ポケモンユナイトアジアチャンピオンズリーグ2024 東アジアリーグ観戦ガイド
明けましておめでとうございます。水上です。
番外編でキタカミに遊びに行っている最中ではありますが、今年も皆でエオスを楽しんでいければと思っております。よろしくお願いします。
早速ではありますが、今週末の1/13日(土)に、ポケモンユナイトのアジア国際大会「PUACL2024 東アジアリーグ」が行われます。
この大会は、11月から「WinterTornament」を通して行われていたアジアリーグの「REGIONAL STAGE」となっており、日本代表決定戦を勝ち抜いた日本の3チームと、同じく韓国地域から2チーム、台湾地区から3チームの計8チームが争います。
そして成績上位3チームがタイ・バンコクで開催される「FINALS」へと進出する事が出来ます。つまりは日本3チームがそのままFINALSへ進むのも仕組み上は可能という事ですね。
東アジアリーグに出場する8チーム、特に↑の画像を見て頂ければ感じると思いますが、韓国地域、台湾地区のチーム名は初めて聞く名前が多いと思います。
とはいえ、中身の選手を見てみれば、去年のアジアリーグや、WCS等の世界大会を見たことがある人にとっては馴染みのある選手がいたり、逆に本当に聞いた事の無い選手がいたりもしますので、この記事ではそう言った所を改めて整理し、ご紹介できればと思います。「あ、この選手はあの大会に出てた選手か」っていうのが少しでも増えたら観戦の楽しさも増すかと思いますので、是非ご参考にして頂ければ嬉しいです。リザーブ枠は代表決定戦での情報をもとに解れば書きます。よろしくお願いします。
が、その前に。
環境が変わり過ぎた話
いつもはこのnoteでこんな話はしないんですが、今回は少し。と言うのも、今回選手やチームを紹介するにあたり参考に見たのが日本の「日本代表決定戦」と韓国・台湾でもそれと同じ立ち位置の大会となりました。で、これが日本なら12/3日。他2地域でも11月末か12月の頭に行われています。
この時期と比べると、今はめちゃくちゃ環境が違います。
そもそもポケモンからして新たにマスカーニャ・メタグロスが参戦していますし(メタグロスは今回使用禁止ですが)既存ポケモンもトータル3回ものアップデートにより代表決定戦で多く選ばれていたポケモンは大体下方調整が入っていて、当時余り選ばれなかった中で今注目を集めているポケモンも多いです。大会と大会の間にこれだけ環境が変わるのも珍しいな、ってくらい変わっていると思います。ちなみに、メタグロス以外の使用禁止はザシアンとミュウツーX/Y。
つまり何が言いたいかと言うと、海外地域の「代表決定戦の時はこういう構成でこう戦ってた」みたいな情報があんまり参考にならないんですね。
とはいえ現環境込みの予想話までしていくとnoteが主旨からズレかねないので、今回は「この選手はWCSではこのチームにいた人」とかそういう、選手の話により焦点を当てて書いていきます。決定戦での使用ポケモンも書くけど、「サポートを担当してる選手なんだな」くらいの参考度で見てください。
環境については、参考にするのにとても良いものがあります。
たきしまさんをはじめとして、ポケモンユナイト有識者の方々が大会環境について色々話してくださっています。これ見ると大会がより楽しめるようになる、とご本人達も仰っていたので、興味がある方は是非ご覧ください。僕も聞きながら書いています。
楽しくならなかったら全額返金します、とも言っていました。請求していきましょう。
日本地域代表
MjK
ことぶき君(ウーラオス・ミュウ・ゾロアーク)
抹茶緑茶(オーロット・ブラッキー・ラプラス・ヤドラン・ドードリオ・マッシブーン)
そな茶(カメックス・ミュウ・ウーラオス・グレイシア・ミミッキュ・ラプラス・ルカリオ)
Pんt(フーパ・ピクシー・バリヤード・ハピナス)
Ruin(インテレオン・エーフィ・ジュナイパー・ミュウ・アローラキュウコン)
ハグキ王(カメックス・ピクシー・オーロット)
日本代表決定戦1位。GFではかびちゃんずからのリセットがあったものの、そこまではW側を負けなしで勝ち上がりました。
改めてWCSからの変化を語ると、遠距離アタック型をメインに担当していたねりー選手の枠にRuin選手が加入しました。ことぶき君選手は新選手と思いきや何とルカポー選手です。
ここは珍しく、リザーブのハグキ王選手もプレイヤーとして参加してくる可能性のある、6人で戦場に出るチームです。代表決定戦でのハグキ王選手の出場自体はちょっとイレギュラーな事情があったみたいですが、それでもそういった選択肢を取っても大丈夫、というのはやはり強みの一つでしょう。
