ダンゲロス 能力作成方法
さて、ダンゲロスのキャラ作成やゲームの流れが分かったところで、いよいよ本格的にGKに頼らない特殊能力の作成方法を学んでいきましょう。
戦闘破壊学園ダンゲロスのすゝめでは能力名と能力原理だけを記述してそこからいい感じにGKに能力を作って調整してもらうというやり方を紹介していました。でもやっぱり自分で能力を全て考えるのとGKに作ってもらうのとでは面白さやキャラの作り込みに差が出てきます。
ダンゲロスではカレーの辛さを変える能力や……
爆発するハンマー投げを行う能力などが登場します。
これら2つの能力、『サドンデスソース』と『ミスバスターズ』はダンゲロスに実際に投稿され、ゲームに登場した能力です。
ではこれらの能力はどのように作成されたのでしょうか。架神恭介の『サドンデスソース』を例にさっそく見てみましょう!
下記の書式が実際にゲームで使われた架神恭介の『サドンデスソース』の能力内容になります。
ファッ!? なんだこれは!? いきなり見慣れない書式と数値が出てきて読者の皆さんの頭はきっと混乱していることでしょう。ですが大丈夫ですよ! これからちゃんと説明させていただきます。
まず、ダンゲロスの能力は5つの構成要素で作られています。
これを見ると、上記のサドンデスソースもこの構成要素に則って作成されたものだと分かります。架神恭介の魔人能力は噛み砕いていうと、『精神力が弱っている同じマスにいる敵全員を即死させる』能力ということになります。
原作では激辛カレーで爆殺していましたが、戦場でカレーを食べるのは精神力が下がって血迷っているキャラだけなので、精神力が低いキャラのみを対象に取る制約である精神攻撃を能力に組み込んでいるのでしょう。
しかし、効果や時間の横にある謎の数値は一体……? 実はダンゲロスには能力ガイドラインというものがあり、それに書いてある数値を計算式に当てはめるだけで発動率をお手軽に算出することができるようになっているのです! 上記のサドンデスソースもその能力ガイドラインを使用して作成された能力というわけです。
そしてここで重要なポイントです。能力ガイドラインは確かに存在していますが、ガイドラインはガイドライン。必ず能力ガイドラインに沿った能力にしなければならないというわけでは全くありません。
ダンゲロスは自由度の高さがウリです。自分の思いつくまま好きなように魔人の能力を作成すればいいのです。
さて、話を戻しましょう。下に記したのが発動率計算式になります。この式にガイドラインに書かれている数値を当てはめていけば発動率が算出される、というわけです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
発動率=(100-効果数値+消費制約)×(1+FS×0.1)-効果付属+調整
効果数値=効果×範囲+対象×時間×非消費制約×カウンター倍率
見ているだけで頭が痛くなりますね。
これではサドンデスソースを喰らわなくても頭が爆発してしまいそうです。ですので今回はこれだけ覚えていれば大丈夫、という点だけ紹介させていただきます。(これからちゃんと説明させていただきますと言ったな、あれは嘘だ)
まず、発動率は効果と範囲+対象と時間を掛け合わせたものから制約とFSを引いて出た数値の正負を逆転させたモノだと思ってください。
……つまり、効果が強い or 範囲が広い or 対象が多い or 時間が長いと発動率は下がり、そして制約の縛りが強い or FSに多く数値を割いていると発動率は上がります。
上記の画像はあくまで例ですが、実際にこのような感じで強さのバランスが取れていない能力は発動率が下がってしまいますのでご注意を。
それでは特殊能力の構成要素と発動率算出の大枠について学んだところで、5つの構成要素について覚えておいたほうがいい点を紹介させていただきます。目次も直下に作りましたので(作るのが遅い!)閲覧の際にぜひ役立てていただければと思います。
効果
複数の効果を持つ能力
ダンゲロスでは複数の効果を持つ能力を作成することが可能です。ここで注意していただきたいのは『複数の能力』ではなく『複数の効果を持つ能力』である点です。
この2つは何が違うのでしょうか? 例を出して説明します。
