九州場所千秋楽櫻咲く
番付の強さを見せつけ、場所を引っ張った大関豊昇龍と大関琴櫻。
豊昇龍は序盤から調子がよかった。大関として初の優勝に向けて好調発進。良すぎる運動神経で土俵際の投げを打ったりしないで、得意の形で確実に相手を土俵の外に出した。
14日目には霧島を高々とつり上げて13勝目。
つり出しは古くは先代霧島の得意技だった。
琴櫻は初優勝を狙う。
大関に昇進して今年中には優勝してほしいと願っていたが、優勝できそうでできない。
あれよあれよという間に大の里が2回も優勝しちゃって大関だ。
プレッシャーの中、今場所は期するものがあったに違いない。
ともに13勝1敗の琴櫻と豊昇龍、21年ぶりの大関相星決戦となった。
一年の締めくくりに相応しい千秋楽結びの一番だった。
最後は豊昇龍の足が滑ったように見えたが、落ち着いて豊昇龍の投げをかわした琴櫻がはたき込みで勝った。
14勝1敗の好成績で初優勝。
九州場所で賜杯を抱く。先代琴櫻(おじいちゃん)と一緒の大関5場所目での優勝。
解説の琴風さんが琴櫻のことを小さい頃から知っているので、おじいちゃんみを大爆発させていた。
よかったー!
大関の強さ復活の場所だった。
大の里は9勝6敗。課題が見つかり、これからますます強くなると思う。
11日目の宇良と平戸海は取り直し2回、3度目で宇良が勝った。物言い2度ってめずらしいが、三番も相撲を取るのはきっと大変だ。
勝った宇良のコメントは「楽しかったです」だった。
見ている方も楽しかった。
平戸海はいい相撲を取っていたけど、白星が伸びなかった。
そういうこともあるんだな。
どんな時も応援している。
場所中12日目は北の富士勝昭さんの映像がたくさん流れた。
最後のビデオ出演となった、七月場所のVTRの
「一緒に楽しみましょう」
が、ファンに向けての最後の言葉だったかもしれない。涙。
いつまでもファンに愛される勝昭さんだ。
実況吉田アナウンサーによる、中継終わりの
「北の富士さんありがとうございました。」に泣いた。
まるで、その日の解説でそこにいるみたいだったから。
新十両の若碇は前半負けが込んだけど、7日目からの5連勝が記憶に残る。
幕下と違って15日間毎日土俵に上がるのは慣れるまで大変なんだろう。
若碇と琴栄峰はともに7勝8敗だけど、十両に残ることができるのだろうか?
まだまだこれから体重が増えて力士として成長していくんだろうな。
琴栄峰の四股は美しいのでそれも注目したい。
琴櫻の優勝パレードで旗手をしていた。縁起がいいので来場所活躍してほしい。
令和七年初場所は琴櫻と豊昇龍の綱取りの場所となるそうだ。
終わったばかりなのに、もう次の目標に向けて発進。
同時昇進もあるかもしれない。
夢が広がる初場所になりそうだ。