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日曜日の昼下がり、障害特性について考えてみたこと

ゆるりんは、よく忘れ物をする。
話をしていて、目に入ったものや聞こえてきた音に反応し、そちらに意識を奪われる。
脳内映像の移り変わりが忙しいらしい。

ひらりんが絵を描いているとき、彼女の集中力は、凄まじい。
隣の席に腰掛け、ひらりんが絵を描く姿を見ていても、僕が来たことにすら気がつかない。

僕は、右半身に麻痺があり、立つ、歩く、しゃがむや、持つ、掴む、つまむ等が苦手。日常動作に困難なことが多い。
滑舌も悪い。

これらは、僕たちの「障害特性」の一部で、それゆえに「ポンコツ」と言われる所以だ。
だが、僕たちはこの「ポンコツ」という言葉を気に入っている。

ゆるりんに言わせれば、「ポンコツ」は誉め言葉らしい。

それは、完全な否定の言葉では無く、愛とユーモアのある言葉。
受けとる人の気持ちやセンス次第で、誉め言葉へと昇華できるものなのだそうだ。
それを聞いてから、僕たちは、「ポンコツ忍者チーム」という呼称を、好んで使っている。

もちろん、障害を持つ全ての人が、ポンコツを良い意味として受け止められないことは、理解している。
実際に僕らの近しい人の中に、ポンコツという言葉に過剰反応してしまい、激昂しかけた人がいた。
障害者の心の機微は繊細で、時に頑なで、脆いくせに、他を傷つけたりする。

本当はそんなことしたくないのにね。

それが解るから、力になりたいと思うけど、
傍にいることを拒絶され、
かといって、遠ざかってしまうと心を閉ざされてしまう。
最近、色々な障害について学ぶことが多い。
その都度考えたり悩んだりして理解を深めていこうと努力するけれど、余計に分からなくなることがある。

周りには様々な障害を抱えた人がいて、それぞれ大なり小なり悩みを抱えていたりする。
その全てに、寄り添ってあげられるほど、僕は頼り甲斐のある男ではないけれど、少なくとも僕と関わった仲間(友達)には、少しでも笑顔のお裾分けができるよう、声をかけていきたい。
そんなことを思った日曜日の昼下がりでした。

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