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コーヒーの質問に回答⑦「1日に何杯飲んでいいの?」

今回も良い質問をいただきました。

「コーヒーは1日に何杯まで飲んでいいの?」
「摂っていいカフェインはコーヒー何杯分?」

というものです。

実はこれ、本当によく聞かれます。

そして、我々バリスタはコーヒーのプロであって、医学のプロではないので正直言って応えにくい質問でもあります。

例えば、私の知人にもいたのですがカフェインアレルギーのような方はほんの少しのコーヒーやカフェイン飲料を飲むだけで具合が悪くなります。

食物アレルギーや花粉などと一緒ですね。

また、妊娠中や母乳中、年齢や持病、薬の服用の有無によっても異なります。

つまり、何か特別な理由があれば専門家のお医者さんに聞くのが1番です。

しかし、ここはコーヒー好きな方やそれでも気になる方もいると思いますので、事実に基づいた1つの指標を回答とさせていただきます。


厚生労働省の発表ではカフェインの1日の摂取量は健康な成人で400mgとされています。
ざっくりとコーヒーマグカップ3〜4杯分です。

WHO世界保健機関では下記のように記されてます。

カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき」とされています。

(参考)WHO:Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding,Booklet for mothers,2001
http://www.euro.who.int/__data/assets/pdf_file/0020/120296/E73182.pdf

なお、カフェインを一生涯摂取し続けたとしても、健康に悪影響が生じないと推定される一日当たりの摂取許容量(ADI:Acceptable Daily Intake)については、個人差が大きいことなどから、日本においても、国際的にも設定されていません。

カフェインの上手な活用法、特に良い点については別な記事でお話していきたいと考えてます。

例えば、どの時間帯に飲むのが良いかなどです。


最後にコーヒーのプロ目線でお話をして締めくくります。

「コーヒー」と言っても実は抽出方法や焙煎度合いによってカフェインの含有量が異なります。

例えば、濃いコーヒーや苦いコーヒーはカフェインが多そうですが、実はエスプレッソなどの急速で抽出する方法ではカフェインが少ない場合がほとんどです。

また、長時間漬け込む水出しコーヒー(コールドブリュー)もカフェインとタンニンが少ないと言われています。

しかし、なかなか個人では調べたりできないと思いますので不安な方は、夜はデカフェのコーヒーにするなど飲み分けをすると良いです。

私は2016年からデカフェを作っているスイスウォーター社とお仕事する機会に恵まれました。
そこでデカフェにもいろいろ種類があって美味しく作れることを知り、夜はデカフェのコーヒーするという飲み分けを始めました。

近年はより健康志向や妊婦の方々から美味しいデカフェのご要望や質問も受けます。

時代と共に変化するコーヒー。
久しぶりに今のデカフェを飲むとその美味しさに驚くことでしょう。

デカフェの可能性についてもまた別な機会にお伝えいたしますので、是非楽しみにしてください。

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