遠距離恋愛を馬鹿にする人
「私だったら遠距離無理だわ」
「相手浮気してるんじゃないの?しててもわかんないよね」
この言葉を何回言われたことだろう。
その度に「へへへへ、そうだよね」と心の中では「外野が黙れ、ほっとけよ、お前には無理だろうなそりゃ」とおもいながら聞き流している。いや、多少なりともムカついてしまうので聞き流せてはいない()
私にはワーホリ中にたまたまご縁があって付き合ったドイツ人の彼がいる。
彼も学生で、カナダには3ヶ月間の留学できていたので、彼が祖国に帰ってからはドイツとカナダ、私が帰国してからはドイツと日本で無期限の遠距離恋愛をしている。
お互い学生だから、金銭的にも年に2.3回会うのが限界だが、彼の存在は私にとって、とっても大きな心の支えだ。
彼との出会いは話すと長くなるが、偶然が重なってたまたま私がカナダに着いた初日に出会い、そこから連絡先は交換していたものの、彼がドイツに戻る直前に仲良くなったので、付き合ったのは彼がドイツに帰ってからだった。
つまりすでに遠距離の状態で先の見えない、終わりのない国際遠距離恋愛をはじめたのであった。当時はなかなかに盲目だったとはいえ、かなりぶっ飛んだ判断である。
私自身、遠距離を自分がするなんて、ましてやドイツ人と、しかも国際遠距離だなんて、想像もしていなかった。
そこから私が彼の実家を訪ね、彼も私の実家にきたりでカルチャーショックやらなんやらいろんなことがあった。(これはまた別で書きたいと思ってる)
そんなこんなで、それから約一年半経った今も、毎日のwhatsappの連絡と1日1.2回のテレビ電話をし続けて関係は円満である。浮気の心配は微塵もしていないし、私自身も浮気をするという発想にすら至らない。
しかし、側から見れば私は、
「いつ会えるかわからない地球の裏側に住む若い男と遠距離恋愛をしているイタイ純情女」
なんだろうなーとつくづく思う。
ドイツ人の彼氏がいることに関心を持つ人は多いものの、二言目には、「でも遠距離って大変よねー」から始まるネガティヴなご意見である。
向こうは全く悪気はないだろうし、仲のいい友達でさえ普通に言ってくる。だからこそ、こちとら、胸がちくりとするのだ。
初めの頃は、結構本気で傷ついたり、自分って世間とズレた恋愛してるのかなと自問自答したりしていた。
「自分ならそんなの無理だわ、飽きて別の相手さがしちゃう」とか言ってくる女も男も多い。
そういう奴らにいってやりたい。
お前ら、そんなの自分に自信がないだけだろ?
だから相手も信じられないし、本気で好きになれないんだろ?
と。
自分が誰を選ぼうが、どんな恋愛スタイルを貫こうが、外野には関係ない。
距離があってなかなか会えなくても、その人を想い続ける価値があるとおもうならそれでいいではないか。
傷つく時はきっとそれが必然的に自分の人生に来るものだから来るのだろうし、全ては自分が選んだこと。
2人のことは2人にしかわからないし、それで良いのだから。
七夕のストーリーにはロマンを感じるくせに、現実世界で遠距離恋愛をしている人を馬鹿にする人間は、北朝鮮にでも行けばいいと思う。もちろんそこにリ・ジョンヒョクはいないが。
遠距離恋愛をしてる人はなかなかにクレイジーだと思われるかもしれないが、それでいいではないか。遠距離を超えてまで付き合う価値があると思える人に出会えた自分とその相手、出会えた奇跡に感謝して、誇りに思うべきだと私は思う。