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ポケモンユナイトの「プロ」！【REJECT JSV】の選手達を紹介！

水上侑/ふーひ

こんにちは、eスポーツキャスターの水上です。
大事件が起きました。

ストリートファイター、スマブラ、VALORANTやAPEX等々多くの部門を持ち、各部門それぞれで選手たちが活躍を続けている国内の有名プロチーム「REJECT」に「ポケモンユナイト部門」が設立。それに伴いこれまでポケモンユナイトで活躍してきた6人の選手が加入しました。凄い！！！
彼らは元々「JSV No Title」というチーム名で活動していて、それがREJECTに加入した事で改めて「REJECT JSV」となりました。公式サイトはこちら↓

僕自身は「REJECT」を非常に著名なプロチームとして認識しており、そこにこれまでポケモンユナイトの競技シーンで活躍してきた選手達が加入する事は、ユナイトにとってもかなり明るいニュースだと思っています。
例えば「勝った先にプロがある」という事実が生まれる事で、今も尚頑張り続けている選手達のモチベーションの一つになったりとか、ユナイトにプロチームが参入する事で新たにeスポーツとして注目してくれる人が増えたりとか。「REJECT」を好きな人が「REJECT JSV」をきっかけにユナイトの大会を見てくれるようになる…とかも考えられますよね。
公式大会等でキャスターを務めている身からしても、本当にワクワクするニュースが来たな、と感じてます。

今回REJECTに加入した選手達は、僕らのようにユナイトの競技シーンを追いかけてきた人間にとっては、名の知れた選手達です。
ただ、今回のニュースで「REJECT」の名前からJSVのメンバーやポケモンユナイトを知ってくれた人たちにとっては、どういう選手達なのか、どれくらいの実績があるのかっていうのが解らないんじゃないかなと思いました。
少なくとも一目でそういうのが解る場があっていいんじゃないかと思い、今回「REJECT JSV」のメンバーの実績とかを（自分の知ってる範囲で）紹介として書いていこうと思います。
「REJECT JSV」とそのメンバーたち、そしてポケモンユナイトを1人でも多くの人に知って頂けたら幸いです。…と言う思いはありつつ、関係者には何も確認を取らないままこの記事を書いているので、怒られたり何か誰かにとって不利益が発声したら消したり内容を変えたりするかもしれません。
後独自に調べているものなので、抜けがあったりするかもしれません。間違いは無いように努めますので、ご容赦ください。よろしくお願い致します。



ポケモンユナイトの競技シーンについて

まず、選手達の実績を紹介する前にポケモンユナイトの競技シーンについて軽く触れたいと思います。どれくらいやっていて、どういう大会があるのか。知っている人や、選手の事だけ知りたい！って方は飛ばしてください。

まず前提として、ポケモンユナイトは2021年の7月にリリースされました。
大会は2021年末頃から開催され始め、2022年から本格的に多くの公式大会が開かれるようになりました。
なので2024年5月現在、ポケモンユナイトの競技シーンは「3年目」を走っていると認識しています。

ユナイトの競技シーンは、大きく分けて3つの大会が存在します。

・ポケモンWCS
毎年8月に行われるポケモンゲームの世界大会「ポケモンWCS」。「ポケットモンスターSV部門」「ポケモンカードゲーム部門」「ポケモンGO部門」等ありますが、勿論「ポケモンユナイト部門」もあり、ユナイトの世界一のチームを目指す戦いです。
基本的に3月から5月にかけて予選が開かれ、その予選を勝ち上がった規定数のチームで代表決定戦「PJCS」を戦い、そこで勝利したチームが日本代表になります。
代表の枠は年によりけりで2022年は2チーム。2023年は4チームで、今年は3チームが世界大会への権利を手に入れる事が出来ます。
世界中からチームが集まり世界一を競うので、間違いなく「ポケモンユナイト」の大会としては規模もレベルも最大級のものであると思います。

・Winter Tournament
日本国内のみで行われる公式オープントーナメント。その名の通り大体冬頃、11月～12月頃に行われます。
WCSとは違い世界規模では無いですが、日本の強豪チームはほぼ全て参加しており、レベルもかなり高い大会です。
WCSが終わった後に開かれる事もあって新しいチーム・選手が結果を残す事も多く「新しいユナイトの大会シーズンの始まり」という立ち位置にあると思っています。
基本的にWinterはこの大会のみで完結しており、何度か開かれる予選で結果を残すと「Winter Tournament Final」というオフライン大会に招待される…という流れが定番でした。が、2023年には少し形式が変わります。そちらについてのお話は次の項目で。

