので、先ほどアップした内容の続き
的に出来るので上げる事にしてみた。

「ゲーム・オブ・スローンズ」に関しては、
以前、広島にいた頃、面白いといっていた女子に
「現実だったら面白い?」と聞いたことがある。

女子は「現実じゃない無いから楽しい」と
言っていた。

しかし、あれでも随分カットはされている。
現実的にはあれ以上の世界が私の知る世界で
あるので、どっちかというと、実際はそんなに
甘く無いという感じで見ていた。

ただ、このジョン・スノウに関しては、
最初から登場していて立場等も私も同じような
事をされた時もあったので、共感を覚えた。

今の日本には彼や、信義に厚かったために、
死刑にされたジョン・スノウの序盤の父親役
であったショーン・ビーンが演じる
エダード・スタークのような誠実な人が
必要だと思う。

特にショーン・ビーンは色々な映画で、
かなり良い役を演じる事が多いので、
この作品でも、信義を貫こうとしたが、
仲間に裏切られてという感じで、
シーズン1の最後を飾った。

誰もが彼を正しい人間だと言い、
しかし、彼ほど正義感がまだ持てなかった
等の理由から殺される事になったが、
こういった人間は、自分の信念を貫いて
いるので、失敗はしたが悔やんではいない
様子などがうかがえた。

彼のように英断が出来る人間は、現実でも
映画でも、実に少ない人数に限られている。

英断が出来る人間は、常に自分を戒めて
いるからだ。

やりたくない事を、率先して行うことで、
その意味の大切さや厳しさを行動で示せる
人間は実に少ない。

実際、損な役回りであるので、やりたがら
ないが、しっかりした人間にしか出来ない
ものでもある。

そういった点から、実際に任されるという
事はそれが出来る人間と見込まれていると
言う事に繋がってくる。

しかし、上司そのものがダメな人間の場合
は別である。

自分の言葉を曲げない精神を持って、
「多くの者が誓いを破ると、言葉は意味を失う」
という言葉が言えるような人間になれば、
自然と信頼できる人物だと言わなくても理解
されるので、そういった人間でありたいと
私も願っている。




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