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【罪宝ラビュリンス】 解説

割引あり




七月末の新弾から出てきた【ディアベルスター】ギミックを搭載した【罪宝ラビュリンス】の解説です。
無事にCSでも優勝できた為、書き起こししようと思いました。

公認や非公認も含め、通算17-0と非常に好調なスコアを叩き出せました。


使用リスト
《8/27遊イングCS優勝》



一般的に【家具型ラビュリンス】と定義される構築が基礎です。特長的な点はメインとサイド共に、誘発が散らばった構築になっています。
パーツの組み合わせでゲームメイクに関わる為、軸となるラビュリンスカードは可能な限り投入し、再現性を高くしています。
そこに《黒魔女ディアベルスター》の採用によって、エクストラの自由度と使用頻度が飛躍的に上昇しました。

概要

デッキとしては「安定性」と「再現性」に重きを置いています。
《迷宮城の白銀姫》、《白銀の城の召使い アリアンナ》の枚数、初動の傘増しとして《ソウルリゾネーター》等有りましたが、結果的に上記のカード軍に落ち着きました。
上記の課題を解決するために、構築の基盤として、以下のカードを軸にしております。


調整経緯


今回目指した構築は、「対応力の増加」です。
「晢夏祭」の時に感じた際に気になった課題として、「ラビュリンスが揃ってない時の妨害カードの質の低さ」と【R-ACE】に対しての勝率です。
家具型の爆発力や、リソースの回収手段は非常に優秀で、揃い切った後のゲームは非常に強固であり、他の追随を許しません。
その逆で、揃っていない時の展開パターンは非常に脆く、上振れ下振れがゲームにすらならない展開が多く、感じました。
その中で、他のデッキとの《黒魔女ディアベルスター》の有る無しのデッキパワー差が顕著に感じてたところ、ちょげどっくすより以下のレシピが送られました。

環境初頭やデッキの不慣れ感を感じつつ、有識者ということもあり、そのまま構築を採用しました。



公認大会4-0
特に「不慣れ」な部分が影響した点、晢夏祭や回してるうちに感じてた疑問点があり、構築を自身の手で一から作り直す方針を取りました。

その後、サイドカードやメインに検証したいカードを多く採用し、実戦を通して調整を繰り返します。


上記のカードを主に調整したい枠としてピックしましま。

検証点❶ リゾネーターの初動について

リゾネーター型が話題となり、初手の不安感からかなり信用してたカードでしたが、《白銀の城の召使い アリアンナ》、《白銀の城の召使い アリアーヌ》との被りが気になります。
被った瞬間事故となり、《白銀の城の執事 アリアス》の採用を合わせて被りを補う構築も目指しましたが、要求値が高く、《ソウルリゾネーター》の属性や縛りがきつく感じました。
《黒魔女ディアベルスター》のコスト問題が解消される点は評価できましたが、回る前のカードしてはあまり信用できません。
サイドゲームにおいては尚更です。
《ビッグウェルカムラビュリンス》との組み合わせから、《彼岸の悪鬼ファーファレル》の供給は魅力的でしたが、対【R-ACE】相手ではその場しのぎにすぎず、貫通されることも多いです。
《魔力吸収石》の採用も含めてのカードだと感じました。
環境にマッチするタイミングは必ずあると感じてますが、現状では不採用です。

検証点❷《天底の使徒》について

罠の供給とリソース回復、後手の除去と多岐に渡り、【キマイラ】をエクストラに割く事で、蘇生や帰還といった立ち回りが可能です。
単体のパワーは悪くなく、自分の動きを通したいカードとしては非常に高評価。
しかし、ゲームがこちらの流れにある時により真価を発揮する、所謂上振れの補強札になることも多かったです。
《白銀の城の召使い アリアンナ》から《教導の聖女 エクレシア》のSSに繋がらない点が悪く、こちらもリゾネーター型と同じ欠陥があり、2ターン目にある程度ゲームが維持できる事前提です。
同時に検証した《絶対王 バック・ジャック》は、コスト面や《リンクリボー》との噛み合いで採用してみましたが、こちらの方が思った以上に好感触。
使い方としては、【ピュアリィ】のブラウビーストに近い動きができ、尚且つ《白銀の城の召使い アリアーヌ》等で引きたいカードを操作できるのが強みです。
《ドラグマ・パニッシュメント》と【キマイラ】ギミックは単体評価として高いため、採用を継続しました。

