2022年の砂塚あきらを振り返る
こんにちは、砂塚あきらのファンです。
いつの間にか2022年も師走の佳境に入ってしまいましたね。ふと思い返してみるとありがたいことにこの一年の砂塚あきらの供給はかなり多かったような気がします。ついでに彼女の歩む/成長する速度も今まで以上のものになっていたように感じませんでしたか?もしかしたら速すぎて星の彼方(アド・アストラ)に取り残されてしまった方もいるかもしれないのでこの辺りで2022年の砂塚あきらを振り返ってみることにしましょう。
注意1:原典/一次情報に基づいた合理的な推論/整理/演繹を心掛けていますが、自分自身の考えたことの備忘録も兼ねた記事であるため、もしかしたら勝手に敷いてる前提や出自不明の妄想が含まれている可能性があります。予めご了承ください。なお、無理筋な/整合の悪い記述がありましたら遠慮なく指摘していただけると幸いです。
注意2:ちょっと分量多いです。しかも多分読みにくいです。本当にすみません。
1.アイドル砂塚あきらを振り返る
全ての供給をつぶさに振り返りたいところですが、時間がいくらあっても足りないのでそれなりに書けそうなものだけピックして並べていきます。
1-1.アトラクティブ・シーズン
「[アトラクティブ・シーズン]は2021年末のエピソードだろ」と聞こえてきそうな気がしますが、2022年の砂塚あきらを考えていくにあたって土台にしておくと話が楽しくなるので書きます。
おそらく全国の砂塚あきらのファンあるいはPの皆さんは2021年の末に登場した[アトラクティブ・シーズン](特訓後)に心かき乱され己を喪失した状態で新年を迎えた事でしょう。というのもこのエピソードはそれまで積み上げられてきた砂塚あきらの供給/知見では解釈しきるのが極めて難しい/逸脱した内容となっており、元来ぷちコレの報酬SRがそのアイドルに少し冒険をさせるような装いをさせる傾向があるという色眼鏡を掛けても正直「やりすぎ」で承服しかねる内容だったのです。
[アトラクティブ・シーズン]の何が厳しいのかについて書いていくとそれだけで紙面が埋まってしまう/めんどくさかったので今まで触れてきませんでしたが、これからの砂塚あきらを理解する一助になりえるエピソードであり、かつ本紙が最も適当なタイミングなので敢えてここで説明を試みます。
1-1-1.何が問題なのか
どうして/何が難しいのか?端的に述べるとこのエピソードがあまりにも「砂塚あきららしくない」ように見えるという一点に尽きます。「砂塚あきららしくない」のがどうして問題なのか、これについては[アトラクティブ・シーズン]までの砂塚あきらがどのように成長し、描かれてきたのかへの所見がないとちょっと釈然としないかもしれません。
本記事内での前提の共有も兼ねてこの時点のあきらの状況をデレステ側を主体に簡単に要約すると、「なんとなく」*¹で出発したアイドル活動に対して、元より持ち合わせていた「自分らしく」の理念を根底に敷きながらかけがえのない経験として楽しめるようになってきた、と解釈することができます。
その一方で自分がアイドルとして何が表現できて、何を創り上げることができ、そして何をしたいのかについてはまだ明るくない段階でした。
もちろんモバマスとデレステとで一概に同じ砂塚あきらであるとは言えず、成長の様式と速度の違い*²は存在していましたが、それでもいずれも同じ解釈の庭の中で「彼女らしく」アイドルをする砂塚あきらが存在しており、Pとの距離感もお互いを信頼しあう、健全なもののはずでした。そして何よりあきらにとって「自分らしく」あること、好きなものを好きであることは決して揺らいではいけない、彼女を彼女たらしめる必要な核であると幾度となく確認/解釈されてきました。
つまり(少しメタ的な視点も加えると)、あきらが「自分らしさ」の殻を脱する動機に至るとき、相応の文脈を伴っていなければファンはあきらに対して確固たる自信をもって受け止める/応援することが困難になります。
と、ここまでお膳立てした上で実際の本エピソードで発せられた台詞を眺めてみましょう。
あきらが普段からPをいたずらに誘惑するような性格であったのならこれらの台詞群は完璧なものでしたが、ご存じの通り砂塚あきらは可愛く振る舞うことが苦手と自称*³し、ライブ中に照れそうな場面が来ると目線を逸らしてしまうような奥手な部分もあり、吸血鬼の王を演じたら本物に襲われちゃった*⁴ように、少なくとも十分なしたたかさを備えた攻めっ気/色気は持ち合わせていない/表現しないようなアイドルです。そしてこのように映り、評されるのも彼女がアイドルをしている時も「自分らしく」あり続けているためでした。
しかしことここに至ってそんな理解を嘲笑するかのような種々のあきららしくない言動が放たれたことによってPやファンも除夜の鐘で払いきれない煩悩を抱えることになったのでした。
けれどもいくら解釈が難しくてもどうにかしてその意図を見出さなければならないのがファンのサガ、ということで当時の自分が無理のない範囲で想起した仮説と議論を以下に列挙します。
1-1-2.仮説と議論
・あきらの本質は誘惑・蠱惑である
自分たちが見落としているだけであきらは元よりそういう性格を宿した人間であるという仮説です。これは上で述べた事実から概ね否定されてしまう主張ですが、トークバトルショーやシンデレラガールズ劇場での小関麗奈に対する振る舞い、[チャーミング・スウィート]での二宮飛鳥への表情などから「いたずら心」「楽しく/面白くなりそうな方向へのはたらきかけ」は多少感じ取られるのでその拡張と見ればほんの少しは支持できる説です。
・せっかくのランウェイで素敵なドレスを纏ったので大人ぶってみた
