変化をおそれない維新の獅子は前がかりに襲いかかる
あしたのファジアーノ岡山の試合を楽しむために、対戦相手チームについて知ろう!と開設したnoteです。試合開始までに、サッカー初心者向けにチーム情報と対戦相手の分析を提供します。あくまでサッカー未経験者による観察であり、プロの解説者クラスの情報ではありません。最後まで無料でお読みいただけます。
レノファ山口の概要と歴史
1949年に山口県サッカー教員団が母体となり、2006年にクラブチームとして発足。2014年にJFLに参入するとわずか2年でJ3も突破してJ2に参入した。以降はJ2の15位前後の記録でJ2に定着している。2022年シーズンは16位で終え、チームの中心選手であった渡部博文、田中渉、沼田駿也、高井和馬が引退・移籍しており、チーム戦力の低下は否めない。一方で、矢島慎也が新戦力として加わるという驚きの補強もあった。
2021年より名塚善寛が指揮をとっており、可変システムを用いた戦略的で今季は3勝5敗2分けで17位に位置している。
マスコットは、ライオンの「レノ丸」だ。維新の「志士」と「獅子」をかけており長州藩が好きな僕は個人的には好きな設定だ。
レノファ山口の特徴
守備と攻撃時に変わる可変システム
レノファ山口の名塚監督は昨年に引き続き、可変フォーメーションでの組み立てを試みている。基本フォーメーションは4-2-3-1だと思うが、プレス時は4-3-3、しっかりと引く時は5-3-2へと変化する。特に15前貴之のポジションがかなり変化するので注目だ。
相手の守備陣を攻めるハイプレス
ハイプレスにはCFの24梅木、トップ下の10池上、左サイドの28小林がハメるように動いていた。4-3-3のような陣形になるほどハイプレスをかけにいく。相手がボールをサイドに預けると守備者をスライドさせるようにハメに行っていた。ただし、大分トリニータ戦ではそのプレスがハマっているように見えず、最終ラインでボールを保持されると右サイドの16小林と15前のスペースをよく狙われていた。
ビハインド時にはボランチも相手陣内で守る
正直に言うと大分戦では6矢島が出るまではほとんどボールが繋げていなかったように見えた。しかし、後半60分に6矢島が出場するとテンポがよくなり、6矢島を起点に1得点をあげて1点差まで追いついている。2点ビハインドとなると、ボランチの選手2人ともハイプレスに加わり相手陣内までボールを追っかけていた。当然ボランチのスペースができるわけだが、そこはCBの22生駒が中盤まで走り込んでクリアするというリスクをとっていた。
レノファ山口のフォーメーション
基本フォーメーション:4-2-3-1
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15前貴之を右SBにおいて16吉岡をサイドハーフに置きたい印象。後述する可変システムを用いるため、この形になることはあまり多くなかった。
ハイプレス時:4-3-3
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トップ下の10池上が右サイドにプレスをかけ、右SBの15前貴之はボランチに上がる。その時SBは16吉岡がつとめる。
リトリート時:5-3-2
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しっかり引いて守ると15前貴之がCBをつとめる。複数ポジションをこなす15前貴之の動きには注目しておくと、どの陣形になっているか分かりやすいかもしれない。ボランチと兼任であるため少し前がかりに守る。
レノファ山口の注目選手
15 前 貴之 172cm / 69kg
レノファの可変式の歯車のような選手であり、SB、ボランチ、CBの複数ポジションを試合の状況に応じて変える。15前貴之がいなければ今の山口の戦術は厳しいと思うが、あまりにも負担が大きすぎると他サポながら心配している。守備もクロスもめちゃくちゃうまい。
6 矢島 慎也 174cm / 75kg
ファジアーノ岡山時代にオリンピックの日本代表としてプレーした選手。山口に移籍が決まった時はなぜ岡山ではないのかと多くのサポーターが嘆いた。ケヴィン・デ・ブライネのような魔法のスルーパスを見せることがある。チームの中心選手になれると思うが大分戦ではパスを受ける回数が少なかったように見えた。
【ゴールシーン】
— 大宮アルディージャ (@Ardija_Official) September 10, 2022
9/10・甲府戦
5分 #矢島慎也 の絶妙なスルーパスを #富山貴光 がダイレクトで合わせて先制!#大宮アルディージャ #ardija #ひたむき #Jリーグ #甲府_大宮
🔽#Jリーグ を観るなら #DAZN!https://t.co/gfOE3csFK8 pic.twitter.com/6Zmoz8VCEj
22 生駒 仁 185cm / 77kg
飛び出しのうまいCB。2点ビハインド時には味方ボランチが敵陣までプレスに入ると空いたスペースをカバーするほどの守備範囲の広さを見せた。
47 上本 銀太 180cm / 75kg
岡山県出身のサッカー選手。学芸館の全国優勝でも有名になったハジャスFCの出身。出場機会を増やすために頑張っているはずなので同郷として応援したい。
ファジアーノ岡山とレノファ山口の相性
レノファ山口は2022年の中心選手がたくさん離脱したのが今シーズンに影響しており、選手層の厚さではファジアーノ岡山が優れてると思う。しかし、前線からハメにくるレノファのプレスもファジアーノにとってはかなり脅威になるだろう。ファジアーノ岡山はビルドアップでのミスも繰り返しているからだ。大分トリニータのようにキレイに山口のプレスをはがすのは難しいかもしれない。
ただし、岡山の武器であるバイスや河野の最終ラインからのロングボールも山口相手にも脅威を与えるのではないかと思っている。また、個人技のドリブルで相手マークを外す戦術も岡山は見せているため、プレスをかいくぐることで大きなチャンスを得られるはずだ。もちろんセットプレーも岡山の大きなチャンスとなる。
ファジアーノ岡山の注目選手
22 佐野 航大 176cm / 68kg
前々節の大分トリニータは15前貴之のポジションチェンジによって生まれるスペースを突いて多くのチャンスを作っていた。もし、山口が大分戦と同じシステムを使うなら左サイドやトップ下の選手に多くのチャンスが生まれるはずだ。22佐野航大のゴールにぜひ期待したい。
前回のレノファ考察記事はこちら
2022年のレノファ山口と比較したい方は過去記事もおすすめです。
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