・アジアチャンピオンズリーグ
2023年から開催されているシリーズ。
日本や韓国、遠くはインド等、「アジア地域」に属するチーム達が争う大会です。
大体1月~2月にかけてグループリーグを行い、突破したチームが決勝トーナメントに進みます。
決勝はオフラインで行われ、2023はマレーシア、2024年はタイで開催されました。
2023年では完全招待制大会として過去の大会で実績を残したチームが招待され、2024年は先述したWinter Tournamentがオープン予選として扱われ、勝ち抜いた3チームがアジアリーグへの進出権を手にしました。

定期的に開催されている、オープン形式の公式大会としては以上で、他には高校生のみが出場できる「ユナイト甲子園」や2024年のみ開催されている「ポケモン竜王戦 ユナイト部門」等スポットで開かれる大会が時々であります。
大会頻度としては結構多く、かつ年々増えている印象がありますね。

それでは大会に関するお話は以上です。選手のお話に進みたいと思います。

JSVとは

REJECTに加入する前のチーム名は「JSV No Title」
（恐らく）今年の2月に「WCS2024」の本選出場を目指して結成されたチームです。

3~5月に行われた予選のうち「3月予選」で準優勝した事で6月に行われる「PJCS」への権利を獲得しました。このPJCSで3位以上になれば、WCS2024の権利、すなわち日本代表チームになる事が出来ます。

・Haruta選手

Haruta選手はポケモンユナイトの大会シーンで初期の初期から活躍を続けている選手です。
2022年1月に行われたWinter Tournamentでは「毛蟹」というチームで優勝。その権利で進んだ「Final」では3位の成績を納めました。
その後2022年2月から始まった「ポケモンユナイトWCS2022」では「たきしまグロウパンチ(以下T2)」というチームで活動。WCSへの権利をかけた地域代表決定戦で準優勝し、日本代表の座を掴み取りました。
迎えたWCS2022での結果は4位。その後も一部メンバーを変えながらもT2として活動を続け、2023ではアジアリーグでも日本代表として戦いました。
T2はコミュニティ大会等でもゲストとして参加したり、解説として参加したり等様々な形で活躍しました。そして2023年の代表決定戦(PJCS)にて惜しくも日本代表の権利を逃し、その結果を以てT2は解散。以降も選手活動を続け、現在「REJECT JSV」に所属しています。

プレイスタイルは、「バランスタイプ」と呼ばれる前線で身体を張りつつダメージを出していくポケモンを主に使用する事が多いです。が、時には機動力を生かして相手の裏をかく「スピードタイプ」や遠距離からダメージを出す「アタックタイプ」のポケモンも選べる器用な選手です。
新しく参戦したポケモンや、調整で性能の変わったポケモンも早く、かつ高いレベルで仕上げてくる印象もあり、JSVの戦略の幅を広げる事に貢献している選手です。

・超簡潔な実績まとめ
Winter Tournament FInal 2022:3位【毛蟹】
WCS2022 地域代表決定戦:2位【T2】
WCS2022本戦:4位【T2】
アジアチャンピオンズリーグ2023 Finals:3位【T2】
WCS2023 PJCS日本代表決定戦:5位【T2】
Winter Tournament2023 アジアリーグ代表決定戦:5位【Secret Ship】
WCS2024 3月予選:2位【JSV No Title】

・ご本人SNS

・Yakou選手

Yakou選手も、大会シーンでは長く活躍を続けている選手です。
頭角を現したのは2022年のWCS。3月「Secret Ship(以下S2)」というチームに加入し3位。続く4、5月大会でも連続してTop8以上に名を残し、迎えた地域代表決定戦で優勝。日本一の称号を掴み、WCS本戦の権利を掴みました。
WCS2022では9位でフィニッシュ。その後一部メンバーを変えながらもS2として活動を継続。日本代表としてアジアチャンピオンズリーグに出場する所から2023年の戦いをスタートしました。
2023年のS2は苦戦する時期も長いチームでした。WCS2023シーズンでも後一歩勝ち切れない試合が続き、PJCSへの権利を掴めないままでしたが、PJCSへの最後のチャンスである「直前予選」で見事1位になり最後の1枠を勝ち取ります。
そして翌日のPJCSではその勢いのまま優勝。現在、2年連続日本一の称号を持っている選手の1人です（該当する選手は3人のみ)2年連続日本代表でもある。
WCS2023本戦は惜しくもグループリーグで敗退。その後年内はS2として活動を続けますが解散。2024年に「JSV No Title」を結成し現在REJECT所属になりました。