あきらの楽しめるこの瞬間を楽しむ性格*⁵を拡張した説。実際本人も良い服を着れたらテンションアガる*⁶と言っていますし、ドレスに合わせた振る舞いをしたと読めばいくぶん筋は通りそうな主張ではあります。また、ランウェイという場の持つ雰囲気は本人に刺激をもたらし成長を促すため、影響を受けて大人びた所作をしても不思議ではありません。
しかしその一方で今を楽しむなら背伸びするより自分らしくというニュアンスの趣きも持っているため一貫性に欠ける仮説となっています。もちろん状況が違うので同様に適用できるとは限りませんが…。
・そういう演技
ぷちコレだとありがちな話ですが本エピソード中にはそういった内容を示唆する発言が存在しないため妄想にすぎません。おまけにぷち衣装の説明文によってもこの仮説は棄却されてしまいます。
・別次元の砂塚あきら/砂塚あきらによく似た新アイドルの登場
公式でそういうアナウンスはなかったはずです。
・モバマス側の砂塚あきらだから
結局ここで焦点となっているのは「自分らしく」ないことですが、モバマス側では少なからず「らしくなさ」さえも楽しめる、許容できる様子を見せています。
他にも[#seaside_color]*⁷でも諸々の心理的/外的要因が重なりアイドルになった当時には選択肢になかった水着*⁸も着てくれるようになったことも、Pとの関係性の行間を埋めるファクターとなりえます。
モバマス側のあきらはこういうアイドルである、と強く思い込めばおそらく合理性をもった仮説とはなるのですが両媒体の一貫性を信じたい自分にはやや悶々としてしまう主張です。
といった具合で、悲しくも当時の努力で解釈しきるには明らかに数手足りない状況に不安で懐疑的な心持ちで恍惚とした表情をしたあきらを見守ることになりました。とはいえ、この全面的表れている「らしくなさ」は極めて示唆的な楔となっていますし、一貫性との齟齬を抜きにすれば十分素敵なエピソードとなっています。加えて現在では後述の[レイヤード・マイ・エッジィ]の登場により、このエピソードに対してもある程度整合がつくようになり、結果として上述のような難儀な問題/矛盾についても取り組みやすくなりました。
1-2.ラピエサージュ/ストリート・ランウェイ
時は進み3月末にラピエサージュによる楽曲「ストリート・ランウェイ」のイベントが実施されました。ユニット/コミュメンバーは砂塚あきら、早坂美玲、多田李衣菜、二宮飛鳥、堀裕子の5名でした。
本題に入る前にコミュのあらすじを確認してみましょう。
個人的に本エピソードは後述する[レイヤード・マイ・エッジィ]と強くリンクしている重要な下地になっており、あきらにとって最も大切な物語の一つであったと考えています。なのであきらのこの時点での状況、それを進展させるために提起された課題とその解決を順にしっとり眺めていきましょう。
1-2-0.メンバーとの関係
イベントの予告が出た当時の他の4人との関係性は順に以下の通りでした。
・早坂美玲
モバマスではMy-Style Revoを始めとする多くのユニットの中で一緒のメンバーとなっており、一方デレステではデレぽと[ポップ・スウィート・ポップ]、[チャーミング・スウィート]での交流が存在していました。
特にリフレッシュルームでの『My-style refresh.』では二人の馴れ初めが描かれており、二人のファッションに対する意識の違いが明確に表れてました。
・二宮飛鳥
[チャーミング・スウィート]で一緒に限定スイーツを食べに行っていました。飛鳥から見たあきらは「どこまでも自分らしさを貫いている」ととても好評でした。
・多田李衣菜
モバマスでロック★サマーというユニットを組んでいました。一応はじけるクラスメイトというユニットもありましたが、こちらは友星公演内の関係であるため少し微妙。
・堀裕子
特になし。
といった具合で既に何らかのシナジーが形成されているように見えなくもない状況でした。
1-2-1.コミュ開始時点
1-1でも述べたように、この時点でのあきらはアイドル活動を楽しみながらもその一方でアイドルとしての自分が何者なのかは決められていない状況でした。
ちなみに『星環世界』であきらは自分が他人と同じである/異なるという判断基準よりも自分が好きなものを好きであるかどうかが大事*⁹、という一つのこだわり/在り方を確認しているので、もしかしたらストリート・ランウェイOPコミュの弱気なあきらに対して少し違和感を覚えた人もいるかもしれません。(自分もその一人です。)この引っかかりに対して答えを出すことは本コミュを読み解く事にそのまま直結するのでここでは一旦保留にして話を進めます。
1-2-2.提示された課題
・ユニットメンバーをどう探すか?/選定基準のアップデート
あきらはコミュの中で一緒に仕事をする/将来的にユニット化を見据えた仲間を探すこととなり、「自分と似ている人」という条件を課して行動していくことになりました。
あきらの中で「自分と似ている人」は似たような価値観で好きなことを発信しているような人(≒あきらと同じような考えで同じような事をしている人)と捉えており、メンバーとなる4人を見ても「似ていない」「ズレちゃう」と判断してしまいました。
自分の価値観や他人の「らしさ」を理解/区別できる大局的な視界および判断基準があるがゆえに、その先や奥深くに踏み込むことなく/踏み込まれることなく、結果として視野狭窄に陥り正解を見逃す/不適とみなしてしまう。これがコミュ開始時点でのあきらの彼女らしい問題の一つ*¹⁰であり、後にその固執を反省しています。
しかし3話で李衣菜・裕子と生放送の番組に出演したことで、自分と似ている≒自分と同じ人とでは見えなかったであろう景色を知り、ユニットメンバー探索の指針を構築し直す手がかりを得ました。また、ここでの経験はユニットとしての考え方だけでなく、『「フツー」に刺激が足されてドキドキする、予想外の毎日』*¹¹を過ごした一つのピースにもなっているため好意的に取れる(あきらのパーソナリティと矛盾しない)変化をもたらしたと言えます。