上記のカードの検証は全て《黒魔女ディアベルスター》が入ってることが前提です。
【ラビュリンス】単体としてみた時のシナジーや強みは大きくありますが、【罪宝ラビュリンス】に置いては強みを失います。

既存の【家具ラビュリンス】とは大きく違う点がプレイしてる最中に見つかったのが原因です。

各カードの枚数と採用理由

上記を元に構築についての解説に入ります。

①メインギミックの基礎



デッキを回す上で、最大限採用すべきと判断しました。
調整段階で、《迷宮城の白銀姫》や《トランザクション・ロールバック》、ウェルカム罠辺りを減らしたりしましたが、デッキの方向性が定まりきらず、不利対面でも全力を叩きつける事で捲れるゲームが多数ありました。
《黒魔女ディアベルスター》の2枚目は素引した時の弱さが目立ち、《裏切りの罪宝-シルウィア》 +場のカードを剥がす事で仕事が半分以上の仕事が終了しているため、サイド後の除外対象として取られたとしても問題ありません。

《ロールバックの3枚目について》
特に悩んだ枠のひとつですが、家具や《黒魔女ディアベルスター》と一緒に引いた時のパワーがダントツで、素引の差が非常に目立つ試合がありました。
特に、速度が早い相手には素引して置くことで《迷宮城の白銀姫》の効果先を自由な罠にして、より強固な盤面の成立を目指します。
後手のゲームにおいても、メインからのアクションは限られています。
その状況で、《ビッグウェルカム・ラビュリンス》 1回分は強烈なアドバンテージ差が産まれます。その差でライフを守れる試合を落としたり、逆に除去が間に合い拾うことが出来た試合があったりと、素引の差が露骨に出ました。
再現性の向上のためと、最低限ミラーを考えるためにメインでは3枚です。

《迷宮城の白銀姫》と《ビッグウェルカム・ラビュリンス》
最早説明不要のパワーカードです。
敢えて説明を入れるのならば、ワンショットキルを多用するのが、自分のプレイの特徴です。
《迷宮城の白銀姫》と《白銀の城の召使い アリアーヌ》を組み合わせ、一度に7800ライフポイントを削りきります。
特に多いのが《魔界特派員デスキャスター》を利用することでしょう。
《魔界特派員デスキャスター》で《迷宮城の白銀姫》を蘇生し、2体で殴る(4000)+《ビッグウェルカム・ラビュリンス》を発動し、召使いのどちらかを特殊召喚。《迷宮城の白銀姫》をバウンスし、召使いの②の効果を誘発させ、《迷宮城の白銀姫》を再び特殊召喚。
2体でダイレクトアタック。
計(8800or8600)

盤面が残っていれば、墓地の《ビッグウェルカム・ラビュリンス》でも対応出来、《トランザクション・ロールバック》を使うこともあります。
とにかく打点と盤面を並べる必要性があり、それを簡単に用意して、さっさとゲームを決めに行きます。
純粋なウェルカム連打でもいいですし、相手のライフを削り取るのを目標にした際、《迷宮城の白銀姫》の素引が非常に優秀です。
罠デッキのため、どっしりと構えてもいいのですが、《トランザクション・ロールバック》をサイド後にも使用出来る様に、試合時間を減らすのが目的です。
サイド後は特に相手は伏せ割り等を増加し、早々にゲームを終わらせてくる傾向にもあったので、思わぬ反撃を喰らわないように、ワンショットキルは重要視した構築にしています。

それぞれなのが偉いです!


