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0270:(GaWatch物品編001)骨伝導ヘッドホンAfterShokz Aeropex
メーカー:AfterShokz
機種名:Aeropex
ジャンル:骨伝導ワイヤレスヘッドホン(防水、bluetooth5.0)
(1)骨伝導ヘッドホンを使い出した理由
4月半ばからフィットネスジムに通い出して、2か月余りになる。その辺りの消息はWoWatchに書いたとおり。
もともと活字中毒の私は、ちょっとしたヒマがあれば活字を目で追ってしまう。スマホ&タブレット全盛の今は夢のような世界だ。そして、運動をしている間は、頭脳はヒマだ。しかし本を読むことはできない。なので、Audibleで本の朗読を聴くようにしている。『独学大全』が終わり、今は『ファスト&スロー』、筋肉と頭脳をそれぞれに稼動させると、どちらも捗る。
その際、耳を塞いで行動するのは事故の元なので、外界の音を妨げずに音楽・音声を聴くことのできる骨伝導ヘッドホンを使うようになった。機種は店頭でぱっと手に取ったSONY SBH82Dだ。
骨伝導ヘッドホンを使うのは始めてだけれど、今までのヘッドホン・イヤホンとは使用感が全然異なる。例えばAudibleを聴く場合、鼓膜では普通に外の音や声が聞こえ、それと重ねてヘッドホンの音が、まるですぐ側で誰かが朗読しているように聴こえる。とても具合がよろしい。
(2)AfterShokz Aeropexに買い換えた理由
しかし、しばらく使ううちに、この機種に対してなんとなく不満を覚えるようになった。まず第一に、固定方法が耳穴にパッドを入れるやり方なので、衛生上の問題は普通のイヤホンと同様に気になること。第二に、振動部を耳たぶの裏の骨に当てるのだけれど、少しずれると音量的に弱くなること。第三に、ジムでの使用中に時折音がぶつ切れする場面があること。もっともこれは機種の問題ではなく、他の人のBluetooth機器との干渉問題かも知れない。また最初のふたつはいずれも「なんとなく気になる」レベルだから、まあこんなものだろうと思って使い続けていた。
そんなある日、息子がAfterShokzのAeropexを買ったという。少し貸してもらって試すと、おお、これは良さそうだぞ。まず第一の問題については、耳の穴にパッドを入れるのではなく半円状の弦で側頭部を軽く挟んで固定している。そのためパッドを耳に入れない分だけ衛生上の不安がないし、外音を妨げることもない。第二の問題も、振動部が耳穴前の骨にきちんと当たるので、音量の感知に何ら不安がなくクリアに聞こえる。これまでの不満を解消してくれる機種と思えた。
息子に訊くと、彼が購入した近所の電器店にまだ在庫があったとのこと。よし。息子にヘッドホンを返し、その足で電器店に向かった。
(3)独特のパッケージ
買ってきたパッケージがこれ。着用スタイルも分かるね。
オシャレな外箱の中に、シンプルに白い内箱がある。おお、この中に本体が。
高まる期待。息子の見てるからブツはしっているのだが、それでもやっぱり自分のニューギアはドキドキするじゃん? さて、中身を……あれ、これ押し出すのかと思ったら出てこないぞ。真ん中に線があるから本みたいに開く可能性を考えたが、開け口が見あたらない。え? え?