・自分というアイドルが何者か?/アイドル像の確立に向けて
アイドルである自分を他の4人と見比べた際に、見る人に対して何を表現し与えることができるのか、という課題について再考することになります。
他の人と比べたときに自分がアイドルとして持ち合わせている信念/熱意の違いを念頭にした話題はここに始まったものではなく、比較的長い間横たわっていたものでした。Pにファッションセンスが良いとスカウトされた流れで「なんとなく」アイドルデビューをし、色々な服を着たり仕事をして楽しむことはできていても、その振る舞い方については折々で年相応に悩んでいました。なんならこの後にも向き合うことになる
もちろん都度、何かしらの解決や落としどころを見出して成長の糧とすることができています。
今回のコミュではファンとのやり取りや5人の類似性にまつわる会話と最後に飛鳥の発言した「自分自身の表現者」であるというヒントを手繰って無地のキャンバスに色を付けていくのでした。
1-2-3.課題の解決と成果物
・ラピエサージュ
4人のように自分と違う人間とでも楽しめると知り、その一方でゲームセンターでのやりとり等を経て4人も自分も「好き」を身に付けることで自分らしくなり/自分を表現するアイドルであると気付いたことで、仕事の/あきら自身が課した要請の一つであった「自分と似ている人」を「同じ根っこを持つ人」であると捉え直すに至りました。
結果として5人の関係は「自分らしさ」をそれぞれの形で表現している、という共通点があることで1人でいる時よりも各人の「らしさ」が際立って映え、加えてお互いの「らしさ」が共起することで自分自身の可能性を広げられるユニット(=#最高の仲間)となりました。
さらに純粋に仲間として、気兼ねなく気持ちを発露できるような忖度のない関係性も恵まれた/手に入れた一つの大きな成果物です。自分としてはこの在り方がユニットとして美しく完成されている/強い理念を宿しているように見えてかなり素敵だと思います。
・色のついたキャンバス
与えられた当初は「こだわりがない」「なんでもいい」と何も描けないでいた無地のキャンバスにも、今回の課題と向き合うことで色を乗せることができるようになりました。
あきらの中にあった「自分らしく」あること/好きなものを好きであるという生き方と、それらが導いたユニットまでの道のりによって、あきらが本来内に宿している自分の「こだわり」の強さを確信した上で具体的に表現できる(最初に見た星環世界との差異)ようになった変化とOPEDでのキャンバスの対比は良く一致しています。
このコミュであきらのこだわりは「自分らしさ」に依拠することが再確認され、より一層生き方へ自信を抱くに十分なものとなりました。また、この姿勢がファンに対して希望を与えられるものかもしれないと認識できるようになり、アイドルとして活動してく上での重要な指針になりえるもの(=アイドル像)となるのが後の[レイヤード・マイ・エッジィ]で語られることになります。
・楽曲
そういえば紹介していなかったので。ついでに思うことを少し書きます。
一部ではこの楽曲と#HE4DSHOTを聴いて歌詞を読んで[レイヤード・マイ・エッジィ]を手に入れれば砂塚あきらの事は大体理解できると言われています。実際#HE4DSHOTはあきらがアイドルを楽しんでいる姿と「らしさ」が前面に出た楽曲になっており、ストリート・ランウェイと[レイヤード・マイ・エッジィ]はあきら自身の物語の中で一つの大きなターニングポイントに当てられていると感じられるような内容になっているのである程度わかりみのある主張だと思います。
またこの楽曲はコミュやエピソード内では触れられなかった(無個性の繭からの)蝶のイメージが少なからず付与されたような気もしますが、現状ここ以外では拝めていないので今後何らかの機会で確かめられたら嬉しいですね。
あとあきらのソロが後半になるにつれてなんか楽しそうな歌い方をしていたような気がします。是非聞いて確かめてみてください。
1-3.ストーリーコミュ70話『Sweet Apple on Stage』
ストリート・ランウェイから少しして辻野あかりのストーリーコミュにも登場しました。コミュの登場人物は砂塚あきら、辻野あかり、前川みく、喜多見柚、夢見りあむの5名でした。
本コミュは色んな意味で興味深いものとなっておりました。本題に入る前にコミュのあらすじを確認してみましょう。
おそらく本コミュで多くのあきらファンは明らかに苦しい状況にいながらヤケクソ気味普段通り気丈に振る舞うあかりへかける言葉が見つからなかった場面がちょっと記憶に残ったかと思われます。
中でも「......なんて言えばいいか、わかんなくて。」にはあきらの直面した矛盾、感情と理念の不整合が滲んでいてとても面白い、のですがそう感想だけ述べても意味不明だと思うので何がどう興味を抱かせたのかを説明していきます。
1-3-1.きっかけ
どうして「......なんて言えばいいか、わかんな」かったのか、というのが自分がこのコミュを何度か読んでいる間に感じた疑問でした。それこそストーリーコミュ64話での応酬のように次に向けて励ます一言をかけてあげてもよかったし、あるいはその悔しさを表出させて分かち合う事でもあかりの、あきらの溜飲は下がったでしょう。もちろんステージは粉々になっているのでとりわけ現実がよく見えている二人の口先だけのやりとりでは何も解決しないのですが、それでも何もしないで凹んでいるよりかは遥かにマシなはずです。それにあきらはBrand new!イベントコミュで状況こそ違えどあかりに励ます言葉をかけていますし、そういう振る舞いをするのも難しくない人間です。