ゲームでは「サポートタイプ」と呼ばれる、味方の回復や攻撃性能を強化したりするのが得意なポケモンを主に使用します。ほぼサポートタイプ専門と言って良いかもしれません。
専門と言うだけあってサポートポケモンの使える幅と技術は素晴らしく、自分と相手のチームに合わせて柔軟にポケモンを選びます。
一気にダメージを出したりと言った派手さは無いものの、一つ一つの細かいプレイや、時に「ただ味方をサポートする」だけに留まらない判断と活躍で、チームの勝利を支えている選手です。

・超簡潔な実績まとめ
WCS2022 3月予選:3位【S2】
WCS2022 地域代表決定戦:優勝【S2】
WCS2022本戦:9位【S2】
アジアチャンピオンズリーグ2023 東アジアリーグ:3位【S2】
WCS2023 PJCS:優勝【S2】
竜王戦2024 挑戦者決定戦2nd Stage:5位【ぴうちゃんずver99999999999】
WCS2024 3月予選:2位【JSV No Title】

・ご本人SNS

・piui選手

piui選手も、Yakou選手と共に「Secret Ship（以下S2)」として戦い続けた選手です。
Yakou選手が加入する一ヶ月前、WCS2022年の2月からS2として活動していた選手で、3月に以降はYakou選手と共にS2→JSVと同じ道を歩んでいます。なのでpiui選手も2年連続日本一であり、かつ2年連続日本代表という限られた選手の1人です。
S2というチームは、2022年は誰も思いつかないようなポケモン編成を多く使用し、オリジナリティ溢れる戦い方で視る人を魅了したチームでした。
2023年でメンバーを変更してからは環境で強いポケモンをしっかりと使う王道的な編成も多く見られましたが、要所で意外性のあるポケモンを活躍させたりと、本当に色々な戦い方で活躍を続けてきたチームであり、選手です。

そんな中でpiui選手は、遠距離の「アタックタイプ」と言われるポケモン達を主に使用します。
このタイプのポケモンは、射程を活かして離れた所から攻撃が出来る代わりに、機動力が低くて近づいてくる相手から逃げにくかったり、体力が低く少し攻撃を受けるだけで倒されてしまったりとピーキーな特徴を持ちます。
それ故に攻撃をするタイミングを気を付けたり、見えない相手の位置も警戒しながら自分の立ち位置を調整したりと、細かい技術を駆使しながらダメージを出し続ける、ダメージの稼ぎ頭となる選手です。

・超簡潔な実績まとめ
WCS2022 3月予選:3位【S2】
WCS2022 地域代表決定戦:優勝【S2】
WCS2022本戦:9位【S2】
アジアチャンピオンズリーグ2023 東アジアリーグ:3位【S2】
WCS2023 PJCS:優勝【S2】
WCS2024 3月予選:2位【JSV No Title】

・ご本人SNS

・Tamerin選手


Tamerin選手は、2023年の大会シーズンから頭角を現した選手です。
2023年のWCS予選4月大会に「Teamためりん」として出場しベスト4。そこではPJCSの権利は獲得できなかったものの、翌月の5月大会でリベンジを果たし見事優勝しました。
その後のPJCSでも、2022年のシーズンで活躍した強豪チームを打ち破り3位で着地。4枠ある世界権利の１つを掴みました。

ポケモンユナイトのランクマッチにも、1人で開始してランダムな味方とマッチする「ソロ」と友達と一緒に開始する「パーティ」の概念があるのですが、当時の大会インタビューに置いてTamerin選手は「SNSでメンバーを募り、ソロランクで技術を磨いたプレイヤーが集まった」と語ってくれました。その語りの通り、各々の個人技術が生かせるようなポケモン編成や戦術を用い、必ずしもチームプレイに依存しない戦い方で勝ち切ったのは、大きな盛り上がりをもたらしました。