まずはコイツです。みんな大好きキラー・クイーン。キラー・クイーンはなんと触れたものを爆弾に変える能力に加え、第2の爆弾「シアーハートアタック」と第3の爆弾「バイツァ・ダスト」を持っています。
こういう感じでいくつも使い分けが可能な能力を所持しているキャラを、ダンゲロスでは『複数の能力』を持っていると呼称します。複数の能力を所持することはダンゲロスでは禁止されていますのでご注意ください。
お次はエルメェス兄貴のスタンド、キッスを例に挙げます。
キッスは、①シールを貼ったものを2つに増やし→②シールを剥がすと1つに戻る という能力を持っています。
これは1つの能力に『シールを貼る→剥がす』という条件(処理)が加わっているだけなのです。こういう能力はダンゲロスでは『複数の効果を持つ能力』と呼ばれます。
ダンゲロス的な例を出すと、①体力にダメージを与えて→②性別を男性に変える などが複数の効果を持つ能力に当たります。
こちらは複数の能力を持つ場合と変わって全く禁止されていませんのでガンガン作っても大丈夫です。効果を複数付けられるようになると、効果が1つしかない能力に比べて作れるものに幅が出てきます。
ただし、効果が増える(=処理が複雑になる)とその分だけ発動率が下がりますのでご注意ください。
単発効果
ダンゲロスの効果には単発効果とそれ以外の効果が存在します。
単発効果とは、体力などの有限なリソースを削ったり位置を変化させたりする、変化した内容が以降ずっと残る(能力の支えがなくともその状態が維持される)ような効果を指します。ガイドラインでは、体力ダメージや強制移動などが単発効果に当たります。
それ以外の効果は、一時的なパワーアップなど持続時間中は継続的に影響が及ぶが、終了すれば変化していた内容は残らないような効果を指します。ガイドラインでは、ステータス一時上昇、特殊能力封印、召喚などがこれに当たります。
範囲+対象
範囲の種別
範囲には同マス・隣接マス・周囲マス・MAP全体……などなど色々なものがあります。ですが言葉を聞いただけではなかなか想像がつきませんよね? ご安心下さい。今回はそんな方のために範囲の図解を用意させていただきました。これで今日から皆さんも範囲マスターだ!
まずは同マスです。これはもう説明不要ですよね。自分がいるマスのみが範囲になります。注意点としては、自分自身のみを対象にする場合も範囲は同マスですが、記載は自分自身となります。
次は隣接マスです。こちらは十字の範囲となります。上の図は隣接2マスということですね。
続いては周囲マスになります。要するに四角の範囲です。同マスの次くらいにシンプルですね。
最後はMAP全体となります。こちらもすこぶるシンプルで、マップ全てを範囲に収めることができます。強い!
もちろん範囲は広くすればするほど発動率が下がるため、自動的にMAP全体が最も発動率の下がる範囲ということになりますね。
また注意する点としては、能力は壁に阻まれるという点です。壁が範囲の途中にある(周囲マスの場合はそれにプラスして回り込めない)場合は壁の向こうにいるキャラを対象に取ることはできません。
対象の種別
範囲について学んだ後は、ついでに対象についてもサラッと勉強しておきましょう。
対象は「敵/味方/敵味方無差別」と「一人/全員」の要素によって構成されています。「敵一人」や「味方全員」などですね。味方一人の場合は自分自身も含むため能力を使った自身を対象に選ぶことも可能です。
また敵味方無差別に効果を及ぼすこともできます。こちらの場合は当然ながら人数は一人ではなく全員になりますのでご注意ください。
時間
一瞬
時間が「一瞬」の場合は、能力のダイスに成功した瞬間、またはその発動処理が終了するまで効果が持続します。体力ダメージなどの単発効果は必然的に一瞬となります。そのため、防御力上昇などの能力は時間が一瞬だと意味がないのでNターンや永続の方で設定するといいでしょう。
Nターン
時間が「Nターン」の場合は、効果が現れたターンを1ターン目(1フェイズ目)と考え、Nターン(N×2フェイズ)の間効果が持続します。終了するタイミングはターンが終わった次のフェイズ開始直前となります。
なお、NターンのNには数値が入ります。例えば、1ターンだと次回の味方の行動が来る前に効果が終了し、2ターンだと次々回の味方の行動が来る前に効果が終了します。
永続
時間が「永続」の場合は、時間無制限で永続的に効果が続きます。以上!
