2/14 2025年のFC東京さん
さてド派手な大阪ダービーの翌日にしめやかに開幕をするFC東京さんだが、今年は本当にわからない。
6月末にすべての目標が消え去った虚無の2024年(なのに7位なのなんで?)を終えて、新潟を昇格へ導いた松橋力蔵を招聘。
補強は控えめながらも必要な分だけ動いた。
ディエゴの抜けた場所にヒアンを獲得し、ボランチに橋本拳人の帰還、ウイングには佐藤ケインをと海外から2枚抜きし、お得意様明大からはボランチ常盤を獲得。ユース昇格も複数人確保。
しかしPSMもやってないのか完全非公開なのか、調子がいいのか悪いのかすらもわからない。
はたしてこのチームはどうなるのか。
そして俺は今年このチームにどうなってほしいのか。
1.最後まで興味を持続させてほしい
正直これさえあればいい。
去年は早期のカップ戦敗退とリーグ戦虚無によって6月末のアビスパ戦にてシーズンが実質的に終了。
広島遠征も台風でパーになったため、結局それ以降現地観戦した試合はディエゴ引退試合のみ。
DAZNでは追っていたので岡のLB覚醒なんかは面白かったが、現地に足を運ぶアドがなにひとつとして感じられない虚無がピッチに広がっていた。
そんな中でも現地で声援を送り続けたサポーターの皆さんには本当に尊敬の眼差ししかない。その選択は全く間違いではない。
結局のところチームとして進化や成長がそこに感じられるかが観戦にあたるひとつ大きなモチベーションなのだろうと思う。
そういった意味では今年はまさにまっさらなキャンバスへ絵を描き始めるシーズン。
1試合ずつでの選択や進歩に一喜一憂しながら楽しめるようになるだろうか。そうなると信じたい。
2.平均得点2.0/平均失点1.0に近づける
来年の優勝に向けた大きなファクターとして、具体的な数値目標を立てておきたい。
ここ最近の優勝チームはだいたいこの数値をクリアあるいは限りなく近い数値をマークしている。
2024年のFC東京さんはというと、53得点51失点で、平均得点数1.39/平均失点数1.34。
ここから総得点76/総失点38を目指すとなると、まあ得点失点ともまだまだ遠いし構築の年でもあるので、まずは中間の65得点45失点くらいを目指して頑張ってほしい。+20でも達成したら5位以内は余裕なので、一発でそこまで行くとも思っちゃいないが、"one more goal"って意味でもひとつ。
なおこの章は完全にちようぬ先生の受け売りです。
3.フロンターレに負けない、ヴェルディに勝つ
結局どうして虚無のシーズンになったかといえば、ヴェルディ戦で雌雄が決さなかった点と、大して強くもなかった昨年の川崎に2戦ともボロ負けした点も大きな原因のひとつ。
ヴェルディ1戦目では劇的なカムバックを果たしていただけに、概ねの時間で劣勢でのゴールレス、それは苦しい。
また、川崎への0-3負けはいずれもショッキングな内容。「相手絶不調やしいい加減勝てるやろ」と息巻いて乗り込んだ等々力での痛みはまだ消えない。
それを癒やせるのはもはや勝利のほかないでしょう。
4.若手の台頭が見たい
結局東京サポはこれできもちくなりたいのら〜!
既存で既に主力となっている大志、安斎、タワラに加えて、準主力の岡、土肥、怪我に泣いたカシーフ、誠二(レンタル)、常盤(大学修行)、ケイン(ドイツ)という色んなところから「帰ってきた」面々、そして実はその面々と同年代のヒアンと、今年も活きのいい若手だらけ。
彼らが力蔵さんが吹き込む新たな風にしっかりと乗って台頭してくれる姿を今年も待ち望みたい。
そして夏に羽ばたいていく姿を見たい。そうすれば空いたポジションにまた新たな才能が台頭する。
どうだ、これが育成に脳みそを焼かれたサポーターだ。
もちろんサッカー選手としての1年は我々の1年以上に貴重なものなので、選手たちが優勝と息巻くのは当然のこと。
とはいえ受け手側としては結果を急がない、来年への種蒔きを実直に行ってほしい1年。
(ただ勝つべき相手には勝ってね)
こんなことを書いていったら、ふつふつと楽しみという純粋な感情が湧いてきた。
未知の不安はあるけれど、やっぱり純粋に楽しみだ。
ポジション毎の雑感と選手個人に求めること(ポジションと背番号順)
GK
今年は遂に全員ユース卒という快挙を成し遂げたポジション。ただダマさんに代わるベテランがいないのは気がかりではあるが、これでいく以上は全員の成長を見届けたい。大志以外の3人は夏以降が勝負か。
13 波多野豪
今年も12番目の選手としてチームを盛り上げていってほしい。そして来る大志の旅立ちに向けて研鑽をして夏以降のピッチ内での活躍も期待したい。
昨年序盤のレギュラー期では見せた長崎での成長と勿体ないミスのどちらも目にしているが、成長のほうに自分はかけていきたい。
31 小林将天
個人的には武者修行をしてほしかった。ただ残って勝負する以上まずは波多野というムードメーカー能力持ちの選手を上回る実力を見せてベンチ入りに絡んでほしい。
41 野澤大志ブランドン
今年も神セーブよろしく。力蔵スタイルではビルドアップの向上も不可欠なのでそこにも果敢に挑んでほしい。
いてくれるのは夏までだと思っている。
58 後藤亘
U-20招集もあってチームへの出入りが激しいシーズンになりそうだが、与えられている練習と実戦の場にフォーカスしてその時に備えてほしい。
CB
