【事実発掘!FACT JAPAN 47 NO.30 】三重県
どうも、3つの寺で三寺です!そういえば、昔はいつもこんな風に自己紹介をしてました。と言うわけで、今回は同じように県名の中に「3つ」が入っている三重県について書いてみたいと思います。三重県には、これまた3度訪れたことがあります。FACT設立後にも、初期メンバーで伊勢神宮へお参りに行きましたし、何かと縁があります。先日ひょんな事から三重県で講演をすることになり、三重の魅力を考える機会がありました。
「三重県といえば??」という質問に対して、一般回答がまとまったサイトがありました。2022年3月更新の47todoufuken.comによると、三重県の1位から10位は以下の通り。
1位 伊勢神宮
2位 鈴鹿サーキット
3位 赤福
4位 松坂牛
5位 伊勢海老
6位 真珠
7位 志摩スペイン村
8位 鳥羽水族館
9位 忍者/伊賀忍者
10位 津
なるほど、どれも有名ですね。これをちょっと分類してみると大きく3つに分けられます。
伊勢神宮や鈴鹿サーキット、津などのような名所や場所。
赤福や松坂牛、伊勢海老のような地域の名産物。
そして、真珠や忍者など古くよりその地に伝わる伝統や風土。
国内外への地域の魅力発信で欠かせない「場所」「産物」「風土」という3つがバランスよく入っていました。ちなみに我が第二の故郷の佐賀県は第一位「はなわ」でした。うーーーん。
さて、ここまで「3」という数字を強調してきましたが、ズバリこの「3つ」という言葉には大きなポテンシャルがあります。
日本人は「3」が好きな人種です。「日本/世界三大○○」「御三家」「三人娘」「3本の矢」「三方よし」「早起きは三文の得」「三人寄れば文殊の知恵」「三種の神器」などなど・・・3つを一くくりにするのが大好きです。
では、なぜ日本人にとって「3つ」が心地よいのでしょう??調べてみると諸説ありました。
最も大きいのは、陰陽思想の影響説。陰陽思想では奇数が「陽」偶数が「陰」であり、奇数を尊び偶数を嫌うという傾向があります。「1」は物事の始まりを意味し「3」はその次に来る区切りの良い、しかも縁起のいい奇数。だから「七五三」や「三三九度」といったおめでたい儀式に奇数が使われているのだとか。
神聖な鳥として描かれる八咫烏(やたがらす)の足が三本だったり、桃太郎のお供も三匹、浦島太郎が竜宮城にいたのも三年・・・昔から「3」という数字は特別だったようですね。
さらには、「白か黒」や「右か左」など、2択の選択肢にあえてもう1つ足して3択にすることで、懐の深さや柔軟性を表す3は調和のとれたバランスの良い数字だという説や、一や二は点や線でしかないが三になってはじめて、面が完成するという説。三は「満つ」や「充つ」に通じる非常におめでたい数だとする説などもあります。
さらには「3の法則」というものがあります。これは、根拠が3つあるとそれらしく感じるというものです。みなさんも経験があると思いますが「今から3つの重要な要素を話します」としてから話すと相手は聞き取りやすくなります。これはビジネスでもよく使いますね。
逆にいえば、人間は、なぜか3という数字に誤魔化される性向があり、特に何かを主張する際に「根拠は3つあります」といわれると「この人はちゃんと考えているのだろう」と錯覚しがちです。でも実際は最後のものは説得力がなかったり、同じことの言い換えだったりすることもありますけれどw
兎にも角にも日本人にとってここまで「3つ」ということにポテンシャルがあるわけですから、県名に唯一「3つ」が入っている三重県が使わない手はありません。
日本の聖地と呼ばれる伊勢神宮がある三重県は、現世とあの世を隔てる境目にあるとされる川「三途の川」のように3が入る事によって、3重の壁を越えた世界感の異なる特別な地にも感じます。
例えば、先立ってお伝えした「場所」「産物」「風土」の3つがベストバランスな観光最適県!と言ってもいいでしょうし、それぞれの産物や名所を3つの特徴を抽出して伝えていくものありかもしれません。
三重(さんじゅう)のおもてなし県!というプロモーションを行なってここにしかない特別で豊かな体験を訴求していくこともできそうです。ちなみに三重(さんじゅう)は英語でThreefold。「三つ折りの」「3倍の」という意味もあります。まさに、このワードを上手く使って海外に向けて三重県のPRを行い、観光誘致や産物の輸出などを加速させていけそうです。
最後に、Threefoldを用いた有名なワードに「Threefold Interest (三重の関心)」というものがあります。これは近代看護教育の母であるナイチンゲールが看護の使命についてまとめた概念で、看護師に普遍的に求められる「知」と「技」そして「心」の重要性・関係性を訴えたものです。
・知的な関心
・技術的な関心
・心のこもった人間的な関心
まさにこの3つの関心こそ、人間が心を惹かれ夢中になり好きになる、日本の「おもてなし」の精神そのもの。そんな三重(さんじゅう)のおもてなしを前面に、日本を、そして世界を魅了していく県を目指していくのは、どうでしょう?どうでしょう?どうでしょう?(大事なことなので3回言わせてもらいます。)
というわけで、3つの寺で、三寺でした。
次回は「トラトラトラ」ことFACTの切り込み隊長、虎よりお送りします。
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