編集バイト、ライター、作家のギャラ
昨日、家で溜まった録画を消化しながら、ちょこちょこと他の人の記事を読んでいました。
その中に、ギャラに関することを書いている人がいました。
あ、これ、僕も書きたい!
僕が経験したのは、雑誌と書籍です。
なので、Webはわかりません。
雑誌は、かなりピンキリですが、最低価格は6000円。最高価格は16000円。
これは、雑誌によって大きく変わるようです。
僕がライターを初めたのは25年前ですが、この頃は、まだ雑誌も売れていたので、噂レベルだとページ単価3万円の仕事とかもあったようです。
最低価格の本ですが、その後、キャリアとともに値が上がりましたが、それでも最高9000円。ギャラについて話を聞いて見たら、ウチの最高額ですよ。とのこと。
その雑誌には、一人だけ有名な人が書いていたので「え? この人も?」というと「ええ。だから、これ以上は上げられません」と言われてしまいました。
最高価格の16000円の仕事ですが、これはなぜかラクなのにギャラが高く、その理由を聞いたところ「ほら、調べて掲載許可取って、それで執筆でしょ? だから、高くしてます」と言われ驚きました。
当時はまだ雑誌に載ることを喜ぶ人が多かったので、掲載許可が断られるわけがないという前提で、見つける、掲載許可を送る、書く。後で、掲載許可を確認する。という感じだったので、早いときには2日で6ページ仕上げることができました。
2日で9万円。美味しかったです。その節はありがとうございます。
その後、書籍の執筆。これは、雑誌に比べると遥かに大変でしたが、そのギャラは40万。200ページ書いて40万ですよ。ページ単価5000円。雑誌畑に居た自分からしたら、信じられない額でした。
その後、本の売上と共にギャラは上がりましたが、それでも80万。
でも、雑誌のように編集が企画を練って、それを書くだけの仕事に比べて、書籍はライターが動ける幅が大きかったので、仕事としての楽しさはこちらのほうが上でした。
特に僕の場合、依頼が気に入らなかったら企画ごと変えてたんで、なおさら楽しく仕事をさせてもらいました。
そして、作家の収入。
これは、皆さんもご承知の通り、定価の10%です。
ただ、最近は8%で依頼するところも増えています。
僕の場合、外部の編集を使うときは、そちらにも印税を渡したり、イラスト多めだとイラストレーターにも印税付けたりしていたので、結構、目減りしました。だいたい平均すると7%? いや、共著もあったので6%くらいかな?
原稿料はないので計算は簡単です。
部数✕定価の6%です。
作家は売れなかったら、即死です。
最近は、初版3000部からスタートする。なんて話も聞きます。
それで売れなかったら、1500円の10%✕3000部=45万円ですからね。
それでも45万円も貰えるなら、なんて思う人もいるかもしれませんが、売れなかったら、次の仕事も来ませんから。
作家業は地獄の道です。
ただ、売れたときのリターンはやっぱり大きいです。
コロナ禍で初めて緊急事態宣言が出されたとき、多くの人がこの間に、何か身につけようと、結構、本を買ってくれたので、この時期は、毎月200万くらいの収入がありました。
毎月のように色々な出版社から、重版のお知らせが届き、多くの人がコロナで苦渋を舐めている中、僕は一人、春を謳歌していました。すいません。
ま、結局、それも数ヶ月で、みんながサブスクとゲームに行ってしまい、そこから本の世界に戻らなくなってしまったので、そこから先は僕も地獄へと落とされましたけどね。
フリーの書き手のギャラというのはこんな感じです。
ただ、ライターのギャラは昔の話なんで、今はどうなのかはわかりません。
だいたい雑誌のギャラは、1999年から2004年までの話。
この頃、編集プロダクションでもバイトをしていましたが、そこは日給8000円でした。一見、普通の金額ですが、毎日、16時間くらい働かされていたので、時給換算すると500円?
……。そりゃ、便利に使われるわ。
そして、書籍ライターのギャラも2004年から2012年までの話。
作家のギャラは、現在進行系です。
ちなみに、食えるというレベルであれば、ギリギリでしたが最初から食えてました。生活が安定する。そうですね。同年代の平均年収くらいの額が貰えるようになったのは、30代半ばです。
僕はスタートが27歳と遅かったので、この年になってしまいましたが、下積みの年数で言えば、7年くらいです。
書くという経験すらない状態で初めたにしては、十分過ぎますね。ありがたいことです。
というわけで、古い話ではありますが、何らかの参考になれば幸いです。