残りのメインの11(12枚)について


サイドカード、エクストラの採用カードにも影響しているため、画像は上記で共有させていただきます。

特出すべきは誘発、《絶対王 バックジャック》でしょう。
《絶対王 バックジャック》は前述した通り、【ピュアリィ】のブラウ、ビーストの役割です。
罠デッキとしての《当たり》枠は全くと言っていいほどありませんが、マリガンカードとして最適です。

相手ターンの《ビッグウェルカム・ラビュリンス》対する誘発を確認した状態で、こちらのアクションを取れる点が評価でき、サイドカードの《次元障壁》へのアクセスにも貢献します。

《白銀の城の狂時計》経由で《リンクリボー》の先出しし、相手ターン中に《白銀の城の召使い アリアンナ》、《白銀の城の召使い アリアーヌ》から引いた場合は、擬似的な罠サーチに変換できる器用な1枚です。
個人的に1枚の投入はオススメします。

誘発について
各種散らしているのは、《白銀の城の召使い アリアンナ》、《白銀の城の召使い アリアーヌ》からのドローを多用することが多い為です。
既存の《無限泡影》と《灰流うらら》のみの構築ですと、引いた時誘発としての役割が果たせない場面が多く、被った時の死に札として目立ちます。
サイドに投入されている《原始生命体ニビル》や《ドロール&ロックバード》のような、確実なターンを返せるほどのパワーがないと信用出来ず、だからといって誘発の枚数を減らすのは本末転倒だと思いました。

各種ウェルカムに率先して《灰流うらら》を投げられるデッキです。
その為、《増殖するG》は他のデッキより信頼できます。上記の相手ターンのドローギミックを合わせて、メインでは後引きを優先させ上記の誘発を採用しました。
環境に合わせてと便利な言葉を使いますが、ドローギミックの多用するプレイを行うと、自然と誘発は散らしていくことになると思います。
《幽鬼うさぎ》と《エフェクトヴェーラー》は相互互換ですが、罠デッキにおいては盤面の処理、召喚権の消費を強要させれる《幽鬼うさぎ》の方が、デッキ相性としてはよいと感じました。
《黒魔女ディアベルスター》と合わせた8シンクロ、《迷宮城の白銀姫》と合わせた9シンクロのギミックは、理想の盤面を自ら壊すことになるのもマイナスです。

《次元障壁》等の必殺罠の不採用について

多くの方が最も疑問に感じられる点は《次元障壁》や《闇のデッキ破壊ウィルス》等の必殺罠の不採用だと考えます。
【ラビュリンス】の強みである《迷宮城の白銀姫》からのサーチ、《白銀の城のラビュリンス》での使い回しを自ら破棄してる様に思えますが、正解です。
調整段階で意識した最大の点が
【ラビュリンス】の地力でのゲームメイクで、どこまで通用するか
だからです。
プレイ面を鍛える上で、【ラビュリンス】の既存の妨害数はそこまで多くありません。
しかし、多くのゲームを繰り返すうちに必ず【ラビュリンス】のみでのゲームを強いられます。
その時デッキパワーを補うカードではなく、相手のプレイからマストカウンターや、ライフを守る等の基本的なプレイが求められます。
この基礎的な所を省いて勝ちに行くのであれば、即座に採用するカードだと思います。
しかし、【ラビュリンス】のような罠デッキはメタゲームを後追いするデッキタイプです。
メタのメタも有り得ますし、選んだカードが失敗した場合、そのゲームは必ず落とします。
ならば、特定のデッキに勝てる必殺カードに依存せず、【ラビュリンス】で勝ち続ける必要性があると思い、《次元障壁》を使用しない方針で調整を続けました。
【ピュアリィ】や【ティアラメンツ】のようなデッキ相手には無謀とも言える戦略ですが、それらのデッキもこちらの動きに対して、明確な回答を持っています。
噛み合いや運ゲーを減らし、【ラビュリンス】の既存のギミックを最大限に活かす方針で使用したのが、今回の【ディアベルスター】です。

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