恥ずかしながら、ここで5分くらい悩んだ。お宝が目の前にあるのに開け方が分からない海賊はこんな気分なんだろう。待て、焦るな。必ずヒントはどこかにある筈。六面体をあちこちひっくり返して眺めていると……
あっ、「BE OPEN」! 英語なもんで模様みたいに見えてた(日本人よのう)。ここを開けろということは……
こうか! なんと紙箱に磁石が仕込まれていてくっついていたのだった。ドキドキしながらオープンすると……。
おおーっ、ギミック込みでパッケージがなんか無駄にカッコイイ(褒めてる)! で、ここでも大きくBE OPEN。今度は迷わんぞ、ふふふ。例によってここも磁石が仕込まれていた。御本尊御開帳。
(4)付属品
ACCESSORIESの中身を全部出してみよう。
シックなケース、充電コードは同じものが二本。それから……ん、この謎の物体は、耳栓? 静かに音楽を聴きたいときに使うものらしい。なんだか骨伝導ヘッドホンとして本末転倒な気もするけれど、愛用してる人には意味のある付属品かもね。私はしまいっ放しになる予感。
本体は手のひらに優に収まる。軽い、カタログ重量26g。頭に装着しても重さはほとんど気にならない。
充電ケーブルは、本体と接続する部分は独自仕様(他方はUSB)、同じ充電ケーブルが二本付属している理由がここにある。SBH82DみたいにUSB-Cの方が普遍性があって良かったなあ、と最初は思った。しかし、おそらくこの方式が軽量化には貢献しているのだろう。
ケーブルと本体の接点に磁石が仕込まれていて(磁石好きなメーカーさん?)吸い付くようにセットできるのが心地良い。極性の向きを逆に近づけると反発して、正しい向きを分からせてくれるのもスマート。充電中はランプが点灯する。
持ち運び用のケースはシリコンゴム、これも蓋は磁石でくっつく。どんだけ好きなんだ磁石。いやでも、この吸い付く感覚(充電ケーブルは反発も愉しめる)、いわゆるあれだ、「男の子って、こーゆーの好きなんでしょ?」はい大好きです!
Bluetooth5.0の接続も簡単、繋いだ機器に製品名が表示されるから迷わない(SBH82Dは型番表示で、型番言われてもそれが何の機器かわかんねー、てなる)。
(5)使用感
購入から四週間ほどが経過した。フィットネスジムで週三回、それ以外にも隙間時間に利用してきた。私の場合はAudibleの朗読と講義動画など音声ばかりなので、音楽を聴いた場合の音質等の評価はできない。ただ、音楽ミキシングを仕事にしている息子が気に入って使っているところを見ると、一定の水準にはあるのだろう。SBH82Dで経験していたジム利用時の音の途切れは、本機でも皆無になったわけではないが(ということはやっぱりジムのbluetooth環境要因なのかな)、かなり軽減された。総合的にAeropexの満足感は大きなものがある。
(6)多少気になること(サイズ感)
多少ではあるが唯一気になるのは、弦に当たる部分の大きさだ。アメリカ製品なので頭の大きな人にも対応できるサイズ感なのだろう、私が装着すると後頭部に回る弦と頭の間に指一本分の隙間が産まれる。普通のヘッドホンは頭上から弦を当てて支えることが多く、それとの比較で多少見た目の違和感がある。
しかしこれは逆にいえば、後頭部に触れないから皮膚の違和感はないことを意味する。弦は軽いバネ状になっているので、耳前の骨に当たる振動部だけで26gが楽に固定されている。
どうしても気になる人は、少しサイズの小さいAeropex Play(中学生くらいを想定して音量リミッターもついている)も選択肢になるだろう。なお、価格は変わらない。
ちなみに、私の利用シーンでこの弦が邪魔になることがひとつだけ存在する。それは、運動を終えた後にリラックスルームでマッサージチェアを使う時だ。首から頭にも揉み玉が当たるので、こればかりはサイズの問題ではない。この時は、振動部を耳前に当てたまま弦をアゴに回すことで、問題なく聴き続けることができる。
(7)最後に
19,998円という価格帯は、普段使いのヘッドホンとしていささか高価なのは否めない(もちろん沼には底がない)。私自身は十分に費用対効果のある製品と判断した。
少なくとも骨伝導ヘッドホンは、周囲の人からの呼びかけや来客の気配に備えつつ何かをしっかり聴き取りたい人には、スピーカーやコードレスイヤホン等に比べてベターな選択肢だと思う。また、ヘッドホン難聴を警戒する人(実は私もそうだ)にとってはむしろマストな選択肢といえるだろう。
より安価な骨伝導ヘッドホンもあるから、本機が必ずしも万人にベストとはいわない。ただ「音をきちんと聴く」「掛け心地が不快でない」「使い勝手が自然」という、価格相応の価値が本機にはある。この記事が購入時の参考になれば幸いだ。
■本日摂取したオタク成分
『その男、意識高い系。』第3~4話、ビジネスエンタメの色が出て来たな。『ドラゴン桜2』第8話、楓に決着。『台風のノルダ』可も無く不可も無く。『逆転人生』ネット中傷で出家した人、小説みたいな展開。