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鉄人と言えば誰?と聞かれたら、私は昭和キッズだったので広島カープの鉄人、衣笠祥雄選手も頭に浮かぶ。が、相撲脳に傾いてきた現在、鉄人と言えば玉鷲だ。
大相撲令和六年九月場所、前頭十枚目の玉鷲。
三日目に偉大な記録を更新した。
通算連続出場1631回。歴代一位。
玉鷲は39歳、初土俵から20年、幕内最年長だけど見た目が若々しくて土俵の外では笑顔がかわいい人気者だ。愛嬌も大ありだが、優勝2回の実力者。
記録更新のその日も頭からぶちかまして今場所の初白星で記録更新に花を添えた。
館内は優勝したときほどの歓声に包まれていた。
確か、優勝した日にお子さまが生まれるという、いい縁といい運を持ち合わせた努力の鉄人なのだ。
そんな鉄人玉鷲、趣味は手芸とお菓子づくり。
ギャップ萌え、という時期はとうに過ぎた。
今ではにこやかな玉鷲を見るたび、チクチクと針を運び、シャカシャカと泡立て器を操る玉鷲の姿は想像に難くない。
11月で40歳の玉鷲関、これからも応援したい。
初日に友人の娘Aちゃんが国技館で観戦していた。
Aちゃんが勤務している会社の取引先からのご招待で、Aちゃんと同期の女子ふたりでの観戦となったそうだ。
ちゃんこ鍋のおすすめのお店は?と質問されたので、国技館の大広間で国技館ちゃんこを食べたらいいよ、とだけ言っておいた。
テレビを見ていたら、客席に有名人が映っていたので、Aちゃんにラインした。
「赤房の下あたりにD夫人がいるよ」
すぐ返信がきた。
「赤房ってこの赤?」
「わかった!この人か!」
赤房の説明をするまでもなく、D夫人の後頭部に丸を付けた写真を送ってきた。
わりと近くの席だった。
まったく相撲に関心のない若女子ふたりだったが、お茶屋の出方さんにお世話になり、楽しかったと言って帰ってきた。
友人が、初日に観戦できるなんてラッキーだね、とAちゃんに言ったら、
「初日って何?もしかして毎日やってんの?」
という反応だったらしい。
それを聞いて、よく赤房通じたなと思って私も大笑いした。
千秋楽のことオーラスとか言い出しそうだ。
そんなかわいい若女子ふたりを含めての満員御礼。
琴櫻、平戸海は覚えたと言っていた。初日結びの一番だったから。
結びの一番と言えば立行司木村庄之助。
お顔を見ると「庄之助」より「伊之助」がしっくりくるが、今場所限りで引退である。
三日目結びの軍配と審判から物言いがつかなかったことにはモヤモヤしたが、翌日の琴櫻は実力を証明する一方的な相撲で勝ち、翔猿は大関に勝ってインタビューで前日の悔しさについて発言した。
翔猿は実質両大関から銀星ふたつ。
脳内補正も致し方ない。
「終わりよければすべて良し」
(良くないけど!)
ってこともあるが、今場所千秋楽は庄之助さんの千秋楽でもあり、いつもと違う雰囲気に包まれると想像している。
六日目はじっくりテレビ観戦。
大栄翔と平戸海の一番はどちらも勝ってほしい。
大栄翔が勝ってうれしい。
平戸海が負けて悲しい。
贔屓の力士ばかり増えてますます相撲はおもしろい。
国技館ごと箱推しだ。