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2023年9月26日 16:47
誰のためでもない 海がみたい誰のためでもない 海をやきたい誰のためでもない 血脈のあかぐろのうすぐらくて すこしにおうみどりの葉ふねを流してみたがみるみる濁り しんでゆくあの海をやきたいこの血肉を 忘れるように燃え上がるに 火照り炭のように 黒くただれのように 膨張しみにくい粘膜を見せて わらうひかる20230926_ f34
2022年11月3日 13:01
もしかしたら私にも深く考えずに生きることが許されているのかもしれないもしかしたら変態して生きることそれそのものが私かもしれない張り子の中でどろりとにごる粘弾物質が私の正体を駆逐する粘弾物質それそのものが私自身となり焦土をみるカラカラに渇いた樹脂のような経営理念がこの世の真理のようなテーマパーク信じる者だけがお得に買いものできますよあかるい窓辺で静かに冴えた
2022年8月21日 21:03
周波数、蝉茶けた紫陽花葉脈の網ルリシジミの飛行音律ただれた眼に幻惑するようなさびれた夏だ20220818_f34
2022年6月19日 18:05
私の日々は小さいやや起伏に富んでいる私の日々は小さい季節の匂いが少しする私の日々は小さいとなりあうひとがおり愛しているひとがいる20181025_f34
2022年5月22日 18:47
よこしまなこころを あるがままとおりすぎ白い磁器のようなたいらかな日々しろいうつわにあそぶちいさな鳥のように音はとまり風が窓辺の布をゆらし鳥はてん、てんと拍子をふんで嬉しくて踊る嬉しくて踊る20211006_f34
2022年5月8日 21:17
街は破片でいっぱいだからだは破片でいっぱいだ風がつよくて、ちりぢりになる耳を塞いでしゃがむけれども尖ったかけらはここにあり暮らしのルールは遠くラジオの向こうでくぐもっている生存確認、生存確認生存確率、適合確率街には破片がいっぱいだ積もる話もあるようだからだは破片でいっぱいだ風がつよくてちりぢりになる20191118_f34
2022年5月4日 18:57
くろいなまずのごむびきのあまぐつ草に ぬぎすてて露に濡れたるあしうらにきっ、と踏みしむ青草のむうむうと草の呼吸はたちあがり露に濡れたるてあしや草や、枝やてあしや葉脈やないまぜになるみどりのにくのむせて鳴くよな喉のおとすずなりのしずく肩に落ち耳殻にとりつきそのしゃん、しゃん、とつめたくはねとぶようにわらい(ああ、そのらんぼうで気高い、みどりの
2022年4月17日 19:51
くらしの風景それらはうつくしいうつくしい、と感じて居るしかしにんげんを人間として受けていないかたまりであり物体であるせいぜい動くということくらいいたみがあるやら怒りがあるやらよくぼうがあるやらはぷいと忘れてうっかりするいやついぞ忘れないのかも知れぬつねづねに腹にあって、しんに恐れていて、現実になるをこばむあまりに認するのをかたく受けないのかも知れぬこの自身のからだ
2022年4月10日 16:51
鏡面を乗り越えたこちらで曼荼羅を汲み上げているわたししずかで確固日々の質実とりおとしたりおどけまわったりそのうちにも組み上がる船やミュージアム高く果てない天井から落ちるくうきみえない館長の顔積み上げられた罪灼ききられたロープ陳腐の棚でひからびる底の奥底の清水しろく透きとおる吸気構築物の隙間を縫うwormくろがねの?しろがねの?白濁の?水のしたたる?鏡面
2022年4月3日 20:18
あめのふるひ ちんでんするくうきわたぶとんのようにせまくこきゅうきにのしかかるあさい、あさい浅くて鉛Rクニテキョウブガ鉛闇迫り浅くて鉛雨夜の粒子方舟の一室深く沈み浅くて鉛20190707_f34
2022年2月20日 15:01
しずかな雨だあたたかい雨だ灰色だが、空はあかるい枝えだは黒く硬いが、やがて濡れ、膨らむだろう窓についた荒い滴の痕跡はこれは今日のものではないやがて洗い流され、光るだろう光るだろう20190112_f34
2022年3月20日 20:00
ひかるアスファルト足の向こうにさかさまの私足の向こうにさかさまの街その音の無い時の無い私だけの街を古い魚が泳いでいく20200719_f34
2022年3月13日 22:26
何もかもをわるくちにしたわたしは固く古びたレーズンの姿きたなくしおれたレーズンの背骨何もかもをわるくちにして嘆くひとの声をあびれば吸い殻のごとく黄色の唾液にまみれてにごる夕方走りだしたいような、こごみたいような鉛の防具化学薬品で即席にうすいハッピータイムどうでもよいことにあたかも嘆息するような表情時計の針にはたくさんの髪の毛がからまっているああ、万事が年中無休で休すその時
2022年2月13日 21:50
ねぎらいの日々を皆がくれた集まるひとたちはうつくしくもいびつでありあたたかだった誰のためでもない自分のためだけのおんがくをいつか耳そばだてて熱心に聞いてくれたのだ歌ってもよく寝そべっていてもよくうららかなじかんがわたしを包んでいた20210304-2_f34