このチームはWCS代表チームと言う実績からWinterを免除して決定戦に臨んでおり、その分新チームでの経験という面で活躍が未知数でしたが、そんな不安を吹き飛ばす活躍で優勝を掴みました。去年話題をかっさらったMjkが2024年も日本ユナイトチームの中心となれるか、楽しみにしています。
かびちゃんず
iamTomato(ヤドラン・フーパ・カビゴン・オーロット・ブラッキー・プクリン・マンム-)
ろむまるです(ミュウ・インテレオン)
野田和次郎(キュワワー・ハピナス・ワタシラガ)
ここあった(ブラッキー・フシギバナ・カメックス・ヌメルゴン・ザシアン)
美トッポ(ゾロアーク・ウーラオス・カイリュー)
sスライム(リザーブ)
日本2位。チームとしては今回の「WinterTournament」から登場した新星チームでありながら、WinterのBo3全8回戦を1セットも落とさず16連勝で優勝し存在を示しました。
からの日本代表決定戦では1回戦で敗れLowerサイドに落ちた後、地獄のLowerトーナメントを泳ぎ切り準優勝まで辿り着く波乱万丈なトーナメントシーンを見せてくれたチームです。決定戦の試合回数は全チーム中1番。
ですがインタビューでも「怒涛の1日だったが、どのチームよりも試合回数が多く、その中でどのチームよりも強くなれたと思う(意訳)」ととても心強いコメント。
代表の権利をかけた「United Ninjin」との最終セットでは、終始苦しめられていたミミッキュの攻撃に対し、美トッポ選手のカイリューがわざと「じゃれつく」を受け、自陣側に「脱出ボタン」を使い誘拐し孤立させ倒すという超絶スーパープレイで活路を開き、勝ちを掴み取りました。
長時間を戦い抜く力と、Bo3の中で機転をきかせる力で日本を制したこのチームが世界に羽ばたくとどうなるのか、是非ご注目ください。
UNITE HOLIC
Wafu(ジュナイパー・ミュウ・グレイシア)
Mame(フーパ・マンムー・イワパレス・プクリン)
Yupono(カビゴン・ワタシラガ・オーロット)
DlR(カイリュー・フシギバナ・ゾロアーク・アブソル)
Bechin(ザシアン・ラプラス・カメックス)
あさあさ(リザーブ)
日本3位。「ポケモンユナイト」の日本競技シーンを昔から見ている人にとっては馴染み深い名前が並んだ強豪揃いのチームです。
WCS2023シーズンで「おやすみマクロ」のMame選手、「Secret Ship」のDlR選手。そして「elDive Gaming」のWafu・Yupono・Bechinの3選手が揃うドリームチーム。
個々の強さは勿論ですが、決定戦で特に目を見張ったのはMame選手の手持ちポケモンの多さでした。フーパをベースにしたスタンダードに強い構成を通しつつ、相手の構成に刺さると判断された時に度々飛び出すイワパレスやプクリンといった珍しいポケモン達は、大会を大いに盛り上げてくれました。その事についてMame選手ご本人もインタビューで「練習している形はあるが、基本どんなポケモンでも使えるので、刺さると思えば何でも使う」と仰っており、彼を中心としたチームの取れる戦略の幅というのは明確な強みに思えます。
少し別の軸の話ですが、初回となる1/13日のリーグは調整アップデートが入って一週間も経たずに行われます。ポケモン1匹1匹に対する日頃からの理解度が特に大事になってくるタイミングです。
日本チームと戦うのか海外チームと戦うのかで戦略も変わってきますし、そういった時に試される「柔軟性」は恐らく全チームの中でもトップクラス。その強みもきっと見えるんじゃないでしょうか。
韓国地域
地域全体ではインテレオンやガブリアス、ウーラオス、ヤドランにミミッキュ等が禁止にされる事が多く、逆に日本よりもザシアンが空きがちだった。
XoraTigersGaming
XTG.Chobo(フーパ・ピクシー)
XTG.JJONG(グレイシア・ミミッキュ)
XTG.Ward(ラプラス・ブラッキー・カビゴン・ヤドラン・カメックス)
XTG.Subeen(エーフィ・ミュウ)
XTG.Chan(ザシアン・カメックス・ラプラス)
XTG.Enq(リザーブ)
韓国地域1位。Lower側に落ちる事無く無敗で優勝したチーム。読み方は調べています。
チームとしては初耳のチームだけど、選手としてはWCS2023で活躍した韓国代表チーム「Team3stars」からエースの「JJONG」サポート・ディフェンスで前線を支えた「Chan」「Ward」の3選手が在籍。
