0296:やくみん覚え書き/苦手なものは補えばいい
1月からnoteで表明していた小説『やくみん! お役所民族誌』の連載初回を、昨日ようやくアップした。キャラクタービジュアル設定などをお願いした絵師みどりのさんから、初回を読んですぐに「すまいぬが○○の達人という設定は聴いてたけど、スケボーまでできるとはびっくり!」というコメントとともに、連載開始お祝いのイラストを送っていただいた。スケボーを操るすまいぬ、かっこいー。みどりのさん、ありがとうございました。
さて。
これまで「覚え書き」に書いてきたように、小説やくみんの構想自体は現役公務員時代から数年越しのものだ。大きなストーリーの流れと、極めて細部のキャラクター間の会話を脳内に描き出し、笑ったり泣いたりと作者=最初の読者として楽しんで来た。おそらく、小説を書いたり漫画を描いたり映画を撮ったりする物語表現系の人は、みんなこういう脳内劇場を持っている筈だ。私は小学生の頃からそうだった。
けれども、そんなクリエイター気質の人の間でも、個性差は存在する。私の場合、脳内劇場はビジュアルの細部に焦点が合わない。それは夢と同じだ。いや、夢も人によって違うのかもしれない、登場人物の顔の細部、服装に寄る皺、木々の枝ぶりを克明にイメージしている人もいるだろう。私はそうではない。細部はとてもぼんやりしている。そして、それが気にならない。
私は小学生の頃から現在に至るまで、漫画やアニメが大好きだ。漫画代だけで年間数十万円は使っていると思う(さすがに年収激減の今は控え目にしているけど)。noteでは過去に四回、マガジンGaWatchの中で漫画やアニメの評を書いてきた。
半世紀近く日本のコミック&アニメ文化を愉しんできたのだから、本当は自分でも漫画を描きたい。が、描けないのだ。絵を観て「いいなあ、凄いなあ」と思うのと、自分でそれを描けるかどうかは、天地の差がある。
私の妻は絵が描ける。子供の頃から写生が得意だった彼女に言わせれば「ものを観て、イメージして、手を動かして再現するのは、難しいことじゃないよ」とのこと。私だって、ものを観てるよ。イメージしてるつもりだよ。でも手を動かすと、似ても似つかないへにゃへにゃな線と形。
これは脳の作りの問題なのだと思う。絵が得意な人は、観察→脳内イメージ→肉体出力の回路が整っているのだ。先天的にその回路に恵まれた人は、絵を描くことが苦にならず、楽しんで数を重ねること自体がトレーニングとなり、才能を研ぎ澄ましていく。回路に恵まれない私のような者は、たまにペンを手にしても、描きたいものと我が腕が出力するへにゃりんとのギャップに打ちひしがれて、すぐに放り投げてしまう。
一方で、文章を書くことは私はちっとも苦にならない。だから私は、自分の表現の道を小説に求めたのだろうな。
しかしビジュアル回路がないせいで、昔(断筆した十年前以前)の作品を読み返すと、描写のディテールが夢のようにぼんやりしていることを自覚させられる。公務員を退職して4月に文筆業の開業届を出し、できれば文章で収益を上げたい身として、これではまずい。
今回、みどりのさんにカットを依頼した際、話の大筋とキャラクター設定を伝えたところ、数日で素晴らしいラフが上がってきた。これが絵描き回路を持つ人の力か、と驚嘆した。そして今回の執筆に際しては、描いてもらったキャラクタービジュアルを参考にしながら描写していった。すまいぬの表現は本当に助かった。
自分に欠けているものは、他の人に助けてもらって、補えばいい。今回の連載開始でそれに気付くことができたのは有り難かった。
連載はまだ始まったばかり。描いていただいたキャラは10人なので、ここに含まれないキャラのイメージは自分の脳内で生み出すしかない。がんばろー。(ちな10人に限っているのは予算の関係なので、noteのサポート機能でカンパいただける方がいらしたら追加依頼したいと思ってます。10人に含まれてない重要キャラ秀くんのビジュアル、脳内ではへにゃりんちょん……)
--------(以下noteの平常日記要素)
■【累積16h10m】本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
実績2時間50分。昨日の演習問題が69点だったのに愕然として、点の悪かった辺りの分野をあらためて動画視聴。でも結局本論編で再度詳細に辿るのだから、もうちょい観たら演習問題の解説動画見て、とっとと不動産登記法に移ろうか。
■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『月が導く異世界道中』第2話、第1話をあまり覚えてなくてBGV的。面白そうなので観返さなきゃ。『soony boy』第1話、まさかの伏兵、面白いぞ。ストップひばりくんが出てきたところで「ああ、江口寿史っぽいなと思ったら、やっぱり」と妻。私は今敏を思い出してた。『宝石商リチャード氏の謎鑑定』第10~11話、イギリス編が完結し日本に戻ってそれを受けた展開。おもろいわあ。『捨ててよ、安達さん。』第7話、本は複数買っちゃう。心底愛したらハードカバーとソフトカバー両方買うとか平気だし、そうでなくとも一度買ったの忘れて買っちゃうこと多々あり。最近はAmazonくんが「それ前に買ったでしょ」アラートを出してくれるので助かってるが、バキとかコンビニ総集編を間違えて買うことががが。
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