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【超短編小説】 深夜ラジオ

「ラジオネーム、今日寝れなかったさんからお便りです。いつも楽しくラジオを聞いています。私はある友人のことを心配しています。話しかけても何も答えてくれません。どうすればいいでしょうかとお便り届きました」

「そうですね。どんな事情なのかよく分かりませんが、色々と悩みますよね。声をかけるべきなのか、そっとしておいてあげるべきなのか。もしかすると、今日寝れなかったさんはその友人のことが気になって夜も眠れないということなのでしょうか。うーん、非常に悩ましい。

僕もね、こういう経験は何度もしてきましたが、結論はなかなか出ないですね。しかし、友人さんはあなたが気にかけているということで救われているのではないでしょうか。是非、その友人の方をこれからも温かく見守ってください。今日寝れなかったさんにはステッカーをお送りします」

ラジオを聞いた。

俺のことだ。

今日寝れなかったさん、それはあいつだ。

俺のことを気にかけて、あいつがラジオに投稿したんだろう。

悪かったとは思う。

心配かけたくなかったし、話せなかった。

返事を出そう。

「今日もお便り届いています。ラジオネーム、今日寝れなかったの友人さんからです」(完)


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