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ファジアーノ岡山 2021シーズンレビュー 【GK/DF】

12月5日に2021シーズンが終了しました。

最終的には15勝14分13敗の11位となりました。

ということで今回と次回の記事の2回に分けて2021シーズンを選手ごとに振り返っていきたいと思います。


【GK】

No.1 椎名一馬

リーグ戦:1試合/2分

1番最初の契約満了が椎名になろうとは誰が予想しただろうか…
今期も1番目の契約更新選手だと思っていただけにファン・サポーターの落胆は相当なものであった。悲しみの中で迎えたホーム最終戦でベンチ入りし後半88分、2014年以来7年ぶりにCスタのピッチに立った。
セービングの場面こそなかったが後ろから声を張り続け、アディショナルタイムのCKでは攻め上がり、あわや得点かというシーンを作り出した。
在籍13年でリーグ戦出場はたったの4試合。しかしこれほど岡山を愛し、岡山に愛された男はいないし、もう現れないだろう。
新天地でも椎名らしく声を張り続けるだろう。

椎名選手についてはゼロファジさんが書かれているのでそちらもぜひ!


No.13 金山隼樹

リーグ戦:18試合/1620分 天皇杯:1試合

開幕節のスタメンを勝ち取り、18節の新潟戦までゴールマウスを守った。チームがなかなか得点できない中でも安定したセービングでゴールを死守し、勝ち点を拾えた試合もあったのは事実だろう。19節の琉球戦以降は控えに甘んじたが、ベンチからチームを鼓舞し支え続けた。8月2日に行われた天皇杯名古屋戦ではPKを止めるなど、ビッグセーブを連発した。
2018年の加入からなかなかシーズンを通してスタメンを張ることはないが常に準備を怠らず第2GKとしてチームを支えている。来季の陣容は分からないが椎名の代わりになる存在のようにも感じる。

No.21 馬渡洋樹

リーグ戦、天皇杯ともに出場なし

2020年に加入後、未だ公式戦出場はゼロ。今季から始まったエリートリーグに出場することが期待されたが、結局は6試合中1試合のみで約30分間の出場にとどまった。来季も残留すると考えられるが、試合出場のためには更なるアピールが必要だろう。

No.31 梅田透吾

リーグ戦:24試合/2158分 天皇杯:1試合

今季期限付きで清水から加入した21歳のGKは笑顔でゴールを守り続けた。
6月16日に行われた天皇杯2回戦の東京V戦で活躍し、監督の信頼を勝ち取り第19節琉球戦から最終節までスタメンを張った。
現代型GKらしく攻守両面で活躍した。攻撃面ではビルドアップに積極的に参加し、ボールの逃げ道となっていた。中長距離のフィードも安定しており実際のそこからチャンスが生まれるシーンもあった。守備面では笑顔でスーパーセーブを連発し、セーブ率が80%を超えた時期もあった。最終的にはリーグ6位のセーブ率73.1%を記録した。
来季は清水の正GK である権田の去就も不透明であるため、残留か帰還かは分からない。残留であれば守護神として最後尾から笑顔でチームを支えるだろう。


【DF】

No.2 廣木雄磨

リーグ戦:10試合/463分 天皇杯:1試合

怪我によって2020シーズン1度も試合に出られず迎えた2021シーズン。出場試合数こそ多くなかったものの出場した試合ではしっかりと存在感を示した。特に復帰戦となった第18節の新潟戦は見事だった。RSBで出場すると持ち前の1対1の守備の強さを存分に発揮。対面したJ2屈指のドリブラー本間至恩にほとんど仕事をさせず、首位撃破に貢献した。

No.4 濱田水輝

リーグ戦:29試合/1346分 天皇杯:1試合

今シーズンもチームキャプテンとして最後までチームを支えた。シーズン序盤はCBとしてスタメンを張ったが中盤戦以降は安部にスタメンを奪われた。シーズン終盤は後半途中に投入され3バックのセンターに入りクローザー的な役割を果たし勝利に貢献した。現代型CBのようにビルドアップ能力に長けているわけではないが空中戦は無類の強さを誇るだけに来季以降もクローザー的な役割での活躍が期待される。

No.5 井上黎生人

リーグ戦:42試合/3780分 天皇杯:1試合

今シーズンのチームMVPに挙げる人も多いのではないだろうか。
移籍1年目とは思えないほどチームにフィットし、チーム唯一の全試合フル出場。J2初挑戦ながら屈強なFW達にスピードでもフィジカルでも負けず、総失点数2位タイの堅守を支えた。全体での守備が機能していない試合でも彼のおかげで守り切れていた試合も数多いだろう。
来季は得点も期待したい。持ち前の空中戦の強さは守備面では際立ったが攻撃面では得点という形でアピールすることはできなかった。
積極的に前に出る守備と安定したビルドアップで来季もチームを支えてくれるはずである。

