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初場所千秋楽巴戦
横綱昇進はなさそうだ、と昨日まで思っていた。
優勝に近いのは金峰山だった。
先場所は十両で優勝して、一場所で幕内に戻ってきた。
先場所から今場所十日目に阿炎に負けるまで13連勝していた。
相撲の楽しみのひとつに優勝予想がある。
だが金峰山が優勝争いの先頭を行くとはまったく予想していなかった。
金峰山は大関ふたりに勝ったインタビューで
「大勝ちしたい」
「優勝したい」
と言った。
新鮮でいいわー!
「優勝のことは考えず、一日一番、明日の土俵に集中」
優勝がちらつく力士のインタビューでは大体こんなふうに言う。
カザフスタン出身の金峰山。
赤ちゃんのときもこの顔だっただろうな、と思わせるお顔だ。
笑顔がいい。
金峰山の単独首位で迎えた千秋楽。
好調王鵬との一番。
先々場所、名古屋場所での金峰山と王鵬の一戦は、両者めずらしくヒートアップして、勝った王鵬が金峰山を一瞬睨みつけた。
すごくおぼっちゃまなイメージの王鵬だけど、あの一瞬はお父さん貴闘力のヤンキー風味を思い出させたし、金峰山は、花道を下がりながらも怒って何かを呟いていて、それは
「王鵬大嫌い大嫌いだいっきらい」とでも言ってるように見えた。
真相はわからない。
千秋楽、そんなふたりの対決は、王鵬が勝った。
結びの一番では豊昇龍が琴櫻に勝った。
12勝3敗で3人が並んで優勝決定の巴戦になった。
なに?
この盛り上がり、高鳴る胸。
王鵬に感謝でしょう。
叔父さんに続く横綱への道を歩むか豊昇龍。
幕下優勝した夢道鵬とともに兄弟優勝なるか王鵬。
初場所名物(?)木瀬部屋伝統の平幕優勝(徳勝龍に続く2回目)なるか金峰山。
金峰山の相撲のきっかけは朝青龍なのー?
豊昇龍、王鵬、金峰山の順で入場。
対戦順はくじ引きで、豊昇龍と金峰山が1回目。
二番連続で勝って優勝となる。
豊昇龍のいつものやったる感に上乗せのなんとなくコロシタル。
ひーっ!
素早く下手を掴んだ豊昇龍が寄り切りで勝った。
次は王鵬と。
豊昇龍は今場所王鵬にも金峰山にも勝っている。
さあどうだ。
投げを打つのかと思ったがやめて体を寄せて、粘る王鵬を土俵外にバーンと寄り倒した。
豊昇龍優勝!
泣きそうな顔。
今場所最高位、大関の強さを示す。
王鵬の粘りも素晴らしかった。
巴戦一回で勝負を決めた豊昇龍。
優勝おめでとう!
内閣総理大臣杯の授与に石破さんが現れた。
SPの数がすごい。2名のSPが土俵に上がる。
土俵から降りるとき、石破さんガクッとなっていたけど大丈夫だろうか。
楽しみな優勝インタビュー。
豊昇龍は自分のこと「ぼく」と言う。
豊昇龍の「ぼく」を聞くのが好きなのだが、インタビューでも「ぼく」と言っていた。
3敗後に親方から「楽しくやれ」と言われて潮目が変わったらしい。
誰かをリラックスさせたいとき、アドバイスする側がド緊張していては伝わるものも伝わらないだろう。
立浪親方のアドバイスは肝が据わって大きな愛を感じる。
そして豊昇龍の素直さもよくわかるいいエピソードだ。
先場所後、ある方に今場所の心意気を誓ったと話していたが、ある方って誰だろう?
いい千秋楽だった。
横綱への昇進は賛否あるだろう。
しかし、伝達式に沸く立浪部屋を想像してみたりする、相撲ロスの月曜日。