本来の読み方も覚えよう
こんな記事を見つけました。
『ふいんき、きよきよしい…… もはや誤用のほうがしっくりくる言葉』
https://hitome.bo/column/article/27580-hitomebo-misuse-of-language.html
いやいやいや、自分はしっくりきません。コールセンターで働くと、そのへんはかなり敏感になります。
やっぱり誤用は誤用であり、自分が実際に言われたら「正しくは○○だからね」と指摘するでしょう。言われた側からしたら「余計なお世話」と思うかもしれないけれど、言葉の間違いほど恥ずかしいものはないし、誤用によって誤解が生まれるようなことが起こるかもしれません。それが友達同士の軽い約束や冗談なら笑い話で済まされても、言葉遣いが重要になる仕事に携わるとクレームに直結します。
それにしても、どうして誤用が起こるのでしょうか。
記事を読むと、似た意味で似た発音や単語があるときに、誤用というか二つ以上の言葉が混じってしまうような気がします。“けんけんがくがく”や“天狗に乗る”は混じった例だし、似た意味の言葉を重ねた“ほぼほぼ”や“なるほどですね”は誤用というより強調の側面があるのではないでしょうか。まあ、いずれにせよ、自分からしたら違和感のある言葉遣いです。なお、“きよきよしい”と“ふいんき”は誤用ではなく単なる言い間違いなので、正しい言い方を覚えれば解決します。
記事の最後には「いつしかスタンダードな日本語として認知されるようになっていくのかもしれませんね」で〆られていました。いずれはそうなるかもしれません。実際に“けんけんがくがく”をパソコンで入力してみたら、IMEの変換候補に『喧々諤々』が出てきて驚きました。
でも・・・と思うんです。
誤用のほうがしっくりくる時代が来ても、本来の読み方も覚えておこうよ、って。
本来の読み方を覚えていないと、その言葉が正しいのか間違いなのか喧々囂々で侃々諤々の議論が喧々諤々と起こるかもしれないし、天狗になって調子に乗るやつが出てきて天狗に乗る可能性もあります。その場のふいんきに飲み込まれて本来の読み方が言えないふんいきになっても困るし、言えないばかりか「ほぼほぼオッケー」とか「なるほどですね」と相槌を打たれて、以上で議論終了となってしまったりして。
・・・えっ、そのほうがきよきよしいですか?!
(お読みいただきありがとうございました。内容に共感していただけたら心付もお願いします)
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