そこから同じくWCS2023の韓国代表「Akjil」でワタシラガやフーパを用い活躍した「Chobo」選手に、「Enq」選手もWCS2022でも韓国チームのリザーブにいたり、ユナイトシーンの初期では日本の選手と一緒に大会にも出た経験のある古豪選手です。
そして決定戦にで遠距離アタック型を担当し、チームのダメージ源となっていた「Subeen」選手は、調べた限りでは他大会の出場履歴は無く、今大会からの参加っぽく見えます。
海外チームでは特にフーパを多く使用。やはりフーパを選択肢に入れれるチームは強い。
ただ日本で良く見られる、上下のレジを囮にしたユナイトのゴール抜けみたいな、ユナイトわざを使ったゴールを攻める動きはあまりせず、基本はいじげんホールによる回復係としての運用っぽい印象。
ディフェンスタイプを2タイプ採用しつつ、アタック2やディフェンス2等を使い分ける。ポケモン選択の傾向として、2進化はカメックスのみで他は無進化・1進化のポケモンが特に多く、序盤の有利を重視してポケモンを選んでいる印象でした。
Mosquitoes
1stBlossom(ラプラス・ヤドラン・カビゴン・オーロット)
S4L(ゼラオラ・ミミッキュ・ウーラオス・バンギラス)
ePe(ザシアン・ミュウ・インテレオン)
PENGCUBO(インテレオン・エーフィ・マッシブーン・ラプラス)
KALA(ハピナス・キュワワー・フーパ・ピクシー)
韓国地域2位。WCS2023では韓国代表の「Akjil」に所属していたS4L選手とePe選手、更にWCS2022やアジアリーグ2023では「No show」としてこの2選手と共に戦っていたディフェンスの名手「1stBlossom」選手がイン。長い付き合いとなった3人が再びチームを組みました。
対して残りのペンキューボ選手、Sinz選手はこれまでの大会出場経歴は見当たらず、上述したSubeen選手と同じく今大会から見られる選手なのかなと思います。
特徴としては特に他チームと比べてもキュワワーの採用率が高いチームでした。有名なザシアンキュワワーは勿論、ミミッキュキュワワー等、ザシアンが選択できなくても全然キュワワー出てくる。
我慢強いチームで、有利状況とかは特にレックウザ戦も自分達で仕掛ける事があまり無い。時間を使って使ってクローズしきって勝ち、っていう勝ち方が他チームよりも特に多い印象でした。
台湾地区
使用禁止ポケモンで目を引いたのはグレイシア・シャンデラ・フーパやピクシー等。ザシアンは韓国と同じく空きがち。
Bo3を通して禁止が変わる事も多く、環境で強いポケモンというよりも、相手チームの得意なポケモン、自分チームにとってキツイポケモンを禁止にしていく方針なイメージです。
Shinn&Ruoday
SAR/Shansin(ブラッキー・ヤドラン)
SAR/ikura(ハピナス・ピクシー・ヤミラミ・フーパ)
SAR/BKZ(ウーラオス(一撃)・ラプラス・アマージョ・カイリキー・カメックス)
SAR/Wushuan(ミュウ・インテレオン・アローラキュウコン・エーフィ)
SAR/Shingdi(ザシアン・ウーラオス(連撃)・フシギバナ)
台湾地区1位。新チームの様に見えて、WCS2023の「ORANGUTAN」そしてアジアリーグ2023では「Hi5」として活躍した彼らです。思えばHi5が頭角を現しだしたのも去年のアジアリーグからでしたし、更に言うなら去年のアジアリーグ優勝チームと言って良いでしょう。
WCS2023からは「Ice」と「ZzzRay」の2選手が抜け、その枠に「Wushuan」「Shansin」選手がイン。「Wushuan」選手はそれ以前からWCSでもリザーブとしてチームの一員ではありましたが、「Shansin」選手はも去年のWCS2023のAPAC EAST予選で優勝経験があるチームの一員と教えてもらいました(その時の名前は「善心」)。決定戦ではブラッキーを中心にグイグイ目に出続け、戦線を支えていました。
WCSの時と同じく序盤から積極的に仕掛けていくプレイが特徴。初手からヤドンやイーブイでもどんどん相手の中央エリアを狙って行くし、8:50で一度有利を取ったら常に相手の中央エリアに入り続けるスタイルが見れました。
ただその戦略を支えていたウーラオスは現環境では調整の影響もあり厳しく、ザシアンは使用禁止となるので、今環境でもこのスタイルを貫けるかは未知数。要所で見れる「ヤミラミ」や「カイリキー」等の一癖ある選択も楽しみです。
地味にゲーム内大会「レックウザ杯」で(メンバーが同じか解らないけど)優勝経験あり。
TooEZ
2EZ/Solo(ザシアン・ラプラス・リーフィア)
2EZ/ZzzRay(ミュウ・エーフィ・インテレオン・アローラキュウコン)
