デリカD4スペースギアは、高いオフロード性能をもった唯一無二のミニバンだった
(オリジナルサイトから移動しました
https://note.com/ksugino/n/n43cde5e85975 )
憧れだったスペースギアを手に入れて使ってみたら、アウトドア生活を目指す自分の使い方に合っていたという話を書いていきます。
スペースギアが登場した1994年からとても興味をもっていたのですが、その頃はお金もなく生活用にレガシーやノアを使っておりました。その後、なんどかスペースギアを買おうとして中古を探したり、エルグランドがええかな、と思たりしていた時期がありました。がついに2018年に13万走った中古車を買うことができたのです。
なぜスペースギアが良いとおもったのか?
私は、遠くへ行くために、広いスペース、タフな4WD性能、回転対座シート、サンルーフ を重視していました。
(広いスペース)
色々な記事を読むとデリカD5は空間が狭くなってやはりD4がいいという記事がでていて、実車を確かめたらやはりD4の方が広かったということが大きな理由です。
私はアウトドアが好きなのですが、キャンプの設営をあまり積極的にやりたいとは思わない人間です。 どちらかというとキャンプ場でもサービスエリアでも疲れたら止めて、手軽にさっと眠りにつきたいという車中泊を優先した高いモビリティを求めていると思います。
(強いオフロード4WD性能) さらに、雨風、雪、荒れ地でもどこでも入っていける4WDが欲しいし、高い最低地上高もほしいわけです。当然、睡眠、食事などを行える設備が問題なく積み込めるスペースがほしかったです。 また、車内で食べたり、パソコン作業したりしますので、椅子に腰掛けて食事や軽作業をする必要がありますので、しっかりと座って作業できるスペースが必要でした。
(回転対座シート) 回転対座でソファーのある部屋になり、フラットなシートでラクラク車中泊
また、数人のって話したり、弁当を食べたりするときに回転対座シートがどうしても欲しかったです。以前のミニバン、タウンエースとか、2世代目のえるエルグランドや、初期のアルファードぐらいまでは回転対座シートでしたが、D5などの最近のミニバンには回転対座シートがなく、これもデリカD5を選べなかった大きな理由になりました。
4)サンルーフで季節を感じながら、仮眠、読書、まったりとした時間がおくれるだろうなと期待したことです。
よかったこと。期待以上だったこと。
1)強烈な存在感のあるマシン。
堂々とした巨体であり、大きな4WDを動かしているという感覚を得られます。20年経った車両ですが、ラダーフレームで未舗装路、キャンプ場の荒れたところでもシャーシはミシリともいいません。 エンジンも3000CCのガソリンですが太いトルクでガッと進みます。高速道路も時速120kmはなんら問題ありません。
品のいい乗用車ではなく、オフロード車の性能をもった全天候型ミニバンなのです。
また、このパジェロと同じ構造のパートタイム4WDは最強でした。白川郷での突然の大雪の中、周りの車が横転する中、平然と急坂を上り下りしていく能力はこの車の本当の力を知った瞬間でした。
2)よじ登って運転席につく高い見晴らし。
車高が2mあり、屋根近くに視点が来る乗用車なので、高い視点は、とても素晴らしかったです。 まず運転席に乗り込むのにドア上のアシストグリップを掴んで、ステップに足を掛けてぐっとよじ登る必要かあります。 道路では、ほぼ全ての乗用車より視点が高く、アルファードですら屋根を見下ろすかなり低い車になります。そう、市バスとかゴミ収集車の高さと同じぐらいです。その結果、かなり先を見通すことができるので、渋滞が多い市街地でのストレスは少なかったように思います。また、対向車や周囲の車が避けてくれることや、車高の高い車だと強引な割り込みとかはされる頻度は少なかったです。3年以上乗って、同じぐらいの高さの乗用車は、リフトアップしたランクルぐらいだけでした。背が高いので大きな駐車場で探しやすいのも利点の一つでした。
3)オフロード車なので傷と汚れがあるのが当然。 そもそも古い傷があちこちにある車で4WDであるので、汚れていても傷があってもおかしくないので、洗車もしなくてよくてとても便利でした。
4)抜群の移動能力、
車で遠くにでると、ずっと走っている訳にはいかないので、必ず、休息、仮眠、宿泊が必要になります。
このD4は、どこでも横になって、休息、仮眠、車中泊ができたので、行動制限が少なく抜群の機動力あります。
カーテンがあって、サービスエリアなどで寝る時に重宝しました。専用の遮光シートももっていましたが、仮眠や、キャンプ場ではつかいませんでした。2列3列目のシートを倒すと完全にフラットになるので、簡易なマットで十分に眠れました。この状態で座って活動できるので、キャンプ場でも車内で眠ることが多かったです。
悪かったこと。期待はずれだったこと。
燃費は高速で8−9kmで想定とおり。街中では6kmぐらいでした。
あちこち修理が必要になったこと。オイル漏れ、オルタネーター交換、ベルト交換などで大きなお金がかかりました。
また13年を超えた古い3000CCなので、税金が高いです。
サスペンションが入れ替えられていたので横揺れは少なかったのですが、路面振動は大きかったです。
室内の床の高さが路面からかなりあるので、重量物の出し入れにはかなり力が必要でした。
車高が2m以上あるので、自分で屋根を洗車するのはなかなか苦労しました。
生産後20年を経た車両なので、あちこちの電装系のボロがでたりしてきました。傾斜メータが動かないとか、-10℃以下で横ドアが閉まらないとかです。
以上の様な状況でしたが、購入前の期待値から大きく外れている様な物はなかったように思います。
興味をもっている人へのメッセージ。
2021年になり、事情があって手放すことになりました。手放した先はロシアへの輸出となり、今頃はロシアの大地で活躍しているだろうと思います。まだ日本でもちらほらと見る車両であり、唯一無二の車だとおもうので、メンテナンスしながら乗って欲しいとおもいます。最近は良質なスペースギアは少なくなり100万円以上するので値段は上がってきていると思います。どうしても乗っておきたいと思われる方は是非手に入れて楽しんで見てほしいと思います。
ありがとうございました。