Jリーグのシーズン移行に思う
えー、26年夏からJリーグがシーズン移行を行い、26年春の半季と、26-27からの秋春制シーズンになる、という大枠が決まりました。
この大枠自体は歓迎しますが、日程やリーグのあり方については生煮えに過ぎやしないか、と思ってます。
まず、秋春制に移行する最大の目的は、あくまでも選手の生命を守る、つまり酷暑の時期にチーム活動をしないことにあるべきです。生命の危険すらあるような日本の夏(7~9月)に屋外でサッカーのような運動強度の高いスポーツを行うとか、狂気の沙汰でしかありません。
これを考えたなら、シーズンの開幕はどんなに早くても10月初旬、可能なら10月下旬にするべきですし、積雪寒冷地も多い国内事情から12月半ばから2月半ばまで、2カ月はウィンターブレイクを挟む必要もあります。そうなると、シーズンに使える期間はざっくり6~8か月程度しかないことになります。
その環境下で、20クラブによるリーグ戦、全Jクラブ参加のリーグカップ、更にプロアマ参加のナショナルカップたる天皇杯までやることは無理です。従って、26年春シーズン終了までに大規模なリーグ再編(4部制や5部制に移行、あるいはJ2とJ3の東西分割などで各リーグを16クラブ以下にする)も必要です。
更に、シーズンイン前のトレーニング環境についても大きな問題があります。国内で夏も冷涼な気候を求めて北海道に来ても、特に冷涼な釧路周辺には満足な天然芝サッカーグラウンドがありませんし、サッカーグラウンドがそれなりにある地域は最早本州と変わらない酷暑。国外キャンプは費用負担が大きく、予算規模の小さなクラブには不可能。なので、北海道以外にも分散できるよう、また財政規模の小さなクラブはキャンプの形を取らずクラブの練習場でトレーニングできるよう、キャンプインも9月以降にしなければなりません。
8月初旬開幕はあり得ませんし、日程を考えたら20クラブも多すぎます。
そのために必要なリーグ再編の仮案としては財政の激変緩和措置を講じた上で26年春シーズンの成績で単純にJ1の16位までを26-27のJ1、J1の17位からJ2の12位までをJ2、残余はABBA方式でJ3のAカンファレンスとBカンファレンスに振り分け(単純東西分割も考えたが、アウェイツーリズムの観点から全国に行き来する体制を維持するべき)としましょうか。
なお、参入プレーオフを行うとすればJ1の16~20位、J2の12~16位を対象とすることになりますが、J2とJ3に夢も希望もなくなるので、J2とJ3の優勝クラブはJ1・J2参入プレーオフ1回戦でJ1の20位・J2の16位クラブと対戦、勝てばJ1の17位・J2の13位クラブとの2回戦、というのを付加しましょう。勿論、上位ライセンスの付与が条件であることは前提です。
そうしたことまでフォローしたシーズン移行になることを期待しますよ、野々村チェアマン。