見出し画像

【事実発掘!FACT JAPAN 47 NO.3 】兵庫県芦屋市

酒柱・三寺よりバトンを受けた佐伯です。
同じく酒の呼吸の使い手として、日本一の酒どころとしても名高い兵庫県の、まったくお酒と関係ない、とあるエリアの事実をお伝えします。

僕の出身地は兵庫県の『芦屋』という街です。
答えると8割、いや体感9割の確率で「あのお金持ちの・・」という言葉が返ってくる、あの芦屋です。
それが嫌で、今でも出身を聞かれるとまず「神戸」と答えます(神戸の人、すみません。)
たしかに市の一角には、漫画を超えた伝説的なエリア・R地区もあり、そこだけで1コラム書けてしまいますが、それはまた別の機会にします。
来たことある人は知っている通り、芦屋はフツーの街です。

ではなぜ根強く、高級な街というイメージが消えないのか。それはひとえに市のイメージ戦略とその推進努力の賜物です。
自治体にとって、街のイメージが良いことは、そこに住む人が増える=税収も増える、ということで、プラスとなる出来事です。
住環境の維持に努めていた芦屋市内には、昔からパチンコ店やいかがわしいホテルなどは一切ありませんが、1995年に発生した阪神・淡路大震災を機に、いっそう景観保護に力を入れるようになりました。
日本初の震度7地域に認定された芦屋市でも、多くの建物が倒壊。跡地にマンション建設などが相次ぎ、街並みが大きく変化してしまうおそれがあり、まず建物の建築時に市の景観アドバイザー会議の認可を求める都市景観条例を制定しました。
景観保護で街のブランド力を上げる(守る)、と聞くと京都が真っ先に思い浮かぶでしょうが、2016年に施行された『屋外広告物条例』では、主要エリアの突き出し広告の面積が「1平方メートル以下」に制限され、これは京都市でもっとも規制が厳しいエリアの「3平方メートル以下」をはるかに超え、まさに『日本で一番厳しい規制』です。

芦屋市の広さはわずか18.47㎢で、これは新宿区と同じサイズですが、そこに住んでいる人は新宿区の三分の一以下の10万人に満たない数。大企業も有名観光地も持たない芦屋にとって、ブランドイメージこそが最大の資産です。
市が前述の条例を制定した際の目的は『世界一美しいまち』。『お金持ちの街』と呼ばれても全く嬉しくありませんが、こちらならとても誇らしいです。
ああ、年末帰りてぇ・・帰れるのか・・帰れなくても愛してます❤︎笑
次回の投稿は誰から、どんな投稿になるのか、お楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?