急停車

朝、いつものように地下鉄に乗っていたときのこと。定時に走っているようでちょっと遅れている感じがするとは思いながら、つり革につかまって立っていました。
住宅地内の途中駅に停車してドアが開き、降りる人よりも乗る人が多くなり、着ぶくれも相まって少々込み合ってきた車内になって、ホームのドアと車両のドアが同時に閉まって発車しました・・・と思ったら、

5秒後に急停車。

つり革につかまっていた自分は慣性の法則で進行方向によろめきました。
5秒後に急停車したため、車両とホームのドアの位置はずれており、どちらも開きません。ドアが開かないまま、車内は静寂、というか沈黙。運転手もホームからも何の案内もありません。何の案内もないから、自分の頭の中では

“原因は何だろう?”というのと
“この状況が長引くならどうしようか”

というのが流れては消え、また流れては消え・・・というのが繰り返されました。それこそ、少し前に作られた車両のドア上部にある3色LEDで流れるような電光表示のごとく。

画像1

(2017年7月に南海電鉄1000系車内で撮影)

今は(というか乗っている車両も)3色LEDではなくて液晶ディスプレイがドア上部に取り付けられているという余談はさておき、乗っている地下鉄が前へ進むのか運転打ち切りになるかでも行動は変わるから、
“早く言ってよ、あるいはドアを開けてよ”
とも思いました。

そんな状態が約2分。
床下からブレーキ緩解の音が聞こえて動き出し、遅れを取り戻すべく一気に速度を上げ出したのでした。と同時に、運転手から

「ドアが開いたという表示が出たため急停車しました」
「安全を確認したうえで発車しています」

との放送も流れました。ドアが開いたというか、ドアの隙間に大きな異物が入ったと誤検知したような感じだろうと推測しています。
大したことではなかったので良かったし、車両故障で前へ進めないわけでもなかったし、大きく遅れずに済みそうなので、いつものようにそのまま乗り続け、会社最寄りのさっぽろ駅には3分程度遅れて到着しました。

こうやって朝夕に電車に乗って通勤する生活を東京在住時を含めて15年ほど続けており、『ドア点検』という名の遅れは東京で何度か経験しています。けど、札幌では初の経験です。それはきっと、ホームにドアがついたことと関係があるでしょうから、これからも引き続き経験しそうな予感がします。ま、これぐらいなら(あくまでも「これぐらいなら」です)何の影響もありませんけどね。


(お読みいただきありがとうございました。内容に共感していただけたら心付もお願いします)

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