どうしてあきらはこの状況で何も言えなかったのでしょうか。
1-3-2.自分らしさとその人らしさ
この疑問に対して答えを出すにあたってまずあきらの対人における行動理念を推察してみると「その人らしさ」を強く尊重することがあるのは無理なく言えます。
繰り返しになりますがあきらは「自分らしさ」を大事にするアイドルであり、これは転じて他人の「その人らしさ」を尊重しなければ保つことのできない調和的な理念でもあります。実際あきらの発言の節々にその調和性は表れており、本人がどこまで自覚できているのかは分かりませんが多かれ少なかれその理念を貫くことの責任を全うできています。いわゆる王子様の才能の一端です。
1-3-3.あかりの「らしさ」
筆者はマジに全く詳しくないので間違っている可能性が高いですが、あきらから見えるあかりのらしさは農家の娘という育ちと現代の時代の流れる速度に由来した「切り替えの早さ」と「それでも自分なりに」事を為そうとする姿勢にあると考えることができます*¹²。しかし前者にはUNIQU3 VOICES!!!でも見られた「自分が幸せを得ることへの懐疑心/簡単にはつかみ取れない」精神が根本にあり、それを肯定するような事実があれば甘んじて受け入れてしまうことがあります。何かを望んで失うことで悲しむならば最初から期待しない方がよっぽど気が楽、と言えば分かりやすいでしょうか。*¹³
この「あかりらしさ」がコミュの状況において不幸にも遺憾なく発揮されてしまっています。『想い芽吹いて』で見られたようににあきらはその理念の強さ/ゆるがなさを良く知っている(=上述したような対人における行動理念と良く一致する)がために安易な慰めや励ましの言葉をかけるだけでは動じないあるいは自分の言葉では十分に変えることができないのだと直感し、そしてあきら自身も「 タイミング逃したら、それこそ『今』じゃない。 」と考えているからこそ「中止」となり二度と戻らない「今」のLIVEステージを目の当たりにしてしまった、この内側と外側のそれぞれの苦悩が混ざり合った末に「......なんて言えばいいか、わかんなく」なった、というのが自分の至った結論の一つです。また後出しですがUNIQU3 VOICES!!!で自覚した「嫌われたくない」感情も少なからず入り混じっているのかもしれません。
いずれにせよ、あかりをステージに最終的に導く最大の役割はあきらやりあむ、みくや柚ではなくPが担い、彼女自身が事を十分に為せなかった事実が後の禍根の一つとなるのでした。*¹⁴
1-4.レイヤード・マイ・エッジィ
こちらに関しては単独で記事を既に書いているので改めて何かを書く必要もないかと思いましたが、2022年で一番好きなエピソードなのでせっかくだし色々書いてみます。
とはいえこのエピソードに至るまでのあきらの物語とここで得たものについては散々アツく語ったのでその内容については、[レイヤード・マイ・エッジィ]で砂塚あきらは「自分のアイドル像の構成」という今後の指針を大きく左右するような重大な課題に対して「自分と一緒に「好き」を誰にも邪魔/抑圧させず、自由に発信しよう。」というエールを贈る、そんなアイドルであろうという答えを見つけ立志した、と確認にするに留めて繰り返すのはやめておきます。
ここでは、上記事内でも少し触れた[アトラクティブ・シーズン]と併せて眺めた時の映り方について書いていきます。1-1でも述べたように2021年の段階では[アトラクティブ・シーズン]をなんらかの根拠をもって読み解くのは難儀でしたが、ここでの収穫を1-1で幾つか挙げた仮説に補題として適用する事で状況が数手分埋まり見通しが良くなったのでそれを具体的に見ていきます。
・あきらの本質が蠱惑・誘惑である
他人にも「自分らしく」ある事、一緒に好きを貫くことを要求する際に客体の好意を向ける対象に「砂塚あきら」を与える在り方を全面的に肯定してくれている、と考えれば筋が通らなくはないです。事実、あきらのナンバーワンの長所は「誰かのとってのナンバーワンであること」*¹⁵ですからファンたる自分たちがあきらへの好きを制限なく発露し、それをあきらが受け止めてさらに誘発/刺激するのは構造的に美しく/合理的な循環をもたらしえます。その渦中にPがいるのがちょっと問題なのかもしれませんが、Pもファンの一人であることには間違いないので大丈夫でしょう。
・別次元の砂塚あきら/砂塚あきらによく似た新アイドルの登場
馬鹿にしてんのかと怒られそう。レイヤード・マイ・エッジィで得たアイドル像がそのまま保持され、「フツー」に刺激が足されてドキドキする、予想外の毎日の下で拡張され続けていけば/これからの生き方次第では上述の蠱惑・誘惑の特性、あるいは今からは想像のつかない全く新しい自分を獲得する可能性も薄くはありません。つまり今より遥か先の砂塚あきらの姿/完成形の一つが[アトラクティブ・シーズン]であると捉えれば悪くない主張と言えます。
Pに対するアトラクティブな言動についてもこのエピソード内でその萌芽を垣間見えますし、こういった解釈(妄想?)を挟み込んでみれば健全に受け止められるかもしれません。
上の記事でも書いたように[レイヤード・マイ・エッジィ]はこれまでの総決算であり、同時にこれからの可能性を灯すフィラメントとして非常に完成されたエピソードとなっています。とても素晴らしい、本当に。
当時はこれで万事解決、何も怖いものはない/課題は残されていないと大満足していたのですが、今度は紡がれた軌跡に最初から付随していたあきらの根本にある意識が「今」のあきらの心境に若干の影を落とすことになるのでした。
1-5.UNIQU3 VOICES!!!
