良い子は、まねしないでね 小学1年編② 

U先生の書道教室に毎週通い始め、特に嫌な事は何もありませんでした。生徒はいつも、私と姉Mの二人しか居なかったですしね。一枚書いて、敷いたお手本を外した時に完璧に写せた時なんて、自分の字を見て、うま~い!って思っていた訳ですから。

小学1年の私と毎週一緒に行っていたのは、小6の姉Mでした。私を様々なところに連れていってくれた、外遊びの天才の姉M。いつも話のネタを作ってくれる事になるわけてすが、、、

書道教室でも、姉Mは天才ぶりを発揮していました。なんせ、生徒が私達2人しかいないので、やりたい放題なんですよ。突然姉Mかが、「じゃんけんしよ」って言い出したんです。嫌な予感がしたのですが、訳もわからずじゃんけんをして、予想通り私が負けると、突然、私の顔に筆で✗って書いたんです。え?えー!!先生は黙々と書き続けていて、全く見てない・・・・。

悔しい!!次は負けない!ってまたじゃんけんして私の負け。また✗を姉が私の顔に書く。くやしい!!また・・・。くやしい、また‥。二人のじゃんけん大会はずーっと続き?!私の顔が墨汁で真っ黒になって、書くところがなくなってやっと終了。姉Mにはまだ余白はありました。くっ、くやしい!次は負けないぞ!!ってか、何やってんのよ、字をかかないで◯✗顔に書いて、面白すぎるわ私達。(良い子は絶対にマネしないでね)

悔し泣きと先生に叱られないかヒヤヒヤしながら、先生の横を通り先生の後ろの扉を出て、お教室の流し台で顔を洗いました。ほーつ。先生には叱られずに席に戻り、続きを書きました。水が冷たかったから、冬だったかなー。

ずるい、とか、もう一回とかコソコソ言いながら、一応、小声でじゃんけん大会していましたが、先生は絶対気づいていたと思うんです。気付かないフリをしていたんでしょうね。今の私なら絶対「やめなさいよ」って言っちゃいそうですが。叱るだけが先生じゃないなぁ、見守るのもありなんだな~と、思わせてくれたU先生でした。


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