スタイル
種別
スタイル(=効果が現れるタイミング)には『アクティブ』、『パッシブ』、『カウンター』の3種類が存在します。
まず、アクティブは最も一般的な能力です。キャラが「能力を使うぞ!」と思って発動するタイプの能力で、行動で「特殊能力の使用」を選択することによって使えます。
次にパッシブはゲーム開始時、あるいは召喚などでMAP上に登場した瞬間にダイスが振られ、判定に成功したら効果が現れます。この時に能力休みになることはありません。とても強力なスタイルですが、その分能力を作る時に発動率を下げられてしまうことが多いです。
最後にカウンターです。これは効果が受動的に発揮されるタイプのスタイルです。このスタイルでは、ダイスの判定に成功したらすぐに効果が現れるわけではなく、キャラはカウンター待受状態になります。この状態の時に設定した条件を満たすと効果が現れます。
ダンゲロスの漫画版に登場した一刀両断もカウンター能力者です。この子の場合は、カウンターの条件が『相手に攻撃される』で条件を満たした際に現れる効果が『刀での通常攻撃』でした。
正直カウンターは複雑なところが多いため、ノリで作っていただいても問題ありません。GKがいい感じに調整させていただきます。
制約
消費制約
能力の使用に何らかのコストが必要となる制約のことです。体力を消費したり永続的に戦線離脱したり、はたまた自分の命を捨てる(=自分死亡)などの様々な制約があります。
注意点としては、無い袖は振れないということです。例えば、攻撃力0のキャラが攻撃力を5ポイント消費する能力を使用しようとしてもポイントが足りないため発動することができません。
非消費制約
対象を制限したり、使える状況を限定するなど、消費無しで能力を弱体化させる制約のことです。「男性のみに有効」や「最終ターンにのみ使用可」などで、後は精神攻撃も非消費制約に含まれます。
さて、ここでいよいよ精神攻撃について詳しく説明していきたいと思います。
精神攻撃とは! 相手の精神力によって能力の成功率が変化するようになる制約のことです。
通常、特殊能力には発動率と成功率の2種類のステータスが存在します。発動率は皆さんもご存知の通り、能力の強さによって設定されるアレです。ですが成功率とは……? 成功率とは、能力の発動率ダイスの後に乗り越えなければならないもう1つのダイスのことです。こちらは通常は100%であるためあえて判定を行うことはないのですが、精神攻撃の制約を付けた能力の場合、なんと精神力3で25% 精神力2で50% 精神力1で75% 精神力0で100%の判定が発生します。要するに敵の精神力が減っているほど効きやすくなるということですね。
ちなみに発動率のダイスは判定に失敗しても能力が使えないだけで特にデメリットはないですが、成功率のダイスに失敗してしまうと能力休みになる上に消費制約を支払わなくてはなりません。効果は現れないにも関わらずです!
要するに失敗すると危ないダイスを振るリスクが対象の精神力次第で増えるため、制約として成り立っているというわけですねー。
次回予告
さて、ここまででようやく能力の作り方を説明できました。読者の皆さんにおかれましてはついにダンゲロスで自分のキャラを作る方法を完璧に学んだということになります。
いよいよ次回は作戦の立て方について説明します。今回はちょっと長くて難しかったかもしれませんが、絶対に読まなければならない項目ということはありませんのでご安心を……!
それではまたお会いしましょう! アデュー!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?