各世代1人ずつ確保している最充実ポジション。力蔵スタイルに適応してレギュラーを掴むのは誰か。楽しみ。
3 森重真人
でえベテランとして今年も若手達の超えるべき存在であり続けてほしい。
是非はあれど基準を高めるうえで必要な人。
4 木本恭生
まだまだ錆びついていない事を見せつけてほしい。
昨年は調子が上がってきたタイミングでドウグラス・ヴィエイラ氏からの暴行を受けて鼻骨骨折をするなど、とにかくツキがなかった。
1年目に見せた保持の期待感と、昨年の非保持での光るものを合わせることができればまだまだやれる。だから残留してくれたんだと思う。
30 岡哲平
改めてCBで挑戦するシーズンにはなるが、SBの手薄さも見るに、非保持セットでのLB起用も視野に入ったスカッドのようにも感じる。
保持でカーラやマイルズのように中に入ってとかは期待してはいないが、本人のやる気とセンスでどう成長するか楽しみ。
32 土肥幹太
どうか1年間ご健康に…。保持での活躍は昨年最も期待させた選手故に力蔵スタイルへの適応は早そうだが、CBは安定出場がGKの次に求められるポジションなので、どうか1年間怪我なく過ごして…。
44 エンリケ・トレヴィザン
どうか1年間ご健康に…その2。
フルコンディションならファーストチョイスなのは間違いないので、以下幹太と同文です。
47 木村誠二
鳥栖での苦しい修行を経て帰還。ユース代表での活躍はあるが、あくまでも昨年J1最多失点チームのCBなので期待しすぎない。けど並々ならぬ決意をもった帰還と思っているので、思う存分力を見せてほしい。
SB
明らかに本職の選手が手薄な以上、他ポジションの選手との幅広い分野での争いが求められている難しい立場。
保持はCMあるいはSH、非保持はCBと戦うことになる以上、自らのプレゼンスを遺憾無く見せつけることを期待。
5 長友佑都
ピッチ以外での活躍が大きすぎる大師匠。
昨年は点も取ってみたりと新たな境地を見せたものの、空中戦では徐々に狙われる場面が増えた印象。
度が過ぎたアスリート能力を求められるポジションだけにウォーカーのように急な崖が来るのが怖いが、それでも2026年の目標を胸にプロフェッショナルぶりを伝えていってほしい。
6 バングーナガンデ佳史扶
どうか1年間ご健康に…その3。
万全時の攻め上がりはチーム屈指、それだけに怪我が勿体ない。
代表拘束時の怪我だっただけにチームにはリハビリの面しか責められない。ひとまずコンディション調整してまたあの攻撃参加を。
66 ペク・インファン
瞬く間にファン間でのアイドルとなった高卒2年目の若人。
そもそもなんで去年ツエーゲンがレンタルに手を挙げたのかがわからない(たぶん獲得狙ってたんだろうな)くらいまだまだ素材型なので、J1レベルの選手との練習で少しずつレベルアップしていってほしい。
99 白井康介
ヴェルディ戦での奪取からのクロスアシストが未だ冷めやらない。あの頃とアルビ戦の白井が見られればまだまだファーストチョイス。
回復度と力蔵スタイルへの適応がどの程度かが気になる。
CM
いつの間にやら実力者揃いとなったポジション。三角形か逆向きかはトップ下起用をしたい選手がいるか否かではあるが、誰が出ても相応のクオリティは見せてくれそう。
8 高宇洋
実質指揮官として戦術のないチームをなんとか形にしようとした昨年。旧知の監督を迎えた今年こそヤンの本領発揮といきたい。
10 東慶悟
いつの間にヒアンの相棒第1候補に名乗り出ている。
やっぱりこの人シンプルに上手いんだろうな。守備は相変わらず危なっかしいだろうから、そのウィークが強調されないトップ下に置くのはなるほど合点いくし、ある種ロンドン五輪スタイルカムバックという感もあり感慨深い。
10番の意地見せてくれ。
17 寺山翼
鳥栖から戻ってきた骨の髄まで青赤な民。もちろん最後尾からのスタートだろうが、改めて積極性をもって激しいポジション争いに挑戦してほしい。
18 橋本拳人
ついに帰ってきたか。個人的にはことあるごとにカムバックを求めるファンには辟易していたけど、いざ本人が帰ってくるとなるとこれほど熱いものはない。
早いものでもう31歳だが、神戸がゴートクでやったようにチーム全体の基準値を底上げする活躍を見せてほしい。
27 常盤亨太
明大からのルーキー。大学までの評判は上々なので、力蔵スタイルにハマれば一気にブレイクもある。とはいえ岡のように遅効性かもしれないので、まずは1日を大事に自分のレベルアップから徐々に絡んでいってほしい。
35 塚川孝輝
帰ってきたユーティリティプレイヤー。たぶんGK以外全部出来るんじゃないかな。キジェとの相性が悪く昨年は全く試合に絡めなかったのがかなりネックではあるが、東京で改めてらしさを発揮させて再びピッチに舞い戻ってほしい。
37 小泉慶
今年のキャプテン。昨年のあいさつでも全く満足しない姿勢を見せてくれたので、今年にかける思いは彼も大きいはず。
チーム状況によってはRBでの起用も多くなるかもしれないが、落ち着きと情熱とをもってチームを引っ張っていってほしい。
SH
チームの仕上げとしてかなり大事な役割が満たされるポジション。誰が台頭するか。
7 安斎颯馬
覚悟の背番号7。昨年のピッチ上至るところでの活躍からもそれに値する選手であることは自明。
今年はRHとあるいはRBもという感じだろうが、与えられたところでベストを尽くせる人なので大期待。
あるいは夏に…?
