○20160117

月の美しいよる

ひかりの音をたててしずくがおちてくる

結晶したくうき

思い思いのことば

勝ち取ったその褒美

さらさらとただおちてきている


しずくはおちてくる

なまぐさいひかりで

懸命の慰め

おもねり

ひかる性器、筋肉の腫れ


さらさらと絶え間無く

しずくはおちてくる

草をはみ

肉のことを忘れても

固い衣服をつけ

狂おしく駆け上がっても

あまやかに織る日々でも

だれも届かない深海のあわでも

とぎれなく月はあり

ひかりはたださらさらと

においをはなち

たれつづける



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