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○ 詩音

29
からだの奥から来たことばを連ねてみています。
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2022年4月の記事一覧

○20210706

○20210706

くらしの風景
それらはうつくしい
うつくしい、と感じて居る

しかしにんげんを人間として受けていない
かたまりであり物体である
せいぜい動くということくらい
いたみがあるやら
怒りがあるやら
よくぼうがあるやらは
ぷいと忘れてうっかりする

いやついぞ忘れないのかも知れぬ
つねづねに腹にあって、
しんに恐れていて、
現実になるをこばむあまりに
認するのをかたく受けないのかも知れぬ
この自身のからだ

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○20210707

○20210707

鏡面を乗り越えたこちらで
曼荼羅を汲み上げているわたし
しずかで確固
日々の質実

とりおとしたり
おどけまわったり
そのうちにも組み上がる船やミュージアム
高く果てない天井から落ちるくうき
みえない館長の顔

積み上げられた罪
灼ききられたロープ
陳腐の棚でひからびる

底の奥底の清水
しろく透きとおる吸気
構築物の隙間を縫うworm
くろがねの?
しろがねの?
白濁の?
水のしたたる?

鏡面

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○20190707

○20190707

あめのふるひ 
ちんでんするくうき
わたぶとんのようにせまく
こきゅうきにのしかかる

あさい、あさい
浅くて鉛
Rクニテキョウブガ鉛

闇迫り
浅くて鉛

雨夜の粒子
方舟の一室
深く沈み
浅くて鉛

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