受験という分岐点を前に。
今日、1人の生徒が私立の試験前最後の授業を迎えた。
今の勤務先にはいったのが昨年末で、正式に担当したのは1月からだったから、正味3回~4回ぐらいという、とても短い期間ではあった。
その生徒は、正直学力的には簡単にいくようなものではなかった。ただ、入試という1つの分岐点を前に、どのような思いで臨むべきか、短い間に伝えられることはすべて伝えたつもりだ。
勉強を教えるだけなら、この仕事をしてる意味は何もないと思っている。塾講師として、4年もの間何人もの受験生を送り出してきた自分にとって、受験というものがいかに重く、そして深いものなのかを学んできた。
塾講師とは、ただ勉強を教えるだけでなく、そこに人の生き方や価値を見いだし、次のステップへと踏み出す一歩をともに歩むものだと思う。だからこそ、多くの人に寄り添い、力になってあげなければならない。これが、今の自分にとっての矜持なのかもしれない。受験で喜びも悲しみも両方を知る自分だからこそ、その思いを強く持っていかなければならない。
幸いにも、今シーズンも多くの受験生を担当させていただいている。人生をも変えるかもしれないこの瞬間を見届ける責務がある立場の人間として、まだまだこれから先も多くの人とともに、力になろう。