現在Tamerin選手が主に使っていたのは「ディフェンスタイプ」と呼ばれるポケモンです。このタイプのポケモンは耐久力が高く、相手の動きを止めるわざを多く持っている事から、前線で相手を妨害しつつ、攻撃から味方を守る事が求められます。
また、REJECTのサイトに載っているメッセージを見ると、ポケモン編成や戦術、戦い方のバリエーションはTamerin選手が考えているとのお話もあり、JSVにおける、戦い方の指針を作り出す選手です。

・超簡潔な実績まとめ
WCS2022 2月大会:9位【捨てられし者たち】
WCS2023 4月大会:4位【Teamためりん】
WCS2023 5月大会:優勝【Teamためりん】
PJCS2023:3位【Teamためりん】
WCS2024 3月大会:3位【JSV No Title】

・ご本人SNS

・Satake選手

Satake選手は、2024年の大会で頭角を現したプレイヤーです。
大会自体は2023年頃からちらほらと出場していた経歴が見つけられるものの、WCSの様な大きな大会には挑戦するのも、結果を出すのも今回が初でした。そして、REJECTのサイトにあるメッセージでご本人も仰っている通り、現役の高校生でもあります。
これまで紹介してきたJSVの選手達は皆各々、実績や競技シーンへの挑戦経歴がある選手達ばかりでしたが、Satake選手はJSVの中でも大会経歴、実年齢共に若い選手です。
しかし、JSVが2位となった今年3月の大会では、そういった部分の緊張等は感じさせないプレイで、強豪選手達と渡り合いました。

Satake選手は、大会では主に「バランスタイプ」や「アタックタイプ」のポケモンを使用して戦いました。
その時々の戦略によって選ぶポケモンも様々でしたが、多くに共通していたのは、戦いでダメージを多く出し相手を倒す事を求められる、チームのエースとなるようなポケモンを選んでいた事でした。特に試合の後半に強い分序盤は苦戦しがちなポケモンを選んでいた試合でもしっかりと育ち、役割を果たしています。
思い切りの良いプレイでチームに勝利をもたらす、JSVのエースとなる選手です。

・超簡潔な実績まとめ
竜王戦2024 挑戦者決定戦2ndStage:3位【即席チーム】
WCS2024 3月大会:3位【JSV No Title】

・ご本人SNS

・O2選手

O2選手は、競技シーンにおける役割としては「リザーブ」という枠にあたります。それそのものは、「何かの要因でメンバーに欠員が出た際、当日試合に参加する」所謂控え選手の様な役どころですが、今ポケモンユナイトのシーンにおいて「リザーブ」は重要な、かつ広い役割を持ちます。
チームそれぞれで形は異なりますが、練習時間のセッティングや戦略の見直し、試合を観戦して客観的な意見でチームに改善案を与えたりと、「コーチ」や「マネージャー」と言い換えれる存在になっています。
REJECT公式サイトのご本人メッセージでは、「データ分析やチームマネジメント等のサポート役としてポケモンユナイト部門を支えるのが役割」と語っています。
ゲームプレイで表立った活躍はせずとも、チームにはかかせない、JSVにおける縁の下の力持ちとなる存在です。

・ご本人SNS

間もなくPJCS

ここまでご覧頂きありがとうございました。もうちょっと解りやすい纏め方もあったかなと思う所はありますが、ご容赦ください。
5/27日にREJECT所属となった彼らですが、さっそく舞台となる大会があります。それがこちら。

今年の日本代表チームを決定するPJCSが、6/1~2日に開かれます。
この大会で上位3チームになれれば、WCS2024本戦、ハワイ・ホノルルの地に向かう権利を得る事が出来ます。

どういったやり取りや経緯でこの発表タイミングになったのかは、自分は勿論存じ上げないのですが、PJCS直前にプロチーム加入の発表をするの、かなり凄い事だと思っています。

プレッシャー的には発表していない状態の方が多少なりとも気楽に戦えるかな…と自分では想像してしまいがちで、だからこそ絶対勝つんだって覚悟感じられる発表でした。

僕もPJCSのみならず、これから先の「ポケモンユナイト」のシーンでプロチームとなった彼らがどんな活躍を見せてくれるのかとても楽しみにしていますし、その活動を応援したいと思っています。

REJECTをきっかけに「ポケモンユナイト」を知って頂いた方にも、是非PJCSポケモンユナイト部門をご覧頂きたいなと思います。
そして是非、彼らにも応援の声を届けてあげて貰えたら、とても嬉しいです。

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