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【ポエム】 君の都合なんて知らない

予定調和にはいかないものだ。

透き通る空の青さを見て思う。

ほとんどの人がまだ布団の中にいて、

目を覚ましている者の方が少ない。

こちらが考えているほど、

地球というものは回ってはくれないらしく、

いとも簡単に時間の壁を乗り越えて来る。

まるで、君の都合なんて知らないよと言われているようだ。

私は腕を伸ばし、両手を大きく広げる。

「分かった、君の言う通りにしよう」

そう言うと、地球は笑った。

「大袈裟だな、まるで僕が君の命を狙っているみたいじゃないか」

「確かにそうだな」

私達は笑い合う。

「悪いけど、そろそろ太陽が来る。ここで帰らせてもらうよ」

そう言うと地球は私と別れ、元の場所へと帰って行ったのだった。(完)