No.8 田中裕介

リーグ戦:8試合/12分 天皇杯:1試合

今季開幕からベンチもしくはベンチ外が続き、出場しても残り1分ほどしか出られないことが続いた。4月にはトレーニング中に靱帯を損傷し約3か月チームから離脱した。チームからは契約満了となったがまだまだできる選手ではあるため今後の新天地での活躍に期待したい。

No.11 宮崎智彦

リーグ戦:26試合/1947分 天皇杯:1試合

シーズン途中の4月29日に加入。加入後、5試合目でLSBのレギュラーに定着。これまでの経験に裏打ちされた技術と落ち着きでチームに安定感をもたらした。先を読んでのインターセプトとアイデアあふれるドリブルはファン・サポーターを魅了させた。戦術理解度も高くすぐにチームにフィットしたことも流石の一言である。35歳と体力面は心配であったが最終節まで怪我無くほぼフル稼働、来季もチームに安定感をもたらしてくれるはずである。

No.16 河野諒祐

リーグ戦:42試合/3458分 天皇杯:1試合

今シーズン最も成長した選手ではないかと考えている。昨年水戸を契約満了になりトライアウトを経て岡山に加入したとは思えないほどの活躍を見せてくれた。
序盤は安定感を欠き、なかなか良いプレーを見ることができなかった。
しかし中盤から終盤にかけてどんどんと成長しチームに欠かせない選手となった。守備面では積極的に前に出てインターセプトを狙い、1対1では無類の強さを誇るまでになった。攻撃面ではさらに成長したように感じる。縦への突破からのクロスは鋭さを増し、斜め前方への楔のパスは何度も決定機を演出した。第26節大宮戦ではJ2初ゴールを記録。逆サイドからのクロスに対して中に走り込みヘディングで合わせたゴールは理想的な美しいゴールであった。
来季は更なるアシストを期待したい。

No.22 安部崇士

リーグ:24試合/2121分 天皇杯:1試合

シーズン途中の6月1日にJ1徳島から育成型期限付き移籍で加入した。加入前は守備面が心配されたが、全く問題なく、井上と共にチームを後ろから支えた。
安部はビルドアップの安定感ももたらした。徳島で培われたビルドアップ能力を遺憾なく発揮。左足から出される長短のパスは正確であり、パスの出しどころがなければ、大胆に1人で持ち上がり局面を打開した。
来季は徳島に戻るのだろうか…
今季のプレーであれば徳島に戻ったとしてもスタメンを張れるだろう。対戦相手として戦うことも考えられ今から楽しみである。

No.24 下口稚葉

リーグ:9試合/380分 天皇杯:1試合

今期はシーズン序盤の第8節でファジアーノ岡山での初ゴールを決めるなど充実のシーズンになるかと思われたが、終わってみればリーグ戦の出場は9試合。内スタメン出場は4試合にとどまった。ただプレー自体は悲観するほどではないように思う。まだまだ粗削りながらも攻守両面でレベルアップしているのは明らか。
また今季はエリートリーグや練習試合でCB、CHなどでプレーし複数のポジションをこなすことができるポリバレントな選手となっている。
来季で岡山在籍5年になる。そろそろスタメンの座をつかみ取り岡山を代表する選手となってほしい。

No.33 阿部海大

リーグ:16試合/674分 天皇杯:1試合

今季も満足できるプレー時間を勝ち取ることはできなかった。
12節から17節まで濱田の離脱により先発の座をつかんだものの、その間の成績は1勝1分3敗。千葉戦では今季ワーストの4失点するなど悪い流れを断ち切るプレーはできなかった。第18節新潟戦以降は安部崇士に先発の座を奪われ、その後はベンチもしくはベンチ外が続いた。
対人の守備はもちろん、競り合いも強い。また強い楔のボールを供給できるという特徴も持っている。
ただまだまだ安易なミスや判断ミスが多い印象である。ベンチに置いておくには勿体ないポテンシャルを秘めているだけに期限付き移籍なども視野に入れるべきではないだろうかと思う。

No.39 増谷幸祐

昨季から引き続き怪我に悩まされ公式戦出場はなく、今季で契約満了となった。今まで岡山にいなかったタイプのSBでとても面白い選手であった。怪我がなければとてもいい選手なので新天地での活躍を祈りたい。


データはJ.League Data Site、Football Labを参照しています。


次回はMF・FW編です。よろしくお願いします!

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