セロリ

ロナルド君が気絶するほど嫌いなセロリが、私は好きだ。あの爽やかな香りで気分が華やぎ食欲が増す。シャキッとした歯ごたえも心地良い。

物ごころついた頃には、スティックセロリを食べていた。瑞々しい薄黄緑色のセロリにマヨネーズをたっぷり塗って、かじる。シャクシャク噛むほどに、セロリの青臭さとマヨネーズの濃厚な香りが混ざりあい、口内をセロリが満たす。至福のひととき…。

私にとっては魅力的な要素全てが、嫌いな人にとっては憎悪の対象でしかないんだろうな。同じ「セロリ」なのに、受け手によって善にも悪にもなるんだなぁ。不思議。

ふと気付いたのだが、私は葉と茎で食べ方が異なっていた。セロリの葉は必ず加熱して食べる。トマト煮込みやコンソメスープに入れて風味付けにしたり、細かく刻んでチヂミにしたり。そして、茎はいつも生で食べていた。スライスしてサラダに入れたり、棒状に切ってスティック野菜やピクルスとして食べる。
今まで葉を生で食べることも、茎を加熱して食べることもなかった。
他の野菜で部位によって加熱の有無が決まることって、まず、ないのに。不思議!

気付いちゃったから、変えてみよう!
今度は葉を生で、茎を加熱して食べてみよう。
新しい魅力を発見できるかもしれない。


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