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文月の日記 ASDさんは傷つきやすい?
傷つきやすいASDさんの特徴って?
傷ついた思い出ばかり浮かびやすい
宇多田ヒカルの曲に
『HEART STATION』という歌があります。
曲の中で
忘れなきゃいけない そう思うほどに
どうしていい思い出たちばかりが残るの?
という歌詞があります。
曲自体は好きなのですが
この歌詞部分に入るたび、私は
「そうかなあ?
私は悪い思い出しか残らないけど」
と若干モヤモヤした感覚を抱きます。
もちろん良い思い出や
楽しかった思い出もあります。
でも頭の中で真っ先に浮かぶのが
嫌な思いをした記憶だったり
傷ついたりした思い出ばかりです。
ASDさんはほとんどの人が
「傷ついた思い出」を持っています。
そしてその「傷ついた思い出」が
自分自身を苦しめているケースが多いです😔
今回の記事では
ASDさんが傷つきやすい理由や特徴
について考えていきます。
傷つきやすい人の特徴
傷つきやすい人の特徴は次が挙げられます。
感受性が強い
相手を気遣う優しい性格
不安が強い
真面目で責任感が強い
ネガティブ思考
傷つきやすい人は基本性格が優しいタイプ。
また真面目で責任感も強いのが特徴です。
優しい性格なので
相手を気遣いやすく空気を読みやすい一方で
他人軸になりやすく
時には自分を押し殺してしまうことも。
これが過剰になると
相手の顔色を伺いやすくなる
相手への警戒心や不安が強い
否定されることや傷つくことに敏感になる
「愛されている」という実感が薄い
自分自身に対して過剰にノルマを課す
相手の表情や言動が気になる
他人軸で考える
などといった悪影響が出ます。
相手の顔色や機嫌ばかり気にしながら
自分を押し殺し生活することは
相手への警戒心が強くなり
コミュニケーションにも影響していきます。
また
他人軸でモノを考えるクセがついているため
自分の気持ちが分からなくなったり
自分軸で考えるのが苦手になったり
などという悩みも生じます。
その結果
コミュニケーション面で
様々な弊害が起こりつまずいてしまいます。
傷つきやすい人は
常に他人の反応が気になってしまうのです。
なぜASDさんは傷つきやすい?
特に受動型ASDさんは
『傷つきやすい人』の特徴に当てはまります。
ASDさんの場合
傷つきやすい理由として以下が挙げられます。
嫌な出来事、失敗した体験が記憶に残りやすい
過去のトラウマがフラッシュバックして頻繁に蘇りやすい
冗談やちょっとしたからかいを文字通りに受け止めて落ち込んでしまう
ASDさんは特性の影響から
健常者よりもたくさん失敗を経験しています。
その影響から、ネガティブ思考になりやすく
自己肯定感も低くなりがち。
そこには『記憶の保存』も影響しています。
【嫌な出来事や失敗した体験が記憶に残りやすい理由】
ASDさんは健常者と比べると
記憶の保存の仕方が違う
という特徴があります。
健常者(定型)の人は
記憶が上書きされていきますが
ASDさんは
記憶や思い出が別々に保存され
蓄積されています。
その結果
嫌な出来事も残ってしまうんですね。
ASDさんの自己肯定感が低い人が多いのも
記憶の保存の仕方が影響しています。
【過去のトラウマがフラッシュバックしやすい】
ASDさんの記憶保存は
「体験したこと」×「感情」がセットに
なっています。
また脳機能の障害から
時間軸に沿った記憶の整理が苦手。
昔親や友達などに言われたこと
されたことがそのまま保存されて
今でも昨日のようにハッキリと
鮮明に覚えていることが多いのです。
特に特性が原因で失敗を重ねてしまい
怒られることが多いASDさん。
怒られる時に抱く恐怖心や不安感といった
負の感情もセットになって
保存されていることが多いです。
そしてトラウマが何度も蘇ることで
ダメージが蓄積されていき
さらに傷ついてしまう…
という負のループに陥ってしまうのです。
ASDさんは
ネガティブな記憶を反芻しやすいことから
傷ついた思い出が壁となり
成長を妨げる原因になっているのです。