時はさらに勝手に進み9月に#UNICUS(旧称#ユニット名募集中)による楽曲「UNIQU3 VOICES!!!」のイベントが実施されました。ユニットメンバーは砂塚あきら、辻野あかり、夢見りあむの3名、コミュには宮本フレデリカも登場しました。
本題に入る前にコミュのあらすじを確認してみましょう。
本コミュではユニットでわちゃわちゃしている光景と各々が課題に直面し、それぞれが道を切り拓こうとする思索が表れていました。ここではあきらの直面した苦悩とその進展について眺めていきます。
・自分の見られ方/見せたい自分とのギャップ
おそらく今回のコミュで印象的であり重要な、後の状況を誘起する一石となったのは次のやり取りでしょう。
彼らの言っている事は少なくとも完全に正解というわけではないのですが、あきらのことをあんまり知らない人としての受け取り方の一つであるのは間違いないです。せっかく[レイヤード・マイ・エッジィ]でアイドルである自分の強さを確信したのに、そう見られてしまうような行動とその行動と紐づいた性格/理念/「自分らしさ」を宿していることを自覚して思い詰めることになります。
見られる/求められる/映る自分と貫きたい自分の不一致に直面してどちらを選ぶべきか、あきらにとって自分の今とこれからの在り方に大きな意味を与えるような命題でした。本来であれば一度危機を乗り越えて自信をもって統合したアイデンティティを懐疑して再び解体するのは極めて苦しいことこの上ないので楽な道に逃れるか、己を誰かに確かめてもらい進む道を確定させるべきだったのですが、後述するような関係性や立場や状況諸々の要因もありここではその命題に正面から向き合っていくことになるのでした。
2話ではフレデリカとPにこの状況に対して「振る舞い方を変えてみる」(=自分らしさの逸脱)の助言を貰います。これに従い3話で忠実に実行してみましたが、結果/事実だけ見れば銀の弾丸になるどころかむしろ状況をややこしくする疑問手となってしまいました。ただあきらの観点で見れば、ここで一度逸脱に挑戦して失敗したことによってより一層「自分らしく」ある姿勢を強気に貫く動機の一因になったとも捉えることができます。
・熱意の差
あきらはアイドルを始める前から兼ね備えていた彼女らしさ/自己表現と、それを貫いても/変えなくても*¹⁶アイドルとしてやっていけると自覚/確立する成長を経ています。
しかし裏を返せば「なんとなく」「楽しそう/楽しいから」という情熱の薄そうなところから今まで続けている(もちろんずっと情熱が薄いという意味ではない)ので夢追い人のようなアツい人は眩しく*¹⁷見えることもあり、時に彼女の心を、頭ではその差が埋まらなくてもよいと分かっていても、曇らす要因となってしまいます。この曇りメカニズムはストリート・ランウェイでは「好き」への意識/行動への懸念、今回はそんな自分が「らしさ」を貫いていいのかという葛藤をそれぞれ形成してくことになりました。
上で見た命題に対してここまでのあきらであれば「自分らしく」一択であるようにしか思えない、というのが第一感でしたが二人の「熱意」と自分との間の差が楔となって二の足を踏んでしまったためにその択を即決出来なかったのだと言えます。
実際ここでは、自分自身が薄情な人間であると受け取られてしまうこと、らしさと世間体の二択を選びきれなかったこと、二人になら分かってもらえると信じられなかったこと、ただ純粋に友人に迷惑をかけたくないという極めてあきららしい多くの苦悩が赤裸々に吐露されています。ここでの吐露にはりあむがアイドルを辞める(ドッキリの)原因が「自分らしく」ある姿勢にある(≒後述する他人のらしさへを侵害)という認知が彼女の心に強く重くのしかかった末に、アイドルを辞めるという最悪の手札を切りかねない精神にすら至っています。ただこのことについては一時の情の昂ぶりによるものであったためすぐに撤回されましたが。
・解決と成果物
4話のぶつかり合いを経て、改めてお互いに認め合い、その上であきらは「自分らしさ」をなんのしがらみもなく発露できるような関係性を手に入れることができました。そしてあきらの根底にあった「熱意の差」による陰りについても「それでも一緒にいられる」という確信を得ることが出来たので少なくともこの関係においては無事に解決に至ることとなりました。
ストリート・ランウェイ/ラピエサージュに始まり、[レイヤード・マイ・エッジィ]を経て育まれたあきらのアイドル像/アイデンティティについても、ユニットという枠組みを通すことによってより一層強固なものへと成長しました。個人的にはこれからの砂塚あきら、及び#UNICUSについてもさらなる期待が望めそうな結末となり、かなりホッとしています。
1-6.その他
・新ユニット
とてもありがたいことに2022年はラピエサージュも込みであきらの含まれる新ユニットが3組も登場しました。
モバマス発の2組はそれぞれファッションとゲームを全面的な主題にしたユニットとなっており、交流の輪も拡張されたの以上に良い意味でアイドルらしい/ユニットとしての意義が見出せるようになっています。
・SPINNSコラボ
アパレルブランド『SPINNS』さんとのコラボでも“ファッション” “ストリート”テーマであきらが3名のうちの1人として選出されました。幸甚の至りです。
アイテムのデザインもかなり日常に溶け込みやすいマイルドさとあきららしい主張が込められた趣となっておりとても素晴らしかったです。
表の"Send out your own personality. It's boring to be dyed in the color of others. It's your life."は[ライフ・オンライン]からの引用であきらを象徴するような台詞であり、加えて良い感じの翻訳だったので個人的にかなりアガりました。特に自分らしさをpersonalityと訳しているのは中々目を見張るものがありました。
・セレクトショップ プリヴェ
デレステ内では『Stella Closet』さんと『HAVE FUN』さんよりそれぞれ「リボンブラウスデート」と「スキあり☆スウェットワンピ」とが販売され、あきらに対応した衣装になっていました。ありがたい限りです。
ベタにガーリーでキュートな衣装を着るあきらは[ポップ・スウィート・ポップ]くらいだったのでこういう選択肢もあることを提示されたという意味でも、純粋にファンとしても嬉しかったです。
2.これからの砂塚あきらは?
