#ポエム
【ポエム】 ぐるぐると地球は回る
ぐるぐると地球は回る。
今日も朝が来る。
犬が吠える。
鳥がさえずる。
焼きたてのパンのにおいがする。
ぐるぐると地球は回る。
雨が降る。
植物が芽吹く。
土が潤う。
新しい生命が誕生する。
そう、この瞬間も。
ぐるぐる。ぐるぐる。
ぐるぐる。ぐるぐる。
なんど回っても、止まることを知らない。(完)
【ポエム】 扉はそこにある
「あなたがしたいようにすればいい」
そんな簡単に言われても、
上手く出来ない。
何度も同じことを繰り返し、
誰かに認められることを考える。
それって、必要なこと?
分からない。でも、生きるためには、これも大事。
いっそのこと、変えてみたら?
変われるのかな、私。
やってみなきゃ、始まらないよ。
一歩踏み出してみようかな。
ほら、もう扉はそこにある(完)
【ポエム】 僕らはコンピュータじゃない
僕らはコンピュータみたいになれない。
なぜだろう。
同じ作業を繰り返すと飽きる。
ボタンを押してスリープモードになることもない。
文章から瞬時に修正箇所を見つけたり、
知らない言葉をすぐに翻訳できたりもしない。
そんなにハイテクじゃない。
それが人間だから。
僕らはコンピュータじゃないから。
機械的に動いているように見えるだけ。
感情は常に伴い、揺らぎ揺らされ、
ここにある。
【ポエム】 この鐘が鳴り止まぬうちに
ずっと思い続けた。
いつか、この瞬間が来ると。
どれぐらい地球が回り、どれぐらい長い時間を費やしたことか。
待ちに待ったものは目前まで差し迫り、
今か今かと、焦らされる。
もう少し。
あと少し。
ありったけの力を注ぎ、
夢を実現するのだ。
これが最初で最後の勝負だから。
さあ始めよう。
この鐘が鳴り止まぬうちに。
【ポエム】 君のこと
そっぽを向いた。
あなたがすぐ近くを通ったから。
後ろ姿を目で追う。
見たいのは君の顔。
でも、勇気が出ない。
いつも窓越し。
俯く視線は靴の先。
でも、本当はその先。
もっと前のはずなのに。
不思議だね。
なんでだろう。
なんか変わっちゃった。
昔はそんなことなかったのに。
心は揺れて、
まだ止まらないよ。
【ポエム】 僕が乗らない急行列車
僕が乗らない急行列車。
みんな乗っていく急行列車。
次から次へと乗車する。
キラキラと輝き放っては、
楽しい声が遠ざかる。
仕方なく、いつもの鈍行列車。
古びた扉がお出迎え。
列車の中はガラガラで、
4、5人降りれば、もう無人。
しかし、景色は美しく。
今ひと時の休息所。
これも一つの走り方。
速いだけでは分かるまい。
また、走り始めた鈍行列車。
僕を乗せて、どこまでも
【ポエム】 冒険の始まり
「動き始めた」
手に入れるまでに時間がかかった鍵をようやく得ることが出来た。
鍵穴に鍵を差して、重厚な扉を開ける。
今までとは違う新しいステージだ。
やっとラスボスを倒して、第2章のステージに進んだ。
ここから、また冒険が始まる。
苦しかったことも、辛かったことも、
きっと、このステージに辿り着くまでの修行だった。
これからも剣を磨かなければいけない。
身に着けたことを生かさなけ
【ポエム】 のんびり論
のんびりする。
焦らず、一旦、気持ちを落ち着かせる。
周りの人と同じようにできなくてもいい。
完璧じゃなくてもいい。
マイペースに進んでみる。
世界はものすごい速さで進んでいて、
息が詰まりそうになる。
だから、スピードを落とそう。
ゆっくりで構わないさ。
自分の歩調で歩けばいい。
きっと、何気なく見ていた景色が
明日には違って見えるから(完)
【ポエム】 飛んでけ
風を起こして
嫌なことを吹き飛ばせばいい
「飛んでけ、飛んでけ、飛んでけー」
全部飛ばそう
なにも気にしない
一気に飛んでった
これで良いんだ
もう何も怖くない
きっと変わるはず
今日でおしまい(完)
【ポエム】 波の音を聞いたなら
波の音を聞いたなら
嫌なことは忘れよう
オレンジに染まる雲のように
あなたを許そう
この美しさを目に焼き付けて
哀しみなど消してしまえばいい
濁った黒い心は
海とともに洗い流そう
悪夢は覚めて
すっきりした気分でいよう
いつかまた、必ず
この場所に戻ってくる
だから、その時まで待っていてくれ
私はあなたに会えて良かった(完)
【ポエム】 投げ出して、海
投げ出して、海
どこにいる
探してる、ずっと
電話、切れたまま
打ちひしがれて
一人、たたずむ青
雨、止んで
空は明るい
だが、見つからず
もう、すぐ近くまで来た
姿を見せてくれ
私は、ここにいる(完)