家族から見た大人の発達障害・番外編(支援の難しさ)

はじめに

家族に発達障害者を持つ一般人によるもので、
学術的な裏付けはありません。
医師や様々な相談員から得た情報や知識と経験を組み合わせたもので、
思考の整理が主な目的です。

状態と範囲

発達障害

特にASD、ADHD併発

二次障害

1.内在的なもの:うつ病、依存症、強迫性障害、自己肯定感低下
2.外在化したもの:自傷行為、攻撃性

家庭と生活範囲内で現実的に考えられる支援

1.診断

最初期が肝心だと思っています。
初めて医師に相談したとき、あるいは二度目か三度目など。
様々なパターンがあると思いますが、とにかく最初期に
どのような検査をし、医師から何を言われたか。
これらが、その時からの発達障害者の意識に、
大きな影響を及ぼすと考えています。

2.服薬

正しく処方され、正しく飲んでいる限り、少なからず助けにはなる
と思っています。
しかし一人で行うことは非常に困難で、二次障害により
身体的に大きなダメージを負う危険性や、
正しい効果を得られないことがあるのではないかと思っています。
強制的に飲んでもらうことは不可能な以上、
どうすることもできないこともあります。

3.認知行動療法・マインドフルネス・注意機能訓練などなど

計画的に行うことができ、相性のよい方と行うことができれば
効果はあるのかもしれません。
二次障害がひどい場合にこれらへの定期的なコンタクトは難しいでしょう。

支援を受けるまでに共通する問題点

知識を持ちすぎる

発達障害と一度診断されてから、
どのようなものか、どうすればいいか、など色々自分で調べる
と思います。
特にほかにすることがない、する気が起きないときです。
何か病気や怪我をしたときに、病院に通うと同時に
自分でも色々調べる事と同じだと思います。
その結果、目の前の医師や周囲のサポート、
自分の調べた結果と期待したサポートに
ズレを感じます。
そこで不安になったり、迷って真っ白になってしまったり、
自分の想像通りにいかないことにストレスを感じ始め、
治療や支援が届きにくくなってしまうことがあるのではないかと思います。

一度得た知識を都合よく捨て去ることはできません。
自分の得た知識も周囲の支援も、どれかが正解でほかは悪ではありません。
しかし白黒思考になりやすいことも相まって支援が届きにくくなるでしょう。

一つの言葉や単語に引っ張られてしまう

例えば、
1.「このお花(A)は綺麗で好きだけど、
 その隣(B)はあまり好みではない」

2.「CとDのお花を比べたら、Cのほうが好きだ」

この2つの文章を言われた場合の捉え方についてです。

1の文章では、隣の花Bはあまり好みではない、とネガティブなフレーズに
記憶や意識が引っ張られ、最終的にAについての話は無かったことになり、
Bの話が強調され、
「Bの花が嫌いだ」
というお話だったと記憶されることがあります。

2の文章でもほとんど同じような事が起き、
「Dの花は嫌いだ」
という話にすり替わっていることがあります。

ネガティブな情報に引っ張られやすい、影響を受けやすいというのは、
障害関係なく、一般的なものと思います。
しかし、記憶が書き換わってしまうほど強いインパクトを受ける経験が多い
と思われます。
一度考え始めるといくらでもネガティブな肉付けをしてしまい、
収拾がつかなくなってしまいます。

伝え方が分からない、何に困っているのか表現できない

実際に周囲にどうしてほしいのか、自分は何が困っているのか、
これらを明確にすることはとても難しいです。
そもそも幼少期から、

  • 自分は何か劣っている、

  • 周りと同じことが同じように出来ない

  • 評価されない

  • 周囲への期待と絶望

など、ネガティブな経験や記憶が蓄積され、
自分というものの分析・理解・評価
がうまくできていないように思います。
実存的危機とでもいうのでしょうか。

その結果、
自分というものの多くを他者評価によって補おうとしているのではないか
と思います。
衝動性等に関連するのか、
長期的な利より、ごく短期の利に飛びつきやすいことにも関係していそうです。
そして

  • 自分の投資したもの

  • 周囲から返ってくると期待したもの

  • 実際に返ってきたもの

これらのズレがあることに混乱し、余計に自己評価が下がってしまう。
そのようなループがあるのだと思います。
他者評価に多くを依存している分、今度は自分のことを自分目線で語るときに、困ってしまうのではないかと思います。
そうすると自分は何が困っていて、どうなりたいのか、どうしたいのか
これらがわからなくなる。
または思っていても色々な感情が邪魔をして、素直に言えないこともある
と思います。





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