2EZ/77chin(ラプラス・カメックス・ブラッキー・ヤドラン・オーロット)
2EZ/snake(ウーラオス(連撃)・リーフィア・フシギバナ・アブソル・グレイシア・ミミッキュ)
2EZ/Froggy(フーパ・ワタシラガ・ピクシー・ハピナス)
台湾地区2位。
上述でも話した「Hi5」の「ZzzRay」選手は今回ここ。更にアジアリーグ2023やWCS2023で「TeamMYS」として活躍した「Froggy」選手、同じくアジアリーグ2023やWCS2022の強豪チーム「Renaissance」から「Solo」選手が集まっています。
「snake」選手は上述した「Shansin」選手の元チームメイトで、同じくAPAC EASTの予選で優勝経験がある選手。
「77chin」選手も「Shansin」選手や「snake」選手と同じチームに入っていたっぽいのですが、彼らと一緒に試合をした経歴は見つかりませんでした。けれど少なくとも、これまでも競技シーンに挑戦してた選手である事は間違いなさそうです。
強いチームあるあるではあるんですが、このチームも遠距離アタックを担当する選手の安定感がやっぱり目を見張ります。
「Hi5」「ORANGUTAN」と活躍を続けた「ZzzRay」選手の活躍は非常に解りやすい。編成の幅も多く、ウーラオスをベースにしたスタンダードな編成やフシギバナ・インテレオン等後半重視の編成、アブソルやリーフィアを軸に据えた形に加え、勿論フーパも使える。
現環境でも柔軟な戦いを見せてくれそうなチームです。個人的には海外の各チームから強豪が集まって生まれたドリームチーム味があるのでとても楽しみ。
Joe是愛unite
Windstar(ウーラオス・ファイアロー・グレイシア・ザシアン・シャンデラ
Shao(ザシアン・ミミッキュ)
MYDANLAO(ワタシラガ・ピクシー・ハピナス)
GirlGod(インテレオン・リーフィア・シャンデラ)
Shaw(カビゴン・カメックス)
台湾地区3位。
結構しつこく調べたんですが、このチームは5人全員、これまでの大会経歴が見つかりませんでした。もしかしたら全員、少なくともチームとしては今大会から生まれた新しい強豪だと思います。
ポケモン選択も幅広く取ると言うよりは、自分達の得意な形、強みを通していくようなスタイルでした。
その形も結構独特で、スピードタイプを好んで使用している印象です。日本ではゾロアークの採用率が多かったけど、このチームはリーフィアかファイアロー、時にはどちらも選んでスピード2枚の時もありました。
ファイアローを駆るWindstar選手はわざ選択も「ブレイブアロー/つばめがえし」と非常に攻撃的。Shaw選手なんかは9割程カビゴンを選んでいて、序盤からどんどん相手エリアにプレッシャーをかけていくスタイルで、全体的に攻めっ気の強い印象。
1つ気になる所があるとしたら、このチームは全8チームで唯一「フーパ」の採用が見られなかったチーム。フーパは現環境でも非常に強力ですし、使えるか、使えないかだけでドラフトにも影響を与える重要なポケモン。
隠しているのか、それともフーパは使わず対策し切る方針なのかは解りませんが、そう言った所も含めて今回1番情報の無いチーム。今大会の台風の目となれるかに注目です。
1月は毎週ポケモンユナイト!
ここまでご覧頂きありがとうございます。
2023年から活躍し続けてきたMjK・古くからの強豪揃い踏みのUnite Holic、そして今大会から存在感を示したかびちゃんずと日本代表は三者三様のチームが揃いましたが、他地域も負けずにこれまで活躍してきた選手や、今大会からの新星がいてと、非常に見応えのあるリーグになると思います。2024年の開幕にとても相応しい。
DAY1となる明日はこちら。この大会はリーグと言うだけあって1日では終わらず、明日から1/20、1/27日と続いていきます。
1日の対戦回数も多く、かなり内容の濃い戦いが1月中は毎週続いていきますし、それが終わったら更に2月のFINALSも控えている。選手的には厳しい戦いが続いていきますが、観戦している我々としてはとても楽しみですし、その分選手たちを応援していきたいと思います。
記事の冒頭でも話した通り、FINALSへ進むチームは上位3チーム。厳しい条件ではありますが、日本代表3チームがそのまま全員FINALSへ進む世界線もあり得るわけです。
国際大会という事で、僕もその未来を望みつつ、日本チームを応援する気持ちで実況をお届けします。皆さんも是非、推しの選手やチームに応援の声を送ってあげてください。
それではまずは明日の14時に配信で。今年もよろしくお願い致します!