Alessio Silvestrin

『百人一首の為の注釈』Comments on 100 Poems by 100 Poets (Hyakunin Isshu) 2021, Ongaku No Tomo Hall | PET Bottle Labyrinth (K-Ballet Opto) 2023, KAAT

Alessio Silvestrin

『百人一首の為の注釈』Comments on 100 Poems by 100 Poets (Hyakunin Isshu) 2021, Ongaku No Tomo Hall | PET Bottle Labyrinth (K-Ballet Opto) 2023, KAAT

最近の記事

Chacott 23/01/23 | K-BALLET Opto "Plastic": ambitious works by A. Silvestrin and Rei Watanabe sound the alarm on environmental destruction (Kei Kazuki)

K-BALLET opto is a joint production of K-Ballet Company (Bunkamura Orchard Hall's franchise company) and Bunkamura, which presents new works that go beyond the classics and showcases diverse appeals of dance. For the second production, foll

    • Dance Magazine - April 2023 | A Valid Question for the Japanese Dance World (Takao Norikoshi)

      In the Japanese dance world, there are not many "contemporary dance performances that use ballet techniques at a high level" or "ballet companies that challenge contemporary works of truly free and new creativity. K-BALLET Opto is a groundb

      • Yomiuri Newspaper 23/01/24 | Commentary on Plastic (K-Ballet Opto)

        The realization of SDGs (Sustainable Development Goals) through the art of ballet. K-Ballet Company, led by Tetsuya Kumagawa, teamed up with Bunkamura to find new Opto (light) in collaboration with up-and-coming choreographers and other fie

        • Asahi Newspaper 23/01/19 | K-Ballet Dances Social Issues

          Well-trained technique and adult wit are richly intertwined. Two new works by K-BALLET Opto, a new project created by the K-Ballet Company led by Tetsuya Kumakawa and Bunkamura, which has a franchise agreement with the company, open up new

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          百人一首のための注釈【抜粋】Hyakunin Isshu no tame no Chushaku (Excerpt)

          #23 月見れば 千々に物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど Tsuki mireba Chiji ni mono koso Kanashi kere Waga mi hitotsu no Aki ni wa aranedo As I view the moon, Many things come into my mind, And my thoughts are sad; Yet it's not for me alone, That the autumn time has come.

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          Alessio Silvestrin - UJI for voice and biwa

          UJI for voice and biwa - composition and video: Alessio Silvestrin - text: Dōgen Zenji - voice and biwa: Akiko Kubota More tomorrow than today,  More yesterday than today,  More today than yesterday,  More today than today,  More tomorrow

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          アレッシオ・シルヴェストリン - 歌と琵琶のための『有時』

          歌と琵琶のための『有時』 - 作曲、撮影:アレッシオ・シルヴェストリン - 歌詞:道元禅師 - 歌、琵琶: 久保田晶子 今日より明日へ経歴す、 今日より昨日に経歴す、 昨日より今日へ経歴す、 今日より今日に経歴す、 明日より明日に経歴す

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          『百人一首のための注釈』における配列

          『百人一首のための注釈』において、短歌は、最小の素数である〈2〉の累乗の列が〈101〉で割り算されてできる剰余の列(剰余演算 modulo.コンピュータにおいて、ある数値を(法とよばれる)別の数値で除算し、余りを取得する演算)と、そのおりたたみにしたがってならべかえられます。 フェルマーの小定理によれば、〈101〉は素数なので、2^(101 - 1) ≡ 1 (mod 101) であり、〈2〉は〈100〉乗されると、〈2〉の〈0〉乗、すなわち、〈1〉に等しくなり、剰余のサイク

          『百人一首のための注釈』における配列

          『百人一首』-相転移-カルタ

          〈5 – 7 – 5 – 7 – 7〉というリズムの原基によって結晶化した『百人一首』は、すでに過ぎ去った平安時代の表象として山荘の襖に配列し、固体化しました。その後、カルタの輸入/介入により、上の句と下の句へと(句切れ捨象して)一様に切断され液体化します。〈5 – 7 – 5〉–〈7 – 7〉 それが今日、〈0〉と〈1〉の氾濫の中で、さらに切り刻まれて気体化し、世界的に消費されようとしています。

          『百人一首』-相転移-カルタ

          モノコルド/Monochord

          最近、山野辺暁彦氏のモノコルド制作をお手伝いさせていただく貴重な機会にめぐまれました。この楽器は、ピタゴラスが音高のもつ数学的特性を実際に示してみせるために使用したと言われています。この経験を通して、純粋な音程と平均律についての深い省察へと導かれました。 Recently I had the precious opportunity to assist Akihiko Yamanobe in constructing a monochord, said to have be

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          カルタ - インスタレーション - パフォーマンス

          『百人一首』の歌たちは、ある配列にしたがって2つのテーブルの上に並べられます。101を法とした2の累乗の剰余列は、100を周期とする、いわば、音階ですが(2^100 ≡ 1 mod 101)、それが中央で切断され、後半がひっくり返されたシークエンスがこの配列になります。実在としてはひっくり返ったものが、現れとしては始点と終点を保存します。 上の句と呼ばれる歌の前半3行が一方のかるたに書かれて左のテーブルに置かれ、下の句と呼ばれる後半2行がもう一方のカルタに書かれて右のテーブ

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          楽曲分析から(7)トリコルド、順列変異体、そして、鎖状体

          『百人一首のための注釈』では、トリコルドによってセリーが生成されるシステムが音高を組織します。同じ単位をもった布置のひとつとして3音が見做されると、あるトリコルドの同一性が成立します。ひとつのトリコルドをなす3つの音はここでは長二度の音程で結合されます。これは、「トリコルダーレ音楽」技法の発案者、作曲家フランチェスコ・ヴァルダンブリーニ(Francesco Valdambrini)がつかったものと同じです。 トリコルドたちは別々の2列に整列し、各々の列において12の「順列変

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          楽曲分析から(8)アルトフルート – 音価と素数

          音を持続させることができるアルトフルートの役割は、いくつかあるパラメータの中でも特に、音価に素数の比をあたえることです。次のリストは、1/32の素数倍の音価(2倍から31倍までの11通り)と、その音価を均等にもつ音がなす集合の要素数(31から2)です。音価が増加するにしたがい、密度は減少します。 図式的に表すと下のようになります。 上にリストされた音価とそれに対応する集合の要素数は、次の譜例にみるようにアルトフルートのパートで具現化されますが、その際、音価を構成する最後の

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          Phase Transition

          The "Hyakunin Isshu," crystallized by the differentiated repetition of "5 – 7 – 5 – 7 – 7," was firstly solidified as a representation of the passed Heian Period, by using the poems as decoration for the sliding doors of a residence near Mo

          Arrangement

          In "Hyakunin Isshu", each of the "100" poets gives "1" poem, which denotes the corresponding poet as an "element" of the set. However, if those 100 poets are perceived as "parts" instead, with all the possible combinations exhausted, the nu

          イタリア文化会館 東京 - IIC Tokyo 様に、本公演『百人一首のための注釈』をご紹介いただきました!

          イタリア文化会館 東京 - IIC Tokyo 様、 ご紹介いただき感謝いたします! A. シルヴェストリン作曲『百人一首のための注釈』は、5-7-5-7-7という類稀で、コンパクトな韻律に捧げられています。あまりにも知られた百の詩歌が次から次へと躍動していく『百人一首のための注釈』は、始原にある複雑さをおびた儀式へとみなさまをいざないます。

          イタリア文化会館 東京 - IIC Tokyo 様に、本公演『百人一首のための注釈』をご紹介いただきました!