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日記 瞬間の次の日

・お誘いいただいて、「日記の瞬間」というサイトに1日だけ日記を書かせていただくことになった。

その書く予定だった日は昨日だったのだが、その昨日がここ1年でダントツくらい体調不良だった。
久々のドでかい希死念慮、立っていられないほどの吐き気に似た緊張感、どうしようもなく食事もままならなかった。
いつもはもっとハッピーな無職なのに…と思いながらスマホでポチポチとありのまま本当の日記を書いた。本当なんです…。いつもこんな鬱無職じゃないんです…。

書いたのは10月11日分。大体一週間後くらいに掲載されると思いますので、読みたい人は、来週くらいにリンク押してください。体調絶不調の私が読めます。推敲期間もいただいているというのに、なぜか昨日書いてすぐ寄稿した。朦朧とした中で書いたので、内容は殆ど覚えていない。

今日朝起きて、本当は家族で出かける予定だったのだけど、さんざん悩んで安静を取って私一人家にいることにした。
出掛けた先で昨日みたいな症状が出たら嫌すぎると思ったので。
家にいる事を決めた瞬間寝た。
びっくりするほど寝た。元気無いし動画でも見ようと思っても見ながら寝てしまう。1時間の動画見るのに途中3回休憩して寝た。
それだけ寝たかいがあってか、これを書いている今はだいぶ元気になった。
またBADな日々に突入するかと思っていたが、なんか大丈夫そう。
本当に良かった。


・引き続き江國香織さんの「流しのしたの骨」を読んでいる。
一章一章が短くて気楽に読めるし、この宮坂家の雰囲気が私は大好きだ。
いつまでも読んでいたい。読み終わりたくない小説だ。
こと子と深町直人の会話が特に好きだ。
お互いの距離感、会話の数、空気を読み取りながら重ねる静かな歌のようなコミュニケーション。
季節が丁度今くらいなのも良い。
私は夏には夏の小説が読みたくなるし、秋には秋の小説が読みたくなる。
二人のデートはこの寂しい町の秋にぴったり似合っている。

「気持ちがいいね」
両手をうしろについて軽く上体を反らし、足首で交差させた両脚を伸ばして深町直人が言った。
「どうしようか、これから」
私はこたえなかった。もう少しこのままでいたかった。でもそれを言えば、空気が微妙に変わってしまいそうでいやだった。このままのこのまま、完全なこのままがよかったのだ。深町直人は目をふせて、まるで私の気持ちがわかったみたいにひっそりと口をつぐんだ。ふいてきた風を、私たちは二人ともまつ毛の先でうけとめる。

流しのしたの骨 江國香織

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