16 佐藤恵允
正直この選手がどんな活躍ができるかいまいちわかっていない。とはいえ欧州での基準高い練習を経てレベルアップはしてくれているはずなので、まずはプレゼンスがどんなものかを見せてほしい。
22 遠藤渓太
ケインより一足先に戻ってきた「あの時のマリノス」を知る男。力蔵スタイルは旧知だろうし、ヴェルディ戦以外での活躍も期待。
33 俵積田晃太
昨年はダブルチームを組まれたうえでのプレー選択というひとつ大きな課題に直面した選手。それでもぶち破っていったサカのようになれればブレイクスルーはすぐそこ。
そうなれば自然と旅立ちも近づくだろう。
36 西堂久俊
レンタル先がなく帰ってきたウイングその1。悔しさしかないと思う。やれることをひとつずつ。
48 荒井悠汰
その2。まずは逆足を愚直に磨こう。
FW
ヒアン以外は基本衛星タイプ。ワントップ&トップ下というよりかは2トップ化の可能性もあるので、それぞれの持ち味を存分に見せてディエゴ永井以来の最強2トップ誕生を期待。
11 小柏剛
ご健康にその4…多すぎ!メディカルほんま…。
まずは本当にご健康に…今年はヒアンの周りを回る衛星を求められると思う。
14 山下敬大
個人的に大きく期待したい、というかスカッド的にヒアン離脱の瞬間に終わるので期待せざるを得ない人。
最終節で見せたポストプレーの可能性を最大まで向上させて、ヒアンにすら安泰じゃないと思わせるレベルのものを見せてくれ。
19 マルセロ・ヒアン
ディエゴの後釜としての獲得だろうけど、ディエゴでなく彼の持ち味をもってJ1を蹂躙してほしい。
あと頼むから怪我しないで。
25 小湊絆(特別指定)
出られるときはなるべく出て適応をはかっていってほしいところ。
力蔵さんの下では稲村のように起用される可能性ももちろんある。安斎や大学の先輩綺世のように繰り上げも狙っていってくれ。
28 野澤零温
果敢にも「18番」を直訴した血気盛んな男。求めたからには来年はそれが相応しいと自他ともに認められるような活躍を求めたいシーズン。
持ち前のスピードは折り紙付き。永井のような活躍ももしかしたらあり得るか。
39 仲川輝人
東京へ新たな価値観を持ち込み、それをいまも強く持ち続ける男。
負けたときの悔しさも、勝ったときの反省もこれまで通り、いやこれまで以上に強調して、裏キャプテンとしてチームの闘志を向上させ続けてほしい。
88 山口太陽
大器。まずは練習から持ち味を見せれば力蔵さんは必ず見ている。タッパ的にはヒアンに最も近いかも。
98 エヴェルトン・ガウディーノ
覚悟の完全移籍(たぶん義務ローン)。
昨年は戦術がない中で異国への途中移籍だったのでそりゃ迷う。それを選手のせいにされるのも可哀想なので、真価は今シーズン。
CKや左足の可能性はある。存分に魅せてくれ。
MG:松橋力蔵
とにかくやりたいようにやってください。前任が焼け野原にしてくれたので、そこから新たな作物を作りましょう。
足りない場所があったら小原GMをこきつかってください。あの人国内選手補強はけっこう上手いので。
あ、交代は積極的にやってくれていいんですよ。
J1 2024 第1節 横浜FC戦
「希望」(下から上、右から左):大志、小泉、土肥、エンリケ、カシーフ、高、橋本、安斎、東、遠藤、ヒアン
今年も至福と苛立ちを楽しみましょう。