2022年の砂塚あきらは様々な仲間や友人とのお仕事を経て『アイドルとしてファンに対してどのように魅せていくかを確定させ、その一方で見られる自分はどこまでも自分らしくある事を決意』するに至りました。この事は純粋に称賛され、尊敬に値する成長ですが、その一方で次の一手/課題を簡単に見つけられないような状況が完成した、メタ的に言い換えるなら「あきら自身の物語の一番美味しいところは一旦描かれきった」ことになりました。無論あきらの物語はこれからも続いていくはずですし、その中で様々な人や難題とめぐりあうでしょう。
本節では「これまで」のあきらを踏まえたうえで「これから」どう活躍していくのかをちょっとだけ考えてみます。
注意3:「これから」の話は事実に基づきながらもピースの欠けた推論による内容が含まれているので与太話だと思って読んでください。あるいは読まないでください。
2-1.早坂美玲とMy-Style Revo
[レイヤード・マイ・エッジィ]であきらは「自分と一緒に「好き」を誰にも邪魔/抑圧させず、自由に発信しよう。」というアイドル像を獲得しましたが、これに相当する具体的なイメージや十分な結果を出すにはまだ至っていません。理念を抱いても、実際にその行動が結実しなければアイドル活動も再び皮相上滑りに感じられてしまい、最悪の場合には一度構成したアイドル像の再構築を強いられてしまうかもしれません。さらにUNIQU3 VOICES!!!であきらを良く知らない人たちに上面だけで評価されてしまったように、対象の人たちにさえも曲解して届いてしまう可能性だってあります。
ならばこの理想が机上の空論でないと実例を誰かが示してくれれば確実に/安心して前に進むことができるのですが、果たしてそんな人があきらの身近にいるのでしょうか?白々らしい。 この一抹の不安に対する答えとして、My-Style Revoの相方である早坂美玲はおそらくこの上なく最適な強さを持ったアイドルの一人です。なぜそう考えられるのか、自分から映る今の美玲に注目して書いていき、ついでにそこからMy-Style Revoが見せられる景色への展望についても述べてみます。
2-1-1.最近の早坂美玲を眺めて/あきらに何を与えられるのか
上の主張を述べていくにあたってメモリアルコミュ5が一番分かりやすい気がするのでここから見ていきます。
コミュの最初の状況はオフの日にPとどういう風に過ごすかを決める場面です。選択肢によってシナリオの流れが変化するのですが、今回注目したいのはショッピングに行く選択肢を取った場合のお話です。
美玲のアンテナに引っかかって、Pが選んだ一着を買いに向かった後に以下のやりとりが描かれます。
そしてショッピングを終え、お店でアイスを食べながらのPといくつか言葉を交わし、次のような気付きを得ます。
あきらのファンである自分から見た美玲の物語は『自分の個性/自分らしさ/アイデンティティを守るために一匹狼になることを望んでいたが、アイドルをしていく中での出会いを経て、外の世界でもでも自分の存在/自分らしさを証明できる力強さを手に入れた。それを踏まえてファンや観客にも同じような姿勢を貫くことを応援するようになった』のだと解釈しています。筆者は早坂美玲の零から十まで全てを知っているわけではないのでもしかしたらひどく誤解をしている可能性もありますが、[デアデビル★モンスター]や[放課後★ストロングシャウト]などを見ている限りではトンデモな事は言ってないと信じます…。
かつての自分から明確に変化した美玲が、当時の美玲のように思い悩んでいるファンに対して「自分らしく」「好きな格好をして」「好きに生きていい」とメッセージを発信するのはアイドルとして自然な成長となっており、そのメッセージを受け取った相手が「認めてもらえる」と感じてその趣旨の通りにその子らしく、たくましく生きている様子が描かれているのは実に尊い応答となっています。
そして今の美玲のアイドルとしての在り方は、冒頭で述べたあきらが[レイヤード・マイ・エッジィ]で得たアイドル像と本質的に同じものです。二人が異なるのはそれをどう実践し、届かせているかでありその意味で美玲は既に十分な答えを見つけられているように見えます。この意味であきらのアイドル像は正当性と実現可能性を十分に兼ね合わせた理念であることが間接的に示されており、かつ間近で眺めることができる/できているので今後の歩みに対しての不安も解消されます。
2-1-2.ユニットとして何ができるか
そんな美玲と二人で一緒にいることでユニットとしてどのような意義が見出せるのか、現在見えているものを出発点にして考えていくことにします。
・二人のファッション観
あきらと美玲のファッションに対する取り組み方は似ているようで異なる部分が明確に存在し、それこそ似た趣味をしているのに考え方が違うのが二人の出会いの始まりでもありました。
誤解を招きそうですがありていに言うと、「広く浅く」と「狭く深く」の対比が二人には存在しています。これはStyleの違いであることをお互いに理解しあい、尊重しあっているような友情関係に至り、ストリート・ランウェイでもそこ自体が問題になることはなく進行がなされていきました。
・ラピエサージュ
こちらについては1-2で述べたように『異なる個性と芯に共通する「好き」の姿勢の表現』という共通項を持ったユニットとしての在り方が確立されています。これはそのままMy-Style Revoに転用しても通りそうなテーマとなっています。
他にも色んな絡みは存在しますが、大きいところ/基盤となりそうなのはこの2つですし、これを元に「自分らしさ」をファッションの観点から強く主張するようなユニットとして活動するのが一番最初に思いつきそうな姿で、おそらくもっともらしい形でしょう。
ただわざわざこの二人で今までと同じような事をするのは新しい景色を見たい自分にとっては承服しかねるので違うアプローチについても次の節をまたいで妄想していきましょう。(メタ的にも同じ事をするとは考えにくい)
2-2.「らしさ」から見える次の課題
あきらにとって「自分らしく」は強くこだわりをもって貫いている生き方の一つであること、それだけ重要であることはこれまで幾度となく繰り返し主張されてきて、実際にその合理性や正当性も都度確かめられ、それをアイドルの活動にもそのまま繋げられることさえも確信できるようになっています。これからもその意識を根に張って進んでいくと思いますが、一方でここを起点とする課題もない訳ではありません。いくつか列挙してみます。
・「らしくなさ」と向き合うか
UNIQUE VOICES!!!で世間にどう見られるかよりも自分の「らしさ」、自分たちの気持ちが何よりも大事であるという解決を得たので少し難しいとは思いながらも、課題の一つにアイドルとして「らしくなさ」を受け入れることができるのかどうかが簡単に挙げられます。具体的には『Demolish』や『ダンシング・デッド』のイベントコミュの展開、あるいはその類似する問題敵がなされる線が考えられます。結構胃が痛くなる内容ではある......。
ただ幸いな事に「自分らしさ」から抜け出して「自分らしくなさ/アイドルらしさ」の魅せ方も獲得したあきらがアイドルを楽しみ、惚れ惚れするような一面を発露できることは[アトラクティブ・シーズン]と[#seaside_color]を筆頭とするモバマス側のあきらが示してくれているので、同じ道を辿るのかどうかはさておき、めちゃめちゃ不安になることはないような気もします。
・自分と相容れない、共感できない考え方
1-3-2で見たように「自分らしく」は他人のらしさを尊重することを付随させなければただの独りよがりの「ワガママ」です。UNIQUE VOICES!!!でりあむのドッキリに対してひどくショックを受けた要因の一つに無自覚に「自分らしさ」が他人を侵害していたという認知があることからも、「らしさ」と「ワガママ」の線引きはあきらにとって(一般常識的にも)重要な事項です。
しかし、時には自分とどうしても相容れない人間と直接対面した時(≠世間の目からの評価を受けた時)にこの境界を捉え直す必要に駆られる場合もあります。この難題に直面した時、あきらがどのような心情に至り、そしてどう解決するのかはかなり面白そうなトピックでもあります。
加えて、その類型となる項目として#UNICUS以外の関係性において誰かにイベントコミュと同じような/納得しかねる評価をされたとき(=認めてくれる人間がいるか分からない状態)にその相手に対してどこまで自分を貫ける/自分を証明できるのかにも注目したいです。
こういった課題と向き合う場としてMy-Style Revoはありかもしれない、というのが個人的な見解です。例えばラピエサージュとは逆に『芯に共通する「好き」の姿勢』があるのにファッション観の相違を目の当たりにして上のような課題を誘起し、解決する(自分のスタイルを進化させてユニット名回収)といったシナリオは見えなくもないです。
とはいえ、未来のことは誰にも分からないのでいつものあきらなら安心して、見たことないあきらならワクワクして受け入れれる、そんな心意気を保つだけで今は十分楽しめると思います。
2-3.その他
・メモリアルコミュ
2022年末現在、砂塚あきらにはメモリアルコミュが2までしか実装されていないので3以降も描かれるだろうな/見たいなという率直な願望です。あきらの「これから」に関する話がメモリアルコミュで描かれる可能性は低いでしょうが、「アイドルを始めた時期」と「楽しみ始めた時期」の橋渡しのような若干妄想に委ねられる部分の補完は順当に予想できるはずなのでそれは期待したいです。特にメモリアルコミュ3恒例の宣材写真撮影において、あきらの可愛いく振る舞うのが苦手という性格が表れるのかどうか、は個人的に一つ気になる事項です。
3.むすびに
現在のシンデレラガールズには個性や多様性の大本の流れの中に「自分らしさ」と「自分らしくなさ」という純粋に相反する二つの概念をアイドルたちがいかに取り入れて、反映していくかという大きな命題/懸念が常に横たわっているように見え、そう考えるのもひどく外していないはずです。そんな中で「自分らしさ」を強く意識し貫いているあきらはおそらく「動きやすい」立場にいます。
誰かが自分の在り方、「らしく」あることに対して不安を有していれば手を差し伸べ/背中を押し、そうでなくても一緒に楽しむことでBrand new!な世界へと誘い、その子の物語を紡ぎ創り上げていく導き手/担い手としての役割をこれまで以上に自然にかつ効果的に果たすことができる可能性を(美玲がそうであるように)秘めています。それくらいあきらはこの1年でたくましく成長し、ゆるぎない強さを手に入れたはずです。
そんな期待を予感させてくれる砂塚あきらを一ファンとしてこれからもひっそりと見守っていけたらな…という願いをもってこの記事のむすびとさせていただきます。
GG.
4.むすんでひらいて
もし万が一この記事を最後まで読んでしまったあなたがあきらP/ファンでなかったとしても、あなたの推し/担当があきらとこれから新しい景色を紡いでくれるかもしれないと予感/妄想したらStage for Cinderella予選Dグループで砂塚あきらにも投票してみてください。
逆にあきらP/ファンであったのなら、これからの出会いにワクワクしながら色んなアイドルを、知らない世界を積極的に知りにいって、自分にとって有意義な投票にしてみるのもいいと思います*¹⁸。
あと個人で台詞集を作ったりwikiを作ったりしています。編集を手伝っていただける方を切に/いつでも/真に/ガチのマジで募集しています。
5.引用/補足/参考文献
1.[ライフ・オンライン]砂塚あきら 親愛度200 「正直、アイドルになったのもなんとなくだし...... まだ続けてるのは、まだよくわかってないからデスね。 飽きるってほどやり込んでるワケじゃないし。」
なんとなくとは言っているけど同時に即決でもあったことが後に語られている。
2.[#seaside_color]砂塚あきら エピソード前編 「あー、やっぱり? 水着かなって、予想してたんだよね。……いや、別にいいデスよ。仕事選んでる立場じゃないし。」、Brand new! イベントコミュ ED 『それぞれの道で』「へへ。ありがと。 そもそも、よくなりそうなヤツしか受けないから。 Pサンには、迷惑かけてるだろうけど。」という相反する二つの発言などが根拠。
3.砂塚あきら ホーム「可愛く振る舞うのとか、媚びるのとか苦手なんで...それが自分かなと」
4.CINDERELLA MASTER 058 黒埼ちとせ 02:ドラマ「もーっと目指せ!シンデレラNO.1!─黒埼ちとせ編─」
5.[#この瞬間を楽しんで]砂塚あきら エピソードコミュ 「......まだ、回数多くないからわかんないけど。でも、今を楽しむのは、自分に向いてる。わかりますよ。レッスンも、下積みも、これからハジけるためにあったんで。」やストーリーコミュ64話など随所でで「今」を楽しむ姿勢は現れている。
6.砂塚あきら+ お仕事「悟り世代であっても、いい服を着たらテンション上がるでしょ普通」
7.[#seaside_color]にはあきらのアイドル業を営む人間としての現実的な自己評価がこぼれており、今考えると[アトラクティブ・シーズン]と同じくらい際どい内容ではある。
8.砂塚あきら+ お仕事 「次はどんな服着せてくれるのかな。変なのはやめてね。水着とか」
9.[星環世界]砂塚あきら エピソードコミュ 「なんていうか、 みんなと同じとか、みんなと違うとか、 そういうの、自分はあんま興味ないなって。自分は、自分が好きなものが好きなんで。 人と一緒とか違うとか、判断基準じゃないっていうか。 それで選んでも、なにも楽しくないじゃないデスか。」
10.アイデンティティステイタスな考え方を適用してみると早期完了からモラトリアムへの移行が始まりそうな状態に見えなくもない。
11.[レイヤード・マイ・エッジィ]砂塚あきら エピソードコミュ 「......これがいい。この生き方が好き。 「フツー」に刺激が足されてドキドキする、予想外の毎日が。 気持ちを抑えずに、Pサンと一緒に来てみて......よかったな。」
12.Brand new!のイベントコミュやエピソードが根拠。
13.記事内容とは関係ないけどあかりらしさは千夜のらしさ/物語と根底が似通っている、あるいは本質的に同じものだと解釈できるのが面白かったりする。
14.あかりに変化がもたらされた(=ステージにある「何か」を知る)という意味ではコミュとして十分な顛末になっています。
15.CINDERELLA MASTER 059 砂塚あきら 02:ドラマ「もーっと目指せ!シンデレラNO.1!─砂塚あきら編─」
個人的に2021で一番嬉しかった/好きな台詞。
16.[レイヤード・マイ・エッジィ]砂塚あきら エピソードコミュ「気に入った服着たり、気になったゲームしてみたり。 フツーに好きなコトして楽しむ、「好き」の貫き方。 そーいうスタンスでいるって発信するのが、自己表現だったな。だから正直、アイドルになってからでもこれが貫けるのは、 ちょっとびっくりしました。 だって、周りの人ってみんな......夢とか、野望とか、持ってるし。」
17.[レイヤード・マイ・エッジィ]砂塚あきら ルーム「自分も夢、見せられてるかな。もしそうだったら、ちょっと...嬉しい」
これに限らずイベントコミュの中でも多く示唆されている。
18.何をもって有意義とするのかは人に依存するので、単なる数字のやり取りとして臨むのも構わないと思う。でも「今までスルーしてたイベントも、やってみたら意外と楽しい。そういうこと、わりとあるよ。イベントを口実にして、はしゃいじゃってもいいんじゃない?」([ポップ・スウィート・ポップ]砂塚